濃い霧に覆われる中、早大Dは同志社大D(同大D)と対戦。前半は自陣に侵攻を許すと無得点に抑えられ、0-24で折り返す。後半はコンディションの悪い状態となったものの、個人技で相手を圧倒し、立て続けにトライを演出。最後まで攻撃の手を緩めず、チャレンジするがあと一歩及ばず。最終スコアは17-27。惜しくも逆転とはならなかったが、収穫を得た試合となった。
マイボールで始まった前半は、早大Dのコラプシングにより、リスタートから素早く侵攻した同大FWに、先制トライを奪われてしまう。それ以降、しばらくは防戦一方。
CTB田尻遥也(文2=埼玉・早大本庄)やFB五十嵐心之介(社3=埼玉・早大本庄)がタックルで相手攻撃を阻み、相手のノックオンを誘う場面も見られた。しかし22分、38分にはセットプレーで劣勢となってしまい、あっけなくトライを献上。得点を挙げることができずに、0-24で試合を折り返した。
後半序盤は、両チームともにペナルティーを犯す展開に。屈することなく守備を固める早大Dであったが、中盤以降は霧に覆われてしまい、難しいコンディションとなる。
しかし17分には、自陣深くでジャッカルを成功させ、素早く反撃すると20分、WTB米重颯己(スポ4=北海道・函館ラサール)がこぼれ球をドリブルしながら敵陣に攻め入る。米重颯が霧がかすめる中をくぐり抜けて、そのままインゴール右に勢いよくダイブ。
29分にも、自陣から大きく抜け出したFB仲山倫平(法1=ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ)が右端を鮮やかに走り抜け、サポートに入ったSH清水一志(社4=東京・早実)がインゴールを駆け抜けた。
続く35分にもリスタートからNO8折戸健介(法2=東京・早実)が敵陣深くへとビッグゲインする。早大Cのフェーズを重ねた猛攻を、フランカー岡村圭悟(スポ2=東京・本郷)がフィニッシュ。得点を17-24とするが、終盤にペナルティーゴール(PG)を献上し、17-27で同大D戦を終えた。
後半に追い上げを見せるも、あと一歩及ばず敗戦となった今試合。前半はディフェンスラインの綻びから立て続けに相手にトライを許してしまった。だが、「後半は自分を含めてチーム全体が体を張り続けるという部分では成長が見えた」というロック江島航(法4=早稲田渋谷シンガポール)の言葉のように、我慢強く相手を迎え撃つことができたことは収穫だろう。鍛錬の夏を経て、春季以上に個々が積極的なプレーを継続し、成長を見せた早大D。ここから始まる本格的な秋シーズン、さらなる高みを目指して白熱したポジション争いに挑む。
文=谷口花 写真=山田彩愛(早稲田スポーツ新聞会)