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2024
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対オックスフォード大戦・観戦記

対オックスフォード大戦・観戦記


 『接点』。これがこの試合のすべてだった。現在取り組んでいるワセダのラグビーはラックから少人数で球を出すことが大前提。少人数でボールを出し、素早く揺さぶることで多くのトライを挙げてきた。しかし、ブルー7人(うちFWに6人)を擁する相手のタックル、接点での絡みのうまさは日本のそれとは桁違い。完全に後手を踏み、思うような攻撃を仕掛けることができなかった。
 それでもCTB山下大悟のビッグゲインからの展開で先制トライを挙げるなど、序盤は互角以上の展開。両CTBを中心にBKの仕掛けでは相手を上回り、幾度となくゴール前に迫った。そして練習時間があまりとれなかったディフェンスでも粘りを発揮。勝利の期待を抱かせる時間帯は確かに存在した。
 しかしペナルティーからのクイックスタートをことごとくに止められるなど、不可解なレフリングにも悩まされ、次第に沈黙。超重量FWのサイドアタックで体力を奪われ、時間の経過とともに相手に主導権を握られてしまった。
 何とか立て直したかった後半も開始からペナルティーを連発。「レフリーで30点は違った」と清宮監督も嘆くほどの内容で、完全に自分たちを見失った。
 この後、次々と得点を許し、終わってみれば13-50の完敗。「勝てると思っていた」(清宮監督)だけにそのショックもひとしお。接点でのボールの奪い合い。この高い壁を乗り越えるには、それがすべといっても過言ではないだろう。

<主将・辻高志試合後のコメント>
「敗因はアタックの数が少なかったところ。仕留めのところでミスしたのも大きかった。外国人相手には少ないチャンスをどう生かすかということが大事なのに生かせなかった。なかなかターンオーバーできないので、いかにマイボールを継続させられるか。3次くらいまでいったら抜けていたが、1次のところで球が出なかった。接点が強く、簡単に球が出せなかった。自分たちが甘かった。今まで色々な外国人と試合をしたけれど、かなり強い。(ケンブリッジ戦に向けて)とにかく自分たちの持ち込んだボールを出す。そこだけ。気持ち切り変える」

<オックスフォード大に留学中の早大OB西岡晃洋>
「とにかく勝ってよかった。昨日の試合が悪かったので、みんな気合が入っていた。ワセダとやるのは楽しかった。こんな機会なかなかないので、いい経験になった。同期のみんなとも久しぶりにできてよかった。(同期の)平田は相変わらずスピードがあった。性格も変わってない(笑)。まあ性格なんて変わるわけないですけど。(笑)。ワセダはいいラグビーをしていると思った。ボールを散らしていてスピードがあった」

<同じくオ大留学中のSO渕上>
「ワセダ相手というのは特には意識しなかったけど、日本人とやるという意識は強かった。どんなラグビーをやるのかということが気になった。昨日の試合を見て、ワセダすごいのかなと思った。昨日でチームに気持ちが入って、かなりの本気モードだった。他と比べることはできないけれど、ワセダはおもしろいラグビーをしていると思う。攻め方とか徹底されている。そういうのは相手も研究してきて勝つのは難しいけれども、それを追求しているところはすごい。ワセダはそういうところに逃げ道を作らないチーム。そこで裏を作れば、バリエーションももっと増えて、もっと強くなると思う。こんなに組織されているチームは他にないでしょう。(佐賀工の後輩)大田尾は体もあるし、パスだけを放るのはもったいない。パスか自分で行くかが、分かりやすいところがあるからその辺を直さないと。縦にくる印象を持たせてパスを投げればもっとよくなると思う。3年になればもっと動けるようになるはず。試合で印象に残ったのは山下。いいスピードで入ってきて、後半は意地を見せていた。今日のメンバーはFWにブルーが固まっていた。あいつらはプライドが高い。俺たちは凄いんだという感じで、チーム内に階級がある感じ。ワセダはおもしろい。あと2,3年は確実に強いと思う」