痛恨のドロー。最後まで解決することができなかった重い課題…。まさに不完全燃焼。飛躍を期した『赤黒予備軍』が、またしてもその脆さを露呈した。
「春シーズンやってきたことなのに、悔いが残る…」(ロック・後藤彰友)。対関東とは思えない大凡戦を招いた最大の要因は、精度の低い、稚拙なアタック。あらゆる局面、様々な形で訪れたチャンスフェーズをまったく物にすることができず、ただひたすら天を仰ぎ続けた。「あそこでハンズで放れていれば…」「そこにフォローがついていれば…」。まるでVTRの繰り返し。生命線?ゴール前でのモールもことごとく引き倒され、自らの至らなさをさらけ出した。
いたずらに時間を消費し、前半27分にキックのカウンターから奪われた5点を返したのは、終了間際の後半35分。それまでほとんど見られなかった逆目への方向転換で、何とか「敗戦」だけは免れた(追いついた後もゴール前に攻め込みながら、判断ミス、痛恨のノックオンでジ・エンド)。
この春の課題すべてが噴出した、余りに痛い「引き分け」も、まだまだ未熟な自らを認識するには、いい処方箋になったはず。幸いにしてこれからの一ヶ月は、初心に帰り基礎的なトレーニングの再反復期間。もう一度原点へ。夏合宿では進化した『赤黒予備軍』が見られるに違いない。<早大ラグビー蹴球部広報 疋田拡>
<不完全燃焼の春 夏合宿での飛躍を誓うロック後藤彰友>
「今日はケガで抜けた時間があって、チームに迷惑をかけてしまった。全体としては、うまく詰められたりして、チャンスで取りきることができなかったし、逆にターンオーバーからピンチを招いてしまった。とにかくミスが多かったし、ハンドリングスキルがまだまだ足りない。春シーズンやってきたことなのに、悔いが残る。FWはモールを倒されてしまっていた。昨日のAチームはうまく作って、取りきっていたけれど、今日は倒してくる相手に対応することができなかった。勝てた試合。矢富がたくさん抜けていたのに、FWがついていけなくてドタバタしてしまった。ブレイクダウンに早くいけたときはいいけれど、そうでないときは後から来た関東の重い奴らにめくられてしまっていた。そこでFWは強くステイしなくてはいけないし、もっと早くこなくてはいけない。そこが課題になると思う。この春はAチームのリザーブで赤黒を着ることができたけれど、試合には出られなくて悔しさしか残らなかった。内橋さん、桑江さんみたいな強いプレーが自分にはまだまだ足りない。赤黒を着るのは目標ではあったけれど、リザーブではおもしろくも何ともない。もう悔しい思いはしたくないので、秋にはレギュラー番号をつけて試合に出ます。夏は内橋さん、桑江さん以上に努力して、2人を追い抜きたいです」