あの『日本一』から20年! レジェンドたちが新聖地・上井草に集結! 2008年1月27日、日本選手権制覇20周年を記念して、『永田組』(+前後)メンバーによるタッチフット大会が開催されました。題して…、『俺たちの東伏見』復活?!
12時30分、『伝説の主将』・永田隆憲による『鉄笛』(本当に鉄の笛でした…)でメンバーがフラッグの下に集結。「キビキビ動かんかい!」「歯見せんじゃねぇ!」という当時を髣髴とさせる緊張感のなか、大会のスタートが切られました。
まずは、『永田組』から現役に対してのプレゼント贈呈式。オフ中の主将・権丈太郎に代わり、中竹監督がビデオカメラを頂戴しました。実はビデオカメラ、現役にとっては喉から手が出るほど欲しかった代物。どうしても買いたい!けど、そんな余裕は…。これで女子マネの私物まで使っていたemergencyな状態から脱出することができました。「これで分析もバッチリです!」(中竹監督)。『永田組』の皆様、本当にありがとうございました! 頂いたビデオカメラ、大切に使い、必ずや勝利に結び付けます!
そして、今では絶対に考えられない?ヘッドスピードでのアップを終えた後、タッチフット大会がいよいよスタート。永田組、神田組、今駒組、桑島組の4チームが総当りで覇権を争いました。清宮克幸、堀越正己をはじめ、メンバーは、ほぼ「あのとき」のまま。当時を知る人間にはもう堪りません。大学ラグビー、すごかったなぁ、おい! みなキラ星のごとく輝くスターです、スター。
「そりゃもう気持ちと体のギャップですよ」と永田主将は笑ったものの、ゲームは当時を思い出させるスーパープレーのオンパレード。「速い人は速い。うまい人はうまい」。我等が今駒アドバイザーのキレッキレラン、天才・堀越様の美しすぎるパス、清宮監督の変わらぬオーラ…。中竹監督、後藤コーチの現場組も華麗なトライの競演を見せ(中竹さんは「現役のときには見られなかったシャープさ(笑)」!)、下位2チームが「シボられる」という仁義なき?戦いは、「あのとき」に負けない熱に包まれました。それにしても…、誰もが変わらず持ち合わせていた反応の速さ、セービングの技術、閃きはさすがです。これにはもう中竹監督も感嘆。現役も見習わなければ! 東芝に勝ち、日本一になったことも頷けました。大激戦を制し、優勝したのは『永田組』でした。
ちなみに、大会終了後下位2チームが受けた「シボリ」(反省練)は、笑いにも包まれながら東伏見テイスト満載!「出し切った人から終わり~!」「お前ら、人工衛星かぁ~!」「空を見ろ~!」「スタージャーンプ!」。その光景は、それはそれは素晴らしいものでした。「苦しいことをするために今日は来た」という『永田組』の意識の高さ、恐るべし…。
そしてそしてタッチフット大会で汗を流した(シボられた人は+涙?)後は、『ベルゲン』にて大宴会! お約束?『雪の早明戦』を見ながらの宴は、これまた最高に盛り上がりました。尋常でないセットの早さ(歩いてる選手はひとりもいません…)もあってインプレーの時間が長い長い。「当事者がいて見るとおもしろいなぁ。ダイレクトフッキングからのSHキックなんて今じゃありえないよ」(清宮監督)。堀越正己が今泉清を怒鳴りつけるシーン×2、随所に飛び出すスーパータックル、そしていくつかの怪しい?プレー…。そのミスでトライを献上してしまった当時のNo8(もちろんあの御方です)も、当然いじられていました。そんなことができるのは、許されるのは、恐らくこの空間だけだと思われます…。ちなみに切り返しは「普通のNo8だったら、あの位置には帰れていないからね」、です。
最後は永田主将のリード(激ウマです!)による『北風』、『荒ぶる』でお開き。あの『日本一』から20年。夢のような時間は、アッという間にすぎていきました…。
最後に、この日の記念Tシャツの背中に刻まれた、木本監督(直筆)のお言葉を―。
『 先手 展開 連続 支配 必殺タックル 荒ぶる早稲田! 』
やっぱりワセダは日本一! 『権丈組』も夢への挑戦!
<あの頃にタイムスリップ!久々に痺れた『鉄笛』!伝説の主将・永田隆憲>
「今日はグラウンドこそ違ったけど、当時のことがフラッシュバックしてきたね。本当に懐かしかった。鉄笛を吹いたらみんなが集ってきて、当時のことが甦ってきた。木本さんが解説をしている東芝戦のドキュメントを昨日みんなで見たんだけど、実はあの試合のことはあまり覚えてないんだよね(笑)。とにかく一生懸命だったから。改めて、まじめに、淡々と、よく統制されたチームだったなと。我ながら(笑)。これは木本さんのうまいところなんだけど、あの東芝戦もみんな負けるなんて微塵も思ってなかったんだよね。だからリードされても、まったく焦らなかったし、本当に木本さんに引っ張ってもらっていた。試合のことはあまり覚えてないんだけど、すべてのゲームで負けるわけがないという気持ちだったことは今でも鮮明に覚えてる。今日のタッチフットは…、そりゃもう気持ちと体のギャップですよ(笑)。大ケガする奴がいなくてよかった。それでも随所にアッというプレー、往年のプレーが出て楽しかったね。楽しむことが今日1番の目的だったから。今日は仲間といい親睦ができた。この歳になったからこそできることもあるし、若いとできないこともある。今日はひとつのキッカケ。こういう輪が他の代にもどんどん広がっていって欲しい。学生たちについては、筑波戦を見たときはまだ仕上がってないなと思ったけど、最後はひとつのチームにまとまって、成長して強くなっていて、もう安心して見てた。相手が不甲斐ないと思う半面、それでも勝ちきるということはやっぱりすごいことだから。本当にいいチームになったと思う。(主将・権丈太郎は筑紫高の後輩。永田さんがいなければ、話をしていなければワセダに来ていなかった説も…)権丈は慶應に行ってしまいそうだったからね(笑)。自分がちょうど熊本から戻ったタイミングで、練習に行って権丈にワセダどうだって。俺は権丈には絶対にワセダでプレーして欲しいと思っていたし、清宮も是非来て欲しいって。それで、色々誘いはあるだろうけど、あとは自分で決めろと(笑)。ワセダに入ってくれて、キャプテンとしてこうしてしっかりとしたチームを作ってくれて本当に嬉しいよね。これから日本選手権に臨むわけだけど、学生たちにはさっきも話したように自信を持って臨んで欲しい。ワセダはこうすれば勝てるんだと、腹を据えて戦う。そうすれば自ずと結果はついてくるだろうから。宮古島で合宿をして、これで勝つんだという確固たるものを作って、それを試合で出して欲しいと思ってます」
※全国のOBのみなさま、中竹監督が常に言われているように、世代を問わず、勝った負けたを問わず、是非上井草にいらしてください。強いワセダのために、お力添えをお願いします。