こんにちは、清水直志です。昨日夜、シャークスアカデミーへの留学を終え、南アフリカはダーバンより帰国しました。部員たちの前で行ったのと同様の留学報告を、井上とともにさせて頂きます。
まず、シャークスアカデミーとは、その名のとおりシャークスの若手育成機関です。この5年間でシャークストップチームへ28人を輩出しています。
上からハイパフォーマンスユニット、エリート、アカデミー(この中で更にU21とU19)の3つに分かれており、僕たちが参加したのは、3週間の特別アカデミーでした。ドイツ、アメリカ、アイルランド、イングランドなどから40人が参加。下は16歳から上は27歳までおり、アイルランドの選手はかなりレベルが高かったです。
アカデミーはそのすべての設備がシャークスのホームスタジアムの中にあり、アカデミー専門のジムはもちろん、大学教授を呼んでの授業などもこのスタジアム内の設備で行われていました。ラグビーだけでなく、授業までもあるのは驚きです。僕と井上は、午前中にラグビー、午後はまず一時間英語の授業を受けて、そのあとウエートとスピードトレーニングを行ってました。
南アフリカもクラブラグビーが主流で、金曜か土曜に毎週試合。そのレベルはかなり高く、スーパー14のスカウターも来ているくらいでした。僕たちが滞在している間にも2回スプリングボクスの試合がありましたが、僕たちがお世話になっていた家のお母さんも代表のジャージーを着てテレビの前で応援するなど、日本にはない環境が羨ましかったです。
英語はそれなりに聞いて、伝えてということはできましたけど、やっぱりまだまだだなと…。もっともっと勉強して、外人レフリーが試合を吹くことがあっても、しっかりコミュニケーションが取れたらと思いました(笑)。アカデミーではジャッカル、コンタクト後の体の使い方などを教わってきたので、それを実践し、ワセダにも伝えたいと思います。
今回は日本で初めて南アフリカとの関係を築いてくることができました。来年もワセダからシャークスへ留学して、この関係を更に作っていって欲しいです。以下、井上に譲ります。
井上です。直志に続いて報告させて頂きます。
向こうでは、例えば月曜はパス、火曜はキック、水曜はステップとスキル毎に分かれていて、そこにそれぞれ専門のコーチがつきます。毎日違うコーチに違うスキルを教わるというのが日本と一番違うところです。練習自体は2時間と長くはありませんが、パスであれば指先の使い方まで丁寧に教えられますし、ステップもこれまでのラグビーのイメージとはまったく違うものでした。
そしてウエートはすべてスピードトレーニングとセット(ウエートルームはこの写真の大きさのものが3つあります、笑)。しかも毎日必ず。ウエートはワセダの『S組』よりもきつかったです。甘さを痛感させられました。週末はシャークスの試合を見に行ったり、クラブの試合を見たり、気分転換に砂浜でタッチフットをしたりしてました。
今回の留学で感じた日本と世界とのカベは、まずは個のスキル。これは太刀打ちできないと思いましたし、ブレイクダウンの激しさも別次元でした。日本が世界に通用するところは、正直ないのではないかと思ってしまいます…。それくらい衝撃の体験でした。
今回こうした留学の機会を頂いて、ラグビーに対する考えが変わりましたし、これほどラグビー漬けの生活を送ったことはありません。来年も興味を持った選手がいたらどんどんチャレンジして欲しいと思います。今回の経験をチームに還元できるようがんばります。
以上を持って、留学の報告を終らせて頂きます。ありがとうございました。