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2024
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U20日本代表主将・有田隆平 ウェールズ遠征報告

 U20日本代表の主将に任命された有田隆平が、およそ3週間のウェールズ遠征を終えて、先日無事上井草に帰還しました。以下、本人による遠征報告です。大役への想い、現地での試合、本番までの課題…、世界に羽ばたこうとする有田隆平の今をどうぞ―

主将に任命されて

 主将のお話を頂いたときは、正直自分でいいのかという気持ちがありました。鹿児島合宿の前後のタイミングでしたが、ケガもあり1回も合宿に参加していない自分がチームをまとめる立場、リーダーでいいのかと。みんなに会ってもいなかったので、不安な気持ちが強かったです。主将に任命して頂いたこと自体は、非常に光栄でしたが、一方で不安な気持ちもありました。

第一戦 vsウェールズ学生選抜 26-43<前半19-15 後半7-28>

 自分はこの試合には出場せず、4日後の2戦目からチームに合流しました。遠征初戦ということもあり、課題の多く残った試合でした。印象としては、ジャパンは個人ではいい選手がいるものの、まだまだチームではないなと。相手も強かったですが、戦う前の雰囲気がぬるいというか、よくないと感じました。

第二戦 vsウェールズ大学カーディフ校 25-45<前半13-25 後半12-19>

 今回の遠征で対戦した4チームのなかで、最も組織的だろうと言われていた相手です。実際に強いチームでした。個人的にはケガから復帰して久々の試合ということもあり、ゲーム勘がなく、みんなとコミュニケーションも取れず、チームをうまくまとめることができませんでした。チーム全体としては、外国人相手にも慣れてきて、いい部分がたくさんありましたけど、僕が全体をまとめられなかったのは大きな反省です。タックルをはじめ、接点のところは通用していたと思います。ただ、取るべきところでの決定力だったり、本大会でも重要になってくるであろう部分に課題が残ってしまいました。

第三戦 vsU20ウェールズ選抜 17-38<前半3-19 後半14-19>

 この遠征で一番強いと言われていた相手でした。実際に強かったですが、本大会で対戦するチームに最も近い相手ということで、ジャパンもやる気に満ちていましたし、入りもよく先制し、いい試合であったとは思います。ただ、最後の10分、20分のところで抜けてしまい、ポンポンといかれてしまいました。4つのなかでは、一番いい課題、成果があったというか、一番意味のあった試合だと思います。成果を具体的に挙げると、ディフェンスでの粘り。攻められながらも我慢し、低いタックルを決めることができた。タックルからのターンオーバーも多く、接点でもかなり戦えたと思います。

第四戦 vsU20ウェールズ北部選抜 76-7 <前半35-0 後半40-7>

 最後の試合は、相手のレベルもそれまでとは少し違っていましたが、遠征を通して一勝できたことは自信になりますし、よかったと思います。

本番までの課題

 能力的にはアタックもディフェンスも通用するレベルにあると思いますが、試合の入りの部分だったり、アップだったりというところで、まだ戦う空気がなかったと思います。例えば、外国人のチームはアップをしても、全員でまとまってロッカーに帰ってきますし、ファーストプレーの強さがジャパンとは全然違う。今思えば、昨年の大会もそんな感じでした。あとは局面での集中力が足りません。そこはキャプテンである自分の責任です。その空気は、昨年も経験している自分が変えていかなければダメだと思っています。能力も、個人も悪くない。チームのまとまりもある。けど、まだ相手を分かっていないというか、把握しきれていない雰囲気があるので、そこを自分が気付かせる、その空気を自分が出していけるようにやっていきます

個人としての収穫

 キャプテンとして試合に出たことで、周りを見られるようになったと思います。ワセダでは2番というポジションの枠のなかでしかラグビーをしていなかったというか、与えられたことしかやっていない感じでしたが、キャプテンをやったことで、周りが見えるようになったのは個人的な成果、収穫です。2番の枠を飛び出し、周りが見えるようになりました。

 

大会への意気込み

 予選で勝利を挙げないことには、順位は上がっていかないので、途中途中で気付くのではなく、最初から勝たなくてはいけないんだという意識を持って、まず一勝、そして二勝したいと思っています。ホームでの開催ですし、やりやすい天候、場所なので、決して不可能ではありません。ホントに戦ってやりたい、同年代のトップ選手に本気でぶつかっていきたいと思っています。

ワセダでの活動

 春シーズンのワセダでの活動はお休みという感じになってしまいそうですが、今のうちにできるだけ練習に入って、今年のチームがやろうとしていることをしっかり理解しておこうと思っています。がんばります。


U20日本代表バイスキャプテン・山下昂大とともに