監督の辻です。遅ればせながら、フランス遠征の報告をさせて頂きます。
今回のフレンチ・リヴィエラセブンズは、SKEMA Business Schoolが主催した大会で、8カ国計10チームによって争われました。レベルに関しては、決勝トーナメントに残った4チームは高かったと思います。
ワセダとしては、下馬評での優勝候補筆頭、実に半数が15人制代表選手で占められていたというルーマニアチームに、初日最終戦で41-5と快勝できたことが、大きな自信になりました。ルーマニアに限らず、どこも体の大きなチームでしたが、学生たちは臆することなく、1:1で体を張り続けてくれたと思います。大きな相手に1:1で勝ち、スキルも凌駕する。そんなワセダらしい戦いを大会通して貫くことができたのは喜びです。
決勝戦の対戦相手・ケニアチームは、体の大きさだけでなく、ワセダのようにスキルも兼ね備え、頭ひとつ抜けた存在でした。試合が始まってみれば、先制を許し、後半の中盤を迎えても、3本―1本でリードされる苦しい状況。普通であれば、焦ってしまうところですが、プレーヤーもまったく負ける気はしなかったと言っていましたし、見ているこちらとしても、必ず逆転できるという自信がありました。ここは学生たちの大きな成長です。実際に試合をひっくり返し、優勝を勝ち取ることができ、チームとして一皮むけたと思います。
なかでも、有田キャプテンのパフォーマンスは特筆すべきものがあり、改めて決勝という大きな舞台にこそ強い、接戦でこそチームに貢献できる、数少ないファイナリストのひとりであると確信しました。接戦や苦しい試合になると、どうしても他人に任せたくなるものですが、有田はそういった状況でこそ先頭に立てる、自らが行く、真のファイナリストです。リーダーとして、非常に頼もしく映りました。
大会期間中、外国らしく?スケジュールの変更が相次ぐなど、たくさんの困難がありましたが、刻々と変化する環境の中で、学生たちは揺らぐことなく、しっかりと目の前の試合に集中してくれました。環境の変化にも強くなってくれたことも嬉しく思います。
私にとっても、学生たちにとっても、非常に充実した遠征になりました。この遠征に関わってくださったすべての方にこの場を借りて御礼申し上げます。この先も自分らしく、全力で学生の指導に当たります。