「今日は全体的によかったと思います。最後までワセダらしさを貫くことができた。課題をひとつずつ修正して、強くなってきているなって…」(主将・有田隆平)。9月25日、対抗戦セカンドゲーム・対成蹊大。初体験・上柚木の地で『有田組』は「8」0分躍動した。「八」王子にふさわしく、末広がりの「8」「8」点。ワセダとして、、、芽生えつつあるプライド、覚悟―
まず、開幕戦、誰しもが反省を口にした「入り」をしっかりとこの日は集中。2分、15人が同じベクトルを向いたアタックで、SO山中亮平がディフェンスラインを切り裂くと、その後も休むことなくトライを重ね、ゲームを完全に支配した。「もっと早く、的確にセットできていれば…」(主将・有田隆平)と言うように、まだまだ修正が求められるも、この日はポジション関係なく、全員がランナーとしての意欲満点。言葉にすれば、走る、そして「狙う」。キレ味鋭いチェンジアングル、内外の使い分け。相手のディフェンスをいかに崩すか。どこでどう仕留めるか。そこにイメージが共有されつつある様が見て取れた。
そして、この日語れずにはいられないのが、スクラムで見せた若き一列たちの「気概」。相手ボールスクラムはいつ何時、いかなる局面でもとことんプッシュ。自ら掲げた「1本たりともクリーンにボールを出させない」のマニフェストを、抜くことなく、最後までやりきった。思い出す、ラグビー=スクラム。変化の根底には、先週敢行したリコー練の成果があった。「あそこで自信をつけて、若い3人がやってくれました。スクラムでも戦えるのがワセダ、拘っていこうって。自信が一番です」(ロック中田英里)。
これもセットプレーのひとつだと忘れてはいけないキックオフでのミス、反応速度にバラつきの見られたターンオーバーシチュエーションでのディフェンスetc まだまだ課題が残るものの、根っこの部分・「ワセダらしさ」の面ではしっかりと成長を実感。次戦、10月2日は前半最大のヤマ場・筑波大戦。「まずは1対1。そしてブレイクダウンがポイントです」(主将・有田隆平)。「ディフェンスからもう一回組み立てたい。そこに拘ってやっていきます」(辻監督)。『有田組』のプライド、覚悟はホンモノか―
<自身のプレーには猛省も… チームの成熟を肌で感じる主将・有田隆平>
「全体的によかったのではないかと思います。辻さんはどう言ってましたか?(笑)。初戦の反省点だった入りについては、今日はよかったです。けど、ペナルティからだったり、アタックでのラインセットであったり、まだまだですね。もっと早く、的確にセットできれば、さらにいいアタックができると思うので。焦っていてはいいアタックはできない。そういう意味で、テンポ、ワセダらしいアタックというのはこれからな気がします。セットプレーに関しては、スクラム、ラインアウトとも、ディフェンスでプレッシャーをかけられていてよかったです。フロント、前5は先週のリコーとの練習でかなり自信を得たんだと思います。あとはキックオフですね。今日もミスがありましたし、100%ではないですから。ブレイクダウンについては、もう少し2人目を早くしたいという思いもありますけど、基本的なところ、1対1の面ではいいのかなと。今日は後半の最後まで、ワセダらしさを貫けてよかったです。次の筑波は確実に強い相手なので、まずは1対1、そしてブレイクダウンがポイントです。9月も終わりを迎えて、チームはできつつありますし、課題をひとつずつ修正して、強くなっていると感じています。自身のプレーは…、最悪でした。無駄にしてしまったなと。もっとひとつひとつの試合を大切に戦っていきたいです」
<確かな手応え!筑波戦へ更なる意識の向上を誓う 副将・山中亮平>
「いい形でトライも取りましたし、ディフェンスも悪くなく、いいゲームであったと思います。立教戦で課題にしていた入りについては、みんな意識していましたし、自分自身もドンドンいこうと思っていて、そのとおりうまくいきました。キックオフでのミスはありましたけど、全体的にはまぁいい内容であったのかなと。今日はみんな積極的にランナーに入ってきてくれて、どこが空いているのかいいコールをくれて、コミュニケーションという面でもよくなってきていると実感しています。手応えとしてはいいです。ただ、ディフェンス面で速攻からゲインされてしまう場面があったので、もっともっと集中力を高めていかなくてはいけません。次の筑波は強いチーム。今一度、ワセダのやってきたこと、やるべきことを意識して、もうひと段階レベルを上げなくてはダメだと思います。プレースキックに関しては…、前半は考え過ぎてしまいました。後半はよかったと思うので、精度を上げていきます」
<成蹊戦といえばこの人? この日もFWの核となったロック中田英里>
「今日は純粋に、母校(幼い頃からずっと成蹊)との戦いで楽しかったです(笑)。チームとしては、まだ精度が低いですし、キックオフもミスがあってFWとしては反省だなと。ただ、モールから2本取れたのは、練習の成果が少しずつ表れていると思います。相手ボールのスクラムに関しては、今日はFWで全部プレッシャーを懸けにいこうと話してましたし、効果的なスクラムが組めたと思います。リコー練で自信をつけて、若い3人がやってくれました。スクラムでも戦えるのがワセダ、拘っていこうと。自信が一番です。入りについてもよかったと思います。けど、問題はその後のキックオフ。今日もミスからの中だるみしてしまったので。リスタートの精度を上げて、締めるということを、練習から意識していきたいです。FW全体としては…、スクラムでプレッシャーをかけた上で、走れたのはよかったと思いますし、合格点と言えるかもしれませんけど、まだキックに対する戻りだったり、ワセダとして拘るべきところが甘いので、プライドを今一度持ってやっていきます。筑波はすごくいいチーム。FWで勝つべく、プライドを持って戦います」
<ようやく開幕! セブンズ帰りで存在感を見せたCTB坂井克行>
「今日は僕にとっての開幕戦、ファーストプレーを意識していました。自分で勝負にいけているところもありましたけど、逆に一発で倒されてしまう場面もあったので、まだまだ全然です。BK全体としては、一次の精度は上がっていますけど、取りきる力、サポートという面では、もっと上のレベルにいくと厳しいと思うので、突き詰めていきたいです。セブンズ帰り、久々のワセダで、特に変わっていると感じた点はありませんでしたが、僕自身のゲーム勘がまったくなくなっていて反省が多いです…。この反省を次に繋げなくてはいけません。ディフェンスに関しては、悪くはないですけど、ノミネートミスをなくすこと。あとは、山中がいいところに上げてくれたのに対してしっかりターンオーバーすること。そういった面が上がってくれば、もっともっと楽になっていくと思います。筑波はかなり勤勉なチームなので、走り勝つこと。+1対1意識です」
<覚悟にプライド! ディフェンスへの拘りを口にする辻監督>
「今日はアタックに関しても、ディフェンスに関しても、ワセダらしさを出せた試合だと思います。チームとして、しっかりとひとつひとつ階段を上ってきているなと。1対1についても、みんなが拘って、ブレイクダウンで圧倒してよかったです。先週FWがリコーに練習に行って、目の前に立っている奴に負けないという気持ちがでてきたと思います。プライド、覚悟というものが。筑波は強敵なので、ディフェンスからもう一回組み立てたい。そこに拘ってやっていこうと思います」
前半
2分 早大 22mSから継続→山中がDFを交わしてトライ G山中成功 7-0
8分 早大 相手ボールSにプレッシャーをかけTO・岩井トライ G山中失敗 12-0
13分 早大 DOから継続→9・10裏にでて中靍トライ G山中失敗 17-0
21分 早大 TOから大外AT→12が前に出て8・村田トライ G山中失敗 22-0
28分 早大 5mS→8・9・10→中濱がギャップを走りトライ G山中成功 29-0
31分 早大 自陣Sから11ゲイン→ラックを重ね中靍トライ G山中失敗 34-
36分 早大 LOスチール→9・10・4→中靍トライ G山中成功 41-0
後半
3分 早大 SターンオーバーからAT→9・中濱トライ G山中成功 48-0
13分 早大 自陣10mS→9・10・13・15・11・村田トライ G山中成功 55-0
15分 早大 KOからAT→坂井がDFを1人で抜いてトライ G山中成功 60-0
22分 早大 22m内LOからモールを押し込んで中村トライ G山中成功 67-0
28分 早大 5mLOからモール→9・山中トライ G山中成功 74-0
36分 早大 カウンターで14ブレイク→9・宮澤トライ G山中成功 81-0