早稲田大学ラグビー蹴球部WASEDA UNIVERSITY RUGBY FOOTBALL CLUB OFFICIAL WEBSITE

Beat Up

2024
  • SpoLive

対天理大学 「2試合連続の逆転勝ち」

夏季オープン戦対天理大 8月24日 長野・早大菅平グラウンド
「2試合連続の逆転勝ち」
 
夏季オープン戦第2戦、相手は昨季の関西大学リーグ王者・天理大。天理大の強力フロントスリーに苦戦するものの、WTB原田季郎(教3=福岡・筑紫)の3トライを含む合計6トライで36-33と逆転勝ち。2試合連続の土壇場での逆転勝ちは、春季には見られなかった『勝負強さ』が際立った。
 
天理大のキーマンは、日本A代表に名を連ねるSO立川とハベア、バイフの外国人両CTB。この大学屈指のフロントスリーを止めることがワセダ勝利への絶対条件であった。しかし前半10分、キーマンの立川にラインブレイクを許し、いきなり先制点を与えてしまう。その後1トライを返すが、「力が強くてなかなか1人じゃ止められませんでした」(WTB中鶴隆彰=スポ3、福岡・西南学院)と言うように、体重100キロを超える相手の突破を防ぐことができない。徐々に後退させられ、24分にトライを許すと、26分には再び立川にラインブレイクされ、ノーホイッスルトライ。5-19とリードを許す。しかしワセダも黙ってはいない。30分に原田がインゴールを陥れると、34分にも再び原田が約40メートルを走り切りトライ。一方の天理大もロスタイムにバイフがトライを返し、17-26で前半を折り返す。
 
 後半に入ると流れはワセダに傾き始める。前回の課題であったモールディフェンスでは相手の前進を許さず、CTB下平泰生(商4=大阪・北野)、CTB村松賢一(スポ4=北海道・札幌光星)のしぶといタックルによって相手のミスを誘発する。互いに1本ずつトライを奪い、迎えた23分、ハイタックルによりバイフがシンビンを受ける。このペナルティをSO吉井耕平(スポ3=奈良・御所工)が相手の隙を突き、オープンサイドへキック。大外で待ち構えていた原田がキャッチし、そのまま2人を交わしインゴールへダイブ。さらに数的優位に立ったワセダは、キーマンの抜けた天理大を攻め立てる。いくつものフェーズを重ね、33分にとうとうフランカー金正奎(教2=大阪・常翔啓光学園)がトライを決め、36-33で逆転。その後は粘り強いディフェンスで3点を守り切った。
 
 「自分のタックルが世界クラスの選手に通用したので自信になりました」(村松)と、天理大フロントスリーに対抗できたことは大きな収穫である。しかし、「ワセダがこんなに点を取られてはいけないので」(FB井口剛志=スポ4、京都・伏見工)と、失点の多さを課題に挙げる選手は多く、次戦の流経大戦では修正が必要だ。それでも2試合連続の土壇場での逆転勝ちには、かつての『勝負強さ』を感じられずにはいられない。山下組が『日本一』へと駆け上がるには、この『勝負強さ』は必要不可欠なものであろう。
 
(記事 早稲田スポーツ新聞会 佐藤啓太)
辻高志監督(平12人卒=NEC所属)
――天理大はいいチームでしたね
予想以上に強いですね。この試合勝つか負けるかは正直分からなかったのですが、勝ったことでいい方向には流れていると思います。
――監督としてはこの試合、どの部分を評価されていますか
ディフェンスと言いたいところなのですが…トライをとられているので難しいですね。両CTBのディフェンスが体を張っていたと思います。
――夏合宿について
走って当たってと普通じゃない練習をしていますね。ディフェンスはスキルなので力を入れています。
――下のチームも含めて、夏合宿では負けなしです。要因はどこですか
去年はどちらかというと才能を生かすラグビーをやっていたのですが、今年は弱い者が強い者に勝つラグビーをやっているんですよ。同じことをやっているように見えても実はそんなことはなくて、あくまで挑戦するスタイルを考えてやっています。そういうかたちが下のチームにもフィットしていると思います。
――流経大戦に向けて
FWが重戦車なので楽しみですね。
 
フランカー山下昂大主将(スポ4=東福岡)
――きょうの試合の感想について
勝ったのでそれは良かったですけど、やっぱり取られすぎですね。
――試合後はかなりチームも盛り上がっていました
そうですね。ジュニアチームもAチームも勝って、まだ負けていないので、チームとしても良い雰囲気でした。
――この勝利は大きな意味があるのではないですか
そうですね。やっぱり絶対に勝ち切るということが目標でした。最後の5分間のキツい時間帯にFWが走って、タックルしてという部分で勝ったので、良かったと思います。
――試合前にはチームとしてどういうことを意識しましたか
きょうはディフェンスだけです。とにかく前に出ようということだけです。
――相手チームの印象について
ハーフ団の組み立てから両CTB、FB、NO・8などの強いランナーをシンプルに当てて順目に展開していて、すごく良いチームでした。自分たちのやりたいラグビーに近いです。
――そのチームを相手にどのような手応えをつかんでいますか
完勝というわけではないので、まだまだですね。もっとやれたなという印象でした。
――モールディフェンスは非常に迫力がありました
(前回の試合で)すごく言われたので。1日ですけど、徹底しました。修正できたというところに意味があると思います。
――次は流経大戦に向けていかがですか
まずディフェンスがしっかりとして、1点もやらないという気持ちを持ってアタックはしっかり自分たちが走りたいです。この2試合で自分たちのラグビーはまだまだできていないので、そういうラグビーをしたいと思います。
 
他の選手のコメントはこちらからhttp://www.wasedasports.com/rugby/110825.php