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2024
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対高麗 『雨の定期戦、高麗大を制圧』

雨の定期戦、高麗大を制圧
 

 梅雨の到来を告げる天候のなか、上井草にて高麗大との定期戦が行われた。国際戦ということもあってか、両チームからシンビン(一時退場)の選手が出るなどコンタクトの激しいゲーム展開となった。それでもワセダは前半からFWとBKの多彩な攻撃でトライを量産。後半に連続失点を許すなど失速した場面も見受けられたが、そこからしっかり立て直し圧勝。格の違いを見せつけるとともに、天候に左右されることなく自分たちのゲームができるということを証明してみせた。 

 雨ということもあり、前半開始直後からミスの多いワセダ。なかなかアタックを組み立てることのできない時間が続いたが、6分、NO・8中野裕太(スポ4=福岡・東筑)のブレイクからペナルティをもらうと、最後はプロップ上田竜太郎主将(スポ4=東福岡)が沈め先制点を奪う。そこからはワセダのワンサイドゲームに。WTB中鶴隆彰(スポ4=福岡・西南学院)の独走やBK陣のキックパスなどを起点とし、立て続けに得点を重ねていく。26分にフランカー大峯功三(スポ2=福岡・東筑)がシンビンで途中退場となるもその勢いは止まらず、52点という大差で前半を折り返した。 

 100点ゲームが期待され迎えた後半。敵陣へ攻め込むも得点につなげることができず、お互い均衡状態に。すると8分、右サイドでボールを持った高麗大のNO・8にタックルを振りきられ失点。その直後にも、同じく右サイドをWTBに走られトライを奪われる。前半圧倒した1対1でゲインを許し、相手に流れをつかまれてしまう。しかしここからディフェンスを修正すると、アタックにもテンポが生まれ始める。そして17分、キックパスに反応したFB片山大輔(基理4=愛知・明和)がインゴールに飛び込むと、試合は再びワセダのペースに。タテの突破やBK展開で高麗大を圧倒し、スコアを92-10としてノーサイド。最後まで集中を切らさず大勝を収めた。 

 春シーズンの無敗を守ったワセダ。早くも王者の風格すら漂わせているが、後半のペースダウンが課題だ。慶大戦、同大戦でも後半から調子を落としているだけに、このようなゲームが続いたことは気がかりだ。「強いチームになってくると、一回流れを変えられると20分、30分と多くの時間で相手のペースになってしまう」(WTB原田季郎、教4=福岡・筑紫)という言葉通り、一時の失速が命取りとなることもある。それでもこの試合では、終盤に再び流れを取り戻すことができた。次戦は80分間相手を圧倒する――。目標は高くとも、それを乗り越えてこその王者ワセダだ。 
(早稲田スポーツ新聞会 北川翔一)

◆コメント
プロップ上田竜太郎主将(スポ4=東福岡)
――試合を振り返って
きょうは試合の入りを意識していたのですが、あまりいい入り方ができなくて。点数を取られなかったのでよかったのですが、まだ試合の入りが甘いかなと。
――同大戦同様に後半開始早々に連続してトライを取られた要因は
個人個人のタックルミスだったり、パスミスだったりですかね。後半の始めの入りが悪いとどうしても流れは相手に行ってしまうので。
――その部分が現在のワセダの課題でしょうか
そうですね。今回は同大戦のようにならないように後半始めの10分を意識したのですが、やっぱりミスが多かったのが原因ですかね。
――雨の中の試合でしたが終始ラインアウトは安定していました。
そうですね。ラインアウトに関してはずっと練習してきているので、その成果がどんどん表れているのかと。
――きょうのゲームプランは
高麗大のFWが大きいということを聞いていたので、ラインアウトモール、スクラムがどこまで通用するのかを試しました。
――チームの完成度はいかがですか
かなりいい感じですね。毎試合ラインアウトモールトライも取っていますし、スクラムもマイボールは安定して供給できていて、相手ボールはプレッシャーをかけることができています。
――最後に次の試合への意気込みをお願いします
これから流経大、大東大、東海大と外国人選手がいるチームが続くので、しっかりFWで圧倒していきたいと思っています。

プロップ垣永真之介(スポ3=東福岡)
――雨が降りしきる中での試合でしたが、振り返っていかがですか
前半あれだけ取れたのはすごく良かったんですけど、やっぱり後半同大戦と同じように立て続けに2本取られてしまいました。
――後半で失速してしまう原因は何でしょうか
たぶん原因が自分たちで理解できていないから同大戦と同じようなことが起きているので、そこをしっかり直すべきだと思います。
――来週の流経大戦に向けて
自分たちのラグビーを、自分たちのプレーをすることができればいい試合ができると思います。

NO・8中野裕太(スポ4=福岡・東筑)
――きょうの試合を振り返って、いかがですか
フィジカルが強くて、FWで来るという印象でした。特に後半の最初は受けてしまって、抜かれる部分もあったので、試合は勝ったんですけど、後半の途中からやられるというのは同大戦と一緒なので、そこは修正しないといけないですね。
――流れを変えるプレーがなかなか生まれませんでした
流れを変えるプレーというのが今の課題です。後半入りに流れをつかみかけたところで自分たちのミスで向こうに流れを渡してしまったので、そこでまた自分たちでビックプレーをして取り戻せないといけなかったんですけど、流れを変えるプレーができていなかったです。
――きょうは相手が韓国人の選手でしたが、日本人選手と異なる部分はありましたか
同じアジアの選手なので、言葉が違うくらいですね。
――今後の課題を教えてください
後半の入りと流れを変えるプレーですね。これから相手がどんどん強くなっていったり、(全国大学選手権の)準決勝や決勝で悪い流れのときに、自分たちのプレーができないと勝てないと思うので、そこは課題ですね。
――スクラムは前半よりも後半のほうが安定していました
ハーフタイムに喝を入れられました。

SO吉井耕平(スポ4=奈良・御所工)
――本日の感想をお願いします
やはり国際戦ということで、コンタクトが激しくなるということで、コンタクト面を意識して試合に臨みました。
――雨天ということで、何を意識して入られましたか
キックゲームになるので、やはりキックを丁寧に蹴ろうと思っていました。しかし、相手が大きくプレッシャーもすごかったので、中々良いキックを蹴らせてもらえませんでした。
――ご自身から見て、今日のパス回しなどはいかがでしたか
雨なので、あまりパス数が増えるとミスも増えるので、パスを少なくすることを意識していました。しかし、あまり上手く回ってなかったのもあって、きれいにトライを取れませんでした。
――高麗大の印象はいかがでしょう
サイズが大きくてFWのチームという感じがしました。
――今日の結果を全体的に見て、どう感じられますか
僕自身のエリアマネージメントはそこまで悪くなかったと思うのですが、やはりキックの制度が悪くてもっと楽にゲームを運べるシチュエーションがあったと思うので、これからもキックに意識して1つ1つのプレーにこだわって練習していきたいと思います。
――それでは次戦の抱負をお願いします
練習でやっていることが全然出ていないので、良い練習、良いプレーをして今後もAチームに残れるよう頑張ります。

WTB原田季郎(教4=福岡・筑紫)
――きょうの試合を振り返って
個人的には全然ダメだったと思います。
――トライを挙げるなど調子はよさそう見えましたが
自分のタックルミスで抜かれたところもありましたし、自分のサイドで取られたというのもあったので、きょうは全然ダメだったかなと。
――チームは完勝でしたが、スコアについてはいかがですか
自分たちがこだわっている雨でどれだけ取れるか、やっぱり単純に回してしまうとミスが起きるので、主にキックを使ってゲームを組み立てていこうという話だったのですが、それを上手くできたかなと思います。
――きょうの試合のポイントは
天候が雨だということは前から考えられたので、そうなったときにいかにミスを起こさないか、やっぱり雨の中でミスをしてしまうと負けてしまうので、そういうプレーを心がけました。また、前戦の同大戦のときも相手に流れをもっていかれるところがあったので、いかに早く立ち直るかということも意識していました。
――後半に失速した印象を受けましたが
きょうは力の差が多少あったと思うのでそこまで問題にならなかったのですが、強いチームになってくると、一回流れを変えられると20分、30分と多くの時間で相手のペースになってしまうので。でもこういう時間帯は必ずあると思うので、早く流れを変えるということを意識してやっていこうと思います。
――次戦の流経大戦に向けて
今回の試合でもキープレーヤーといいますか、何人か強い選手がいて、流経大も外人であったり、やっぱりキープレーヤーが何人かいると思うので、そういう選手をいかに自由にさせないかというところで、流れをもってくるか、もっていかれるかというのも変わってくると思うので、そういう部分を意識してしっかりやっていきたいと思います。

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