久しぶりの主務部屋となります。今回は早慶戦の前後の部の活動について報告させていただきます。
今回の早慶戦はお互い2敗、3敗同士の対戦ということで、世間の注目度としては低い試合だったかもしれません。また、今後の大学選手権のグループ決めのための試合と見られた方もいたかもしれません。しかし、中にいる人間として感じたのは、それ以上に早慶戦という定期戦の重みを感じた試合でした。
早慶戦から部の練習における雰囲気はがらっと変わります。部内全体が緊張に包まれ、練習も今まで以上に引き締まった雰囲気で行われます。それは、早慶戦1週間前から行われる1年生によるグラウンドの掃除、試合前練習での決意表明、試合前にロッカーに張られる寄せ書き、といったそういう伝統的な行動から部内の緊張が生まれ、部内全体で早慶戦に向かっていきます。
その他に早慶戦の前には、数年前から校歌練習を行っています。試合前に部員全体で謳う校歌は選手を送り出す意味でも、試合全体を盛り上げる意味でも重要なものです。当日の会場ではいつも以上に一人ひとりが気合を入れて謳いました。会場に来ていただいたみなさんには響いていましたでしょうか。
試合は早慶戦にふさわしいお互いの伝統と誇りがぶつかりあった試合ではなかったかと思います。慶應の伝統のタックルにもいつものごとく苦しめられました。それでも勝てたのは2つの理由があったと思います。
1つは始めに述べたように部内の緊張があったことでした。部全体の過去から今に伝わる緊張こそが1つ1つのプレーの精度を高め、トライを生み、失点を防いだと思います。
もう1つは対抗戦の筑波戦と帝京戦を経ていたこと。その2試合でラスト10分で負けたことが今回の早慶戦のラスト10分で勝てた理由だと思います。1戦1戦が自分たちを成長させてくれている。そう感じました。
緊張・継承・創造。これが少しは体現できた試合だったのではないかと思います。
今回雨の中試合にお越しくださった皆さんに御礼を申し上げます。早稲田の慶應陣ゴール前でのモールの際、会場いっぱいに響く早稲田コール、そのおかげで早稲田のトライは生まれたと思います。応援してくださる方の力が伝わるというのはこういうことなんだなと、感じた瞬間でした。本当にありがとうございました。
最後に、大学生と闘う公式戦は残り7試合となりました。対抗戦1試合、大学選手権5試合、Jr.選手権1試合です。まずは本日のJr.選手権です。応援よろしくお願い致します。