新人早慶戦での敗戦から2週間。今回は新人早明戦が早大上井草グラウンドで行われた。ゲームキャプテンを務めたロック桑野詠真(スポ1=福岡・筑紫)が「新人早慶戦の反省を踏まえてシンプルなことをやろうとした」と語るように、前回の反省を生かして試合に臨んだものの、体格や技術で上回る明大1年相手になす術なく、0-56と昨年同様に大差で敗れた。
明大のキックオフでスタートした前半、早大は終始明大の猛攻を受ける。前半5分、自陣でのスクラムからFWのサイドアタックで早くも失トライ。続く前半12分にはターンオーバーから展開されて2本目のトライを許してしまう苦しい立ち上がりとなる。対する早大は前半15分、ゴールから30メートルほどの距離からのPGのチャンスを外してしまい、カウンターから一転してピンチに。このあと一度はターンオーバーしたものの、最後はSOの内側をFWにあっさり抜かれ失点。前半18分で0-19と差をつけられてしまう。なんとか反撃しようと試みるも、裏に抜けたところでのサポートが遅く、なかなか得点に結びつかない。しばらくは相手の不用意なミスにも助けられ失点を防いでいたが、前半38分、敵陣で犯したペナルティのクイックスタートから易々と大幅ゲインを許し、またもや走りこんだFWにラック横をあっさり抜かれトライを献上。前半終わって0-24と大量リードを許してしまう。
反撃の狼煙(のろし)を上げたい早大は後半開始早々、ゴール前ラインアウトという絶好のチャンスを迎える。ここは是が非でも得点したいところだったが、またもやペナルティでチャンスを逸してしまうと、ここからは完全に相手ペース。前半同様に大事なところであっさり抜かれて失点を重ね、攻めてもハンドリングエラーやノットリリースザボールを連発し得点の気配がない時間帯が続く。途中に何度かピンチでのターンオーバーやミスを誘発するディフェンスが出てきたものの、試合終盤になると早大の選手の足が止まり始めてしまい、最後の10分で3トライを奪われてしまった。結局最後まで得点を入れることができずに無情にもノーサイド。最終的に10トライを失い、0-56という惨敗だった。
前回の早慶新人戦に続き、1年生にとっては厳しい現実が突き付けられた。ミスの多さ、1人1人のタックルの甘さなど課題を挙げたらキリがないだろう。だが大事なのはここで勝つことではなく、どのようにして3年後に勝つかである。明大1年生とのこの56点の差を埋めるべく最大限の努力を重ね、彼らが3年後に笑う日が来るのを期待したい。
(早稲田スポーツ新聞会 菅原拓人)
◆コメント
ロック桑野詠真ゲームキャプテン(スポ1=福岡・筑紫)
――試合をチームとして振り返っていかがでしたか
きょうも新人早慶戦の反省を踏まえてシンプルなことをやろうとしたんですけど、結果が全てです。
――ラスト10分でトライを3本取られましたが、ディフェンスやフィットネスの面ではどうでしたか
それは前半、中盤、後半全てでブレイクダウンとかでの差が出た結果だと思うので、そこで上回るフィットネスをつけたいと思います。
――アタックについてはどうお考えですか
アタックは取りきれないというか、相手のほうが寄りが早く、うちのフォワードが全然走れてないのでノットリリースザボール喰らってしまったのが(悪かった)原因です。
――来週には帝京戦を控えていますが、意気込みはいかがですか
帝京戦は春シーズンのターゲットで、個人的にもチーム的にも一番気持ちが入るところだと思うので、勝ちにこだわりたいです。