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【早スポ】vsJr.筑波大学『筑波大Bをノートライに抑え初勝利を飾る 』

第35回関東大学ジュニア選手権 10月12日 茨城・筑波大グラウンド
 
 関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)も3戦目を迎えたこの日、早大Bは筑波大Bと対戦。開幕2連敗を喫している早大Bにとって、決勝トーナメント進出のために絶対に落とせない試合となった。前半は筑波大Bが仕掛けるキックゲームに苦戦し、なかなか主導権を握れない。しかし、この日も安定していたFWのセットプレーを起点に得点を重ねた早大B。攻めては6トライを記録し、守ってはPG2本による6失点だけに抑え、最終スコアを36-6としてジュニア選手権初白星を挙げた。
 

 「入りからふわふわしていた」(NO・8古賀壮一郎、教4=福岡・筑紫)。この試合の序盤、早大Bは古賀の言葉に表されるようになかなかリズムに乗り切れなかった。ミスも相次ぎ、敵のキックを使った戦術にうまく対応できない。だがここで流れを変えたのは、早大Bが好調を維持するスクラムだった。前半11分、グラウンド中央での相手ボールスクラムを押し切りターンオーバー。そこから古賀がボールを得てゲインすると、最後はSH平野航輝(スポ3=長崎南山)がディフェンスの穴をついてインゴールに飛び込む。その後、筑波大BにPGを決められたが、少ないチャンスを確実にとらえ2トライを重ねた早大Bは前半を、19-3とリードして折り返した。
 
 後半が始まるやいなや、キック処理からFB廣野晃紀(スポ4=東京・早実)が蹴り返す。そのこぼれ球を約2カ月振りの復帰戦となったフランカー小谷田祐紀(文構3=東京・早実)が拾ってそのままトライ。16分と28分にも相手の足が止まった隙を見逃さず、WTB土肥将也(人4=東京・三鷹)と廣野がキックカウンターから追加点を挙げる。終盤にかけてもペースをつかんだ早大B。幾度となく相手ゴールラインに迫ったが、惜しくも一歩届かず。トータルスコアは36-6。筑波大Bをノートライに封じ込めての勝利となった。 

 試合後、選手たちが口をそろえたのが『BKのミスの多さ』についてだった。「練習がそのままつながっています」とゲームキャプテンを務めるフランカー呉泰誠(スポ4=大阪朝鮮)は語る。FWのセットプレーが完成度高くできているだけに、BKの精度を高くしていければ、まだまだ得点をしていけるはずだ。次の試合まで残り2週間。いま一度、基本に立ち返り不安のない状態で決勝トーナメントに進んでいきたい。
(早稲田スポーツ新聞会 御船祥平)
 
 
◆コメント
フランカー呉泰誠ゲームキャプテン(スポ4=大阪朝鮮)
――試合を振り返って感想をお願いします
まずは久しぶりに勝てたので、そこは喜ぶべきことだと思います。ゲーム自体の流れで言うと、FWは頑張ったと思いますが、BKのミスが目立っているという印象です。練習がそのままつながっていますね。
 
――前半はエリアが取れないなかでも、FWが踏ん張って得点につなげましたね
スクラムとラインアウトで有利に立てたことは、評価できると思います。
 
――スクラムではターンオーバーもありましたが、自信の程はいかがでしたか
セットプレーはFWの武器としていて、明大戦、帝京大戦でも安定していたので、自信を持っています。
 
――BKのミスが多かったことについてはいかがですか
ミスが立て続けに起こったときに、あれだけずるずる引きずるのではいけないと思います。盛り返して立て直せるメンタリティーが大事だと思うので、そこをもっと考えてほしいですね。
 
――テーマとしている『規律と集中力』に関して評価をお願いします
全然満足していません。自陣でも中盤でも敵陣でもペナルティーしますし、減ってきているとは思いますが、まだまだ多いです。
 
――ノートライに抑えた点は評価できるのではないでしょうか
ディフェンスに関してはFWが早くセットして前に押し上げていこうという意識を持っていました。相手のアタックがそこまで組織されたアタックではなかったので、評価しづらいです。ただ、先週の帝京大Bで最後取られた場面のように、ターンオーバーしようとしてできずにピンチを招くことがあるので、そこはまだ課題です。ターンオーバーの見きわめを一人一人が自律してやるべきだと思います。
 
――試合終わって、選手の皆さんにはどのような言葉をかけましたか
1つのパスなど本当に細かなところを追及していかなければ、もっとタイトなゲームの時に一つのプレーで負けると思うので、練習中にパスがつながってもそれがベストなパスであったのか1個1個細かなこところを集中してやっていこうと言いました。
 
――個人としてチームとして今後の抱負をお願いします
まずチームとしては、Bチームで負けているようではAチームに上がる資格はないと思うので、チームがやろうとしていることを守ってコンスタントに勝っていきたいです。自分の目標としては、やっぱり最後なので、光るものはないんですけど泥臭く上を目指していきたいと思います。
 
 
プロップ光川広之(スポ3=神奈川・公文国際)
――関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)初勝利でした
絶対に負けられない試合だったので、勝ててよかったです。
 
―明大B、帝京大Bでの敗戦からどのように改善して臨みましたか
今までの2回は最後の最後で逆転されてしまったので、今回は前半の始めから点数を取って圧倒する勢いで臨みました。
 
――セットプレーで相手を圧倒していたと思いますが、ご自身ではいかがですか
個人的にはそこまで良くはなかったと思っていて、次の慶大B戦ではスクラムを安定させて絶対にターンオーバーしたいと思います。
 
――スクラムの反省点はなんですか
相手に外張りされて、僕の方から押すことができなかったので、もう少し3番の方に寄せたいと思います。
 
――トライシーンを振り返っていかがですか
あれはごっつぁんトライです。
 
――良かった点はどこですか
全体的にFWがスクラムでターンオーバーしたりと、FWから前にいけたのが良かったと思います。
 
――今後への意気込みをお願いします
僕はまだBで、Aに上がるためにセットプレーを安定させてターンオーバーすることは絶対条件で、かつフィールドプレーでどれだけ見せられるかというのが僕の役割なので、その二つを目標にしていきたいです。
 
 
フランカー小谷田祐紀(文構3=東京・早実)
――久しぶりの出場でしたが調子はいかがでしたか
終わってからみんなに走っていて遅いと言われたので、体重を増やしつつ良いスピードを出せるように頑張りたいです。
 
――2連敗で迎えた試合でしたが、どのような意識を持って臨まれましたか
2試合とも観に行ったんですけどケガ人から見ていても、すごい良いゲームができているのに最後の最後でトライを奪われて負けてしまっていたので、きょうは流れを変えないように活躍しようと思っていました。
 
――チーム全体で改善した点はありますか
帝京大戦がBチームの最初のフォーカスになっていたんですが、崖っぷちだったので帝京大から筑波大へとモチベーションを下げないで、帝京大戦以上のテンションで頑張ろうと言っていました。敵地ということもあって、あまり気持ちの入ったプレーができなかったんですけど、勝てて良かったです。
 
――慶大B戦への意気込みをお願いします
4年生にとっても負けたら終わりなので、4年生のためにも体張って勝ちたいです。
 
 
NO・8古賀壮一郎(教4=福岡・筑紫)

――試合を振り返っていかがですか
入りからふわふわしていたかなという気がします。帝京大戦はきちんと入れたと思うのですが、この試合はチームとしてミスも多かったですし、気持ち的にふわふわしていたのかなと思います。
 
――開幕2連敗中で状況としては悪かったと思いますが、どのような気持ちで試合に望みましたか
明大戦は悪くて、帝京大戦もあそこまでいって負けるというのは痛かったですが、個人的にはチームとして(調子は)上がってるかなと思っていました。しかし、この試合では相手と戦う以前に自分たちの準備ができていなかったのかなと思います。得点は取れていますけど、良くはなかったと思います。
 
――暑い中での試合となりましたがコンディションはいかがでしたか
暑くて移動も長かったですし、そういう部分で入りふわふわしてしまったのかなと思いますが、言い訳になってしまうので、そこは良くなかったところだと思います。
 
――相手にトライを許しませんでしたが、ディフェンス面を振り返っていかがですか
そこには自信を持っていいのかなと思います。しかし、相手のミスに助けられたところもあると思うので、あれで0に押さえられるのならもっと圧倒できたのかなと思っています。
 
――セットプレーは機能していましたね
それも大きいですね。明大戦の頃からセットプレーは良くなっているので、そこは継続して、武器にできたらなと思っています。
 
――技術的な面で見つかった課題はありますか
15人で攻めるという意味で、一人一人が考えていることが違うのかなと思います。もっとチームとして統一して考えていくことが大切だと思います。
 
――次戦に向けて一言お願いします
慶應はすごく気合いを入れてくると思いますし、お互い後がない戦いなので、絶対勝ちたいと思います。
 
 
WTB土肥将也(人4=東京・三鷹)

――試合の振り返りをお願いします
BKのミスが多くて、FWがすごい頑張ってくれてたのに助けられなかったです。そこが帝京大戦からの課題なんですけど、修正が必要かなと思います。
 
――BKのミスというのはどの辺りにありましたか
ハンドリングエラーが多かったのと、ディフェンスで相手が詰めてくるのは分かってたんですけど、焦ってオフェンスが浅くなっていたので、それがもったいなかったと思います。
 
――2トライを取られましたが、ご自身の調子はいいのではないでしょうか
トライ取るのが仕事なんですけど、その他の部分でミスが多かったです。前半、太陽とボールがかぶってキック処理ができなかったところもあるので、そこを本当に修正しないといけないです。トライ取れる場面はもっとあったので、もっと一本一本大事にトライを重ねていければなと思います。
 
――前半のウォーターブレイクで時の円陣から、「浮ついている」という声が聞こえましたが、それはどういったことを意味しているのでしょうか
ボールをまわすとすぐゲインできていたので、どこか堅くゲームに入れてなくて、そこの点でそういう声が出たのかと思います。もう少し堅くいっても良かったのかと思います。
 
――ノートライに抑えたディフェンスはどう評価されていますか
ディフェンスは結構安定したので良かったと思います。けど、これから強い相手と戦うにあたって、相手ももっとゲインしてくると思うので、BKでビックヒットをしてターンオーバーするということをこれからの試合で意識していこうと思います。
 
――Aチームに返り咲くためには何が求められていると感じていますか
やっぱりトライを取るということです。あとは大外でボールを奪われることが多いので、WTBが外で孤立しがちなんですけど、そこで立ってるというのが僕の強みであると思うので、そういったところでもアピールしてミスを減らせるように頑張っていきたいと思います。
 
 
CTB藤近紘二郎(政経4=神奈川・桐蔭学園)

――この試合を振り返って、いかがでしたか
FWがボールを奪ったりターンオーバーをしてくれていたのですが、BKがうまいアタックができなくて迷惑をかけました。
 
――ジュニア選手権初勝利となりましたが、チームの調子はいかがですか
2連敗からの初勝利なのですが、前回の試合と比べて今回の方が内容は悪いので、勝てたことは良いですが、次の試合に向けてまた改善したいと思います。
 
――筑波大Bの印象はいかがでしたか
キックカウンターからのところでエリアを取り負けていたので、そういったところで、向こうはもっと楽なラグビーをしていたのかなと思いました。
 
――BK全体としての具体的な課題は何ですか
個々の簡単なミスが多いので、全体的というよりは個人個人のミスだと思います。
 
――次戦に向けて意気込みをお願いします
次の結果でまたセカンドステージのトーナメントも変わってくると思うので、しっかり勝てるように頑張りたいと思います。
 
 
FB廣野晃紀(社4=東京・早実)

――ジュニア選手権初勝利となりましたが、感想をお願いします
まず勝てたというのは良いところだと思うんですけど、ちょっとBKのミスが多かったのでそこは直していかなければなと思います。
 
――相手を0トライに抑えましたが、本日のBチームのプレーをどのように評価していますか
FWがセットプレーを全部取ってくれたので、本当にありがたかったです。あとはもっとBKがチャンスでしっかり取り切れれば完璧だったかなと思います。
 
――トライも決められましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか
(トライに絡むシーンは)ラッキーなものだったんですけど、最近はちょっとずつ自分のプレーができるようになってきたのかなと感じています。
 
――今後勝ち進むために必要なことは何ですか
BKという観点からいきますと、やはり精度のところと、もっとスキルを上げていかなくちゃいけないなと考えています。
 
――前回課題に挙げていた規律や集中力についてはどうお考えですか
規律の部分で言えば、僕自身もペナルティーをしてしまったりしていてまだまだ課題ですね。ちょっとずつミスも減らしていかないといけないなと思います。
 
――明日行われるAチームの成蹊大戦でもリザーブ入りしていますが、どのようなプレーを心がけていきたいですか
あとはもう自分のプレーをして、チームで少しでも目立てるように頑張りたいと思います。