『ミスと反則から明大Bに敗戦』
10月5日 関東大学ジュニア選手権 対明大B 東京・明大八幡山グラウンド
関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)黒星スタートとなった早大B。初勝利を目指し、春シーズンで完敗(を喫している明大Bと対戦した。試合は降りしきる雨のため、リスクを避けるべくキックの応酬に。主導権は相手に握られながらもロースコアの展開となる。劣勢のなか早大Bも何度かチャンスを得たが、ハンドリングエラーや反則を連発。最後までトライを挙げることができず、3-22で敗れた。
序盤から相手ペースでゲームが進む。「不用意なペナルティーをしてしまった」とフッカー清水新也(スポ4=宮城・仙台育英)が振り返るように、反則を繰り返し自陣から脱することができない。粘りのディフェンスで何度かしのいだものの、11分、FWにインゴールをこじ開けられてしまった。さらにPGも決められ、早く追い付きたい早大B。しかし、セットプレーでマイボールをキープできない場面が目立ち波に乗り切ることができない。待望の得点が生まれたのは34分のことだった。ロック千葉巧也ゲームキャプテン(スポ4=宮城・仙台三)のキックチャージを起点に攻め込むと、PGのチャンスを獲得。これをSO浅見晋吾(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が難なく沈めて3-10。7点差で試合を折り返す。
後半も流れをつかんだのは明大Bだった。相手がフィニッシュの精度を欠いたこともあり失点は防いできたが、25分にスクラムサイドを突破され、差を14点まで広げられてしまう。だが、ここから早大Bの反撃が始まる。CTB盛田志(スポ3=広島・尾道)やCTB鶴川達彦(文構1=神奈川・桐蔭学園中教校)のタテへの走りでチャンスメーク。5メートルラインアウトなど何度か決定機を迎えた。しかし、肝心なところでパスやキャッチでミスを連発してしまう。逆にラストワンプレーでダメ押しトライを献上し、万事休す。ライバル相手に雪辱ならず、ジュニア選手権は開幕2連敗となった。
体格で勝る明大Bに対し、ブレイクダウンでは「互角に戦えている」(盛田)と選手は手応えを感じたようだ。また、初めは押し込まれることが多かったスクラムも途中から見事に修正。対等に渡り合うことができた。だからこそ、開幕戦と同様にミスやペナルティーの多さが悔やまれる。次の対戦相手は東海大B。ともに2敗を喫しており、決勝トーナメント進出へ重要な一戦となりそうだ。どれだけプレーの質を高め、ペナルティーを意識できるか、早大Bの真価が問われる時である。
(早稲田スポーツ新聞会 菅原拓人)
コメント
フッカー清水新也(スポ4=宮城・仙台育英)
――本日の敗因は何だと思われますか
僕自身もあったのですが、まず一つ目は、不用意なペナルティーをしてしまって、そこから自陣に攻め込まれて相手の得意なプレーで点を取られたということ。あとは、個人的なところでは、雨だったのもありますがやっぱりラインアウトのミスがあって、マイボールを確保したいところでできませんでした。
――次週にはAチームの試合もあります。反省点については、どのような準備をしていきますか
昨年からずっとやっているのですけれど、なかなかできていないので、練習のように試合で投げられたらと思うので、とにかく練習していきます。
――Bチームとして2連敗。メンバーの雰囲気はいかがでしょうか
雰囲気はそんなに悪くないと思うので、とにかく今後の試合で勝って、セカンドステージにいけるように頑張ります。
――ご自身の次の試合に向けて、意気込みをお願いします
セットプレーがうまくいかず、なかなかリズムに乗れなくてフィールドプレーも全くうまくいかないので、まずはセットプレーをなんとかして、調子が良いときみたいにフィールドプレーでも自分のプレーを見せていけたらと思います。
ロック河野秀明(創理3=東京・早実)
――試合を振り返って感想をお願いします
敵陣に入ることは何回もあったので、そこで点を取りきることができなかったのがこの点差になってしまったのかなと思います。明大Bはチャンスをきちんとものにして、自分たちは相手が自陣に来たら点を取られてしまいました。自分たちもそれをやりたかったのですが、できなかったことが結果につながってしまいました。
――大雨の中の試合となりましたが、いつもと違うところなどありましたか
長いパスなどでミスが起きがちなので、ハイパントキックを使い、そこに全員でチェイスしてボールを取り返す、ということを理想としていたのですが、徹底できなかったのかなと思います。
――その中でもこぼれ球に素早く反応しているようでしたが、何を意識していましたか
雨の日ということで、ミスも多いと分かっていたので、みんなで下のボールに働きかけようというのは試合前に話し合って意識していました。
――スクラムを組んでみた印象はいかがでしたか
前半は相手の重さに圧倒されてしまった部分もあるのですが、後半は修正できたので良かったと思います。
――ディフェンス面に関してはいかがでしたか
普通に守っている部分は守れていたのですが、ペナルティーが結構多くなってしまい、そこからディフェンスが崩れてしまったかなという感じです。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
この試合でできなかったことを練習で改善していって、次は勝てるように頑張っていきたいです。
SO浅見晋吾(スポ3=神奈川・桐蔭学園)
――この試合の結果についていかがですか
みんな気持ちは入っていて良かったのですが、練習から守りきれないペナルティーがあって、結果がこれなので、ペナルティーが無ければこのようなゲームにはならなかったと思うので、そこで負けました。
――相手が明大Bということでしたが、どのようなことを意識されましたか
慶大Bに負けてしまっていて後が無かったので、絶対勝ちたかったです。勝ちたいという気持ちだけはみんな出ていたと思うので、それは良かったと思います。
――雨の中の試合でしたが、プランニングはありましたか
ミスも多いので、キックを中心にやっていこうということで、プラン通りにはやれました。
――そのキックについてはいかがでしたか
要所で良かったことはありますが、正確性が良くないのでまだまだです。
――その他オフェンス面振り返っていかがでしたか
ペナルティーが無ければオフェンスはもっと良かったと思います。
――ご自身のプレーを振り返ってはいかがですか
100点満点で5点くらいですね。ディフェンスもアタックもまだまだです。Bチームを相手にこのようなプレーなので、Aでは全然やれないと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
Bチームで満足せず、上を向いてやっていきます。
CTB盛田志(スポ3=広島・尾道)
――この試合を振り返っていかがですか
もっといいゲームができたかなと。チャンスでもっと取り切れたと思うので、勝てる試合だったと思います。
――雨の影響かミスが多かったですね
もっと早い時点で色々修正しないといけなかったです。スクラムで負けている場合など、状況によって違う方法で攻めることで、もっとFWに楽をさせてあげることができたかなと思います。
――序盤からキックが多かったのはチームで決めていたことでしょうか
そうですね。
――相手の方が体格で上回っていましたが、コンタクトの感触を教えてください
自分たちも先週からブレイクダウンの練習をしていて、劣勢の場面でも(ボールを)キープできていたので、成果は出ているし、互角に戦えていると思います。
――アタック面についてはいかがでしたか
まだまだですね。この試合で感じたのは、一人一人が勝手に攻めてしまっていたということで、もっと連動して何人かで攻められれば、さらにゲインできたかなと思っています。
――オフロードパスをつないでチャンスをつくったシーンもありました
あのときはスペースが空いていて、外の人を引きつけたのですが、もっとフラットに放りたかったです。これも連動していなかったので、連動していればもっと前に出られたと思います。
――関東大学ジュニア選手権は2連敗となりましたが、次戦へのカギはどのようなことですか
まずは絶対に勝ち切るということ。それといままでの修正点であったミスで負けているので、ミスをなくし、反省点をどんどん修正していきたいです。