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vs筑波大『まさかの大敗、課題が浮き彫りとなる』

『まさかの大敗、課題が浮き彫りとなる』
関東大学対抗戦 対筑波大 10月12日 秩父宮ラグビー場
 
内容は不十分だったと言えども、関東大学対抗戦開幕2連勝と白星を重ねてきた早大の3戦目の相手は、選手が「1つのターゲット」と口をそろえていた筑波大。これまで以上に強化されたスクラム、そしてスピードを兼ね備えた個の力を武器としている強敵だ。試合は前半から大きく動いた。開始早々、PGとトライで筑波大に10点の先制を許すも、CTB岡田一平主将(スポ4=大阪・常翔学園)のトライを皮切りに負けじと猛勢を仕掛けていく。しかし次々とディフェンスをかわされ、得点を量産されてしまう。後半も凡ミスが重なり、終始ペースを握られてしまう展開に。さらに終盤はケガ人が多発するなど手を打つことができない状況に陥ったまま、3戦目で連勝が途絶えた。
 
 今試合チームの共通認識としてあったのは、『前に出る』という勝利への思いが込められたスローガンだ。しかしそんな思いとは裏腹に、開始早々ペナルティーやハンドリングエラーを連発。10分にはカウンターから鋭いタックルを受け、こぼしたボールを保持されたままディフェンスを難なく突破されトライを決められてしまう。しかし早大も黙っているわけにはいかない。12分、ラインアウトモールで約10メートル押し込み、ボールを持ち出した岡田主将がこの日最初のトライを決めた。SO浅見晋吾(スポ4=神奈川・桐蔭学園)がPGを決めるなど、一時は同点にまで詰めていく。だが、相手の鋭いアタックを起点にディフェンスを崩され幾度となくチャンスを与えてしまい、そのまま前半を15点ビハインドで折り返した。
 
 迎えた後半で何としてでもこの悪い流れを断ち切りたい早大。しかし『前に出る』という意識の反面、前半同様ディフェンスと接点でどうしても後ろに引いてしまう。後半2分には相手陣のインゴール付近でラインアウトを献上し、チャンスを確実にものにしてくる相手に再び得点を許してしまう。しばらく苦しい時間帯が続くが、やっと早大のスコアが動く時がきた。14分にスクラムからNO.8佐藤穣司副将(スポ4=山梨・日川)がボールを持ち出し、待ちに待ったトライをマーク。しかしそこから反撃の手を緩めない相手に次々とインゴールを明け渡し、ますます点差は広がっていくばかりとなった。32分にはロック桑野詠真(スポ3=福岡・筑紫)が相手のミスからターンオーバーをしこの日最後の得点を決めたが、依然として点差を縮めることができない。「今季のワセダがやろうとしていることをなに一つできなかった」(岡田主将)。消化不良のまま25-45で試合は終了し、選手らの表情からも悔しさがにじみでていた。
 
厳しい戦いとなったが、その分課題も浮き彫りとなった今試合。誰もが課題として挙げていたのはやはりディフェンスの強化だ。凡ミスも多く見られたため、キックやパスの精度の向上も求められている。しかしセットプレーから取りきった場面については「今季の早大の最大のポイント」と後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)も高評価。修正しなければならない点は念入りに、良いところはこれまで以上に伸ばしていきたい。いまは主力をケガで欠いている苦しい時期が続いているものの、乗り越えた先には必ずや明るい結果が待っているはずだ。次戦の帝京大戦も厳しい戦いとなることは間違いないが、見据えるのは勝利のみ。ありったけの力をぶつけながら早大の持ち味を存分に発揮し、最高のプレーを見せてほしい。
(早稲田スポーツ新聞会 新庄佳恵)
 
 
後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)
――試合の結果をどう捉えていますか
厳しい中で我々がやろうとしていることを遂行できるかということが勝てるかどうかの大きなポイントでしたが、この試合では相手のプレッシャーを受けてそれができなかった。ディフェンスの部分で後手を踏んでジワジワと下げられてしまうと、どうしても最後まで守り切れません。
――ディフェンス面について具体的に振り返っていかがですか
積極的に前に出て相手にプレッシャーをかけて、ボールをターンオーバーするなり、攻撃権を奪い取ることを目論んでいたのですが、まず前半は1次のところで受けてしまいました。1次で受けると2次3次とどんどんフェーズを重ねられて下げられてしまい、一番やってはいけないパターンをやってしまったということですね。
――アタックではモールから1本、スクラムから1本トライをしましたが、いかがでしたか
スクラムはすごく良かったと思います。セットプレーから準備したプレーでスコアを取り切るということも今季の早大の大きなポイントなので、割といいイメージだと思います。
――SOの控えの選手はいませんでしたが負傷退場は響きましたか
そうですね。予期していなかったです。ほかのポジションの選手も負傷を抱えながらの出場だったのでバランスを考えたつもりでした。
――セットプレー以外に得た収穫はありますか
個人的にしっかりとファイトできるプレーヤーが見つかったということですね。
――具体的には誰ですか
フランカー宮里侑樹(スポ1=沖縄・名護商工)ですとか、すごく良く頑張っていました。こういうしんどい試合を経験して、その中で成長していって欲しいですね。
――次は帝京大戦ですがどのように修正していきたいですか
下を向いている暇はないし、そもそも仮想敵は帝京大でチームを作り上げてきたので、真正面からぶつけられるようにしたいです。
 
CTB岡田一平主将(スポ4=大阪・常翔学園)
――試合を終えて率直な思いを聞かせてください
ディフェンスもアタックも自分たちは前に出るということを体現しようと挑んだのですが、受けてしまい後手に回るとこのような結果になってしまいます。分かっていたことなのですが、できなかったということをものすごく反省しています。
――前に出られないのは技術、体力、意識などどのあたりが原因でしょうか
ビデオを見てみないとなんとも分かりませんが、意識的に数的優位をつくって前に出るべきだったということは明確です。
――岡田選手やCTB久富悠介選手(文構4=福岡・小倉)など前に出てタックルを決めるシーンもありましたが、それが理想ということでしょうか
そうですね、あれをスタンダードにできることが完ぺきな姿です。80分間あのように出続けないとこの試合のようになってしまうと思います。
――試合ではキックチャージをされたりバスミスがあったりと凡ミスが多く見えました
キックやパス、キャッチの精度など基礎の部分を反復して、スキルを積み重ねないといけないと思います。
――SO浅見晋吾選手(スポ4=神奈川・桐蔭学園)の途中交代の影響は大きかったですか
SOが本職のリザーブを入れていなかったので、想定していたとはいえ後半の追い込まれた部分でドタバタしてしまいました。ただ、苦しかったのですがディフェンスはポジション関係なく前に出て止め続けたかったですね。
――終盤はアタックが手詰まりのようにも見えました
自分がSOに入りアタックしたのですが、あのような状況で周りを動かしていけるプレーヤーにならないといけないと思います。
――後藤監督からどのような話がありましたか
前に出ないとこのような結果になるということ、そして(やってきたことを)信じてやらないとこうなってしまうということです。あとは何か文句があったら言ってくれと。チームをもう一度立て直すためにみんなの意見を聞きながら、僕たちは前に出ることを貫き通していきたいです。
――試合後に4年生だけでどのようなことを話しましたか
この試合に関して今季のワセダがやろうとしていることをなに一つできなかったという結果に対し、チームの中でも動揺であったり不満だったりがあると思います。そこで僕から「こんなはずじゃないんだ。」「もっと出来ないといけないんだ。」と話しました。
――帝京大戦に向けて意気込みを教えてください
この試合の反省を生かさないといけないです。帝京大の意図するアタックをさせない、意図するディフェンスをさせないようにしないといけないと思います。
 
NO・8佐藤穣司副将(スポ4=山梨・日川)
――筑波大戦ということでチームではどのような意識で臨まれましたか
選手のテーマとしてノーペナルティー、トツ、リロード、前に出るなど自分たちの意識で全てできるようなことを挙げて練習に取り組んでいました。ですが前半からペナルティーを繰り返して自分たちのマイナスの流れでうまくいけずゲームを進めてしまい、結局接点やディフェンスの部分で前に出られず受けてしまいました。自分たちがやろうと言っていたことができずに、テーマにしていた部分で負けたのかなという感じです。
――自分たちが掲げていたテーマを体現できなかった原因はどのようなところにありますか
安易に同じペナルティーを繰り返してしまって自分たちがうまく流れに乗れなかったこと。それと1人1人のタックルのミスや、ワセダは数で勝つと言っているところを一対一にさせてしまったり、ダブルタックルをされたり、中央を一対一で持っていかれたりしてしまいました。あとはチームして挙げているノーインサイドブレイクの部分で、FWが内側のディフェンスを規律正しくできずに内側を切られて筑波大に食い込まれてしまいました。そこで後ろに下げられて、というきつい流れにさせてしまったのが大きな原因の一つだと思います。
――タックルについての精度はいかがでしたか
先ほども言ったように一対一の部分で受けてしまっているので、一対一で勝つのは当たり前ですが、接点で二対一を作っていけるようにならないと帝京大、明大、東海大といった強い相手になった時にもっといかれてしまうのかなと思います。
――ハーフタイムではどういったことを話されていましたか
全然テーマの部分ができていなかったので前に出ることと、絶対に諦めるなということをみんなで強く意識して後半に臨みました。
――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
チームがきつい場面があるので、そのきつい場面で周りを鼓舞できるかどうかが大事ですがまだまだ疎かで、細かいミスなどもありました。自分は今季プレーで流れを変えたいと思ってやっていたのですが、あまりいいプレーもできず、チームも乗れずこの試合ではリーダー陣の力不足な部分が出たかなという感じです。
――最後に4年生で集まって話されていましたがどういったことを共有されたのでしょうか
ずっと4年生がやろうと言っていた中で、(岡田)一平からは「きょうの試合に関してはすまん」という言葉があったのですが、一平のせいだけではなくて試合に出ている4年生も出られない4年生も、全員がもっと勝利に貪欲になって本当に変わりたいと思って臨まないとこのまま本当にシーズンが終わってしまいます。きょうの負けをしっかりいい負けとして次につなげられるよう、口で言うのはいくらでも簡単ですが、強く全員で意識して4年生が中心になって頑張っていこうという感じです。
――チームの戦力が限られている中で次戦は帝京大戦となりますが、これからどういったことを取り組まれていかれますか
下を向いている暇はないので前だけを向いてどんどん成長して、絶対勝ちにこだわってやっていきたいです。
 
プロップ佐田涼祐(社3=東京・早実)
――この試合を振り返っていかがですか
チームとしてやろうとしていたことがやり切れていなかったからこの結果になってしまいました。(後藤)監督もそこをやり切るしかワセダは勝てないと話していて、できなかったところが負けの原因の大きなところかなと思います。
――チームとしてどのような部分を重視して試合に臨もうと話されていましたか
前に出るディフェンスとか精度の高いアタックです。そのような面でノーペナルティーなどの規律を守り切れなかったかなと。そこがやり切れなかったなと思います。準備していたことを出せなかったことが負けの原因だと思います。
――内側を抜かれてしまった印象がありますがいかがですか
青学大戦でもそのようなシーンがあって、今回は僕の個人の課題として挙げていました。前回は(間合いを)詰め切らないで抜かれてしまったシーンがあったのできょうは詰め切ろうと思っていたのですが、詰める相手だとかノミネートだとかが中途半端になってしまって抜かれてしまったのだと思います。
――モールから点数につながらないシーンが見られましたがどのように捉えられていらっしゃいますか
ラインアウトモールはもちろん筑波大はワセダのモールを見ていて、ディフェンスもワセダ対策をしてきていました。それに対してワセダがやり切れなかったというか、行ききれていない部分があったのでそこが特に問題かなと思います。
――スクラムについてはいかがでしょうか
スクラムは決して組み負けるような相手ではなかったと思います。個人的にはもっと押したかったです。あとは数を組みたかったというのはありますね。
――FW全体の動きとしてはいかがですか
筑波大がどんどん早く(ボールを)出すので、それにワセダが対応してもっと順目に、FWが特にまくっていかなければならないのですがが、できていなかったと思います。
――試合で見つかった課題はありますか
個人の課題は引き続き内側のディフェンスです。またボールを落としてしまう部分があったので余裕を持ってプレーしたいです。そこが次につなげる反省点だと思います。
――次戦へ意気込みをお願いします
まずはスクラムで圧倒して、オフェンスもディフェンスも課題を解決していきたいと思います。
 
フッカー貝塚隼一郎(政経4=埼玉・早大本庄)
――今回の試合を振り返って、チーム全体ではいかがでしたか
今週やろうとしていたことや、ワセダが今季やらなければいけないことを遂行できなかったことが大きな敗因だと思います。
――この筑波大戦に向けて、何か対策などは練っていたのですか
対策を練るとともに、自分たちがやるべきことをしっかりやろうとしてきたのですが、それができなかったかなという印象が強いです。
――具体的にはどのような対策でしょうか
スクラムやラインアウト、そこからの一次攻撃などを対策してきました。
――ご自身のセットプレーについてはいかがでしたか
セットプレーを安定させることはできたのですが、そのあとのディフェンスであったり、アタックであったりでもっと前に出るということが甘かったと思います。
――モールでのトライのチャンスが多くありましたが、どのような意識をされていたのですか
それはことしのワセダがやろうとしていることなので、いつも通りやったのですがもっとこだわっても良かったかなと思います。
――モールの失敗の原因についてはどのように分析されていますか
それはこれから反省してみないとまだ分からないのですが、しっかり反省して修正していきたいと思います。
――後半は交代も多かったと思いますが、前半と後半で変化したことはありましたか
もっとワセダがやろうとしていることを意識しようということで臨んだのですが、まだやり切れなかったという感じです。
――次戦は帝京大戦ですね。意気込みをお聞かせください
このままじゃいけないと思うので、しっかりワセダがやるべきことを徹底的にできるように練習していきたいと思います。
 
プロップ千葉太一(教3=東京・早実)
――この試合を振り返っていかがですか
接点のところでやられてしまい、何もできなかったなという印象です。
――接点では寄りが遅いことが劣勢の原因でしょうか
1対1のフィジカルの部分で筑波大の方が上だったので、自分たちがトレーニングしてきた部分が出せなかったなと思います。
――久しぶりのフル出場でしたが、体力面ではいかがでしょうか
途中で両足がつってしまいました。
――ボールタッチの回数が特に後半は目立ちましたが、意図的だったのでしょうか
そうでもないですね。フェーズのなかでボールをもらう回数が増えたのは意図的ではなくて、もらえるような位置にいたからかなと思います。
――前半終了間際には深くに蹴ったボールを一人で思い切り上がっていきましたが、振り返ってみていかがでしょうか
まだ時間があると思ったのでプレッシャーを少しでもかけて、いいタッチキックを蹴らせないようにしました。
――武器にしていたラインアウトモールは押し切れないシーンもありましたが、筑波大が強かったのでしょうか、それとも早大に問題があったのでしょうか
まだまだできるのに、自分たちのせいでトライを取り切れないところが多くて、うまくいかなかったですね。
――次戦は帝京大が相手ですが、どのような準備をしたいですか
やることはとにかく前に出ることなので、強い相手に対しシンプルに前に出るしかないです。
 
ロック山口和慶(スポ3=福岡)
――きょうは筑波大との試合でしたが、どのようなゲームプランを練って試合に臨みましたか
ディフェンスをはじめ、自分たちから前に出て当たっていくっていう感じです。
――実際にやってみて、それは果たせたと思いますか
前半の方とか全然できてなくて、筑波大の強いプレーに押されたということがあって、そこで負けたのかなって思います。
――Aチーム復帰戦となりましたが
まだ復帰2週目で2試合目だったんですけど、肩も怖いし体力的な面もまだ十分と言える状況じゃなく最後まで走り切ることができなかったので、そこはこれから改善していきたいと思います。
――ケガの具合はまだあまり良くないのですか
そんなことはないですけど、まだ思い切って当たるのは怖いかなといった感じです。
――きょうの試合で感じた課題は
僕自身キックオフとかでもきょう(後藤)監督に言われていた前に出て止めるディフェンスなのに後ろへ引いてしまったところもあるので、もっと前に出て止められるようにしたいです。
――次戦への意気込みを聞かせてください
絶対一対一で当たり負けない、ブレイクダウンで当たり負けないようなプレーをしたいと思います。
 
ロック桑野詠真(スポ3=福岡・筑紫)
――この試合の結果はどのように受け止められていますか
ゲームテーマとして前に出るということがあったんですけど、それがやりきれなかったのがこの結果につながったのかなと思います。
――気合の入っている相手だったと思いますが、プレッシャーなどはありましたか
いや、毎試合どの相手であっても気合が入ったプレーをしてくるので、そこは一緒だと思います。
――早大にとっても対抗戦前半のヤマ場だったと思いますが、どんな戦い方をイメージしていましたか
ディフェンスで前に出るという部分をイメージしていました。でも、その準備していたことをできなかったということが一番悔しかったです。
――キックで陣地を取るというよりもディフェンスなどの接点で前に出るというイメージだったのでしょうか
そうですね。ディフェンスの接点でもアタックの接点でも一歩前に出る、絶対に引かないということだったんですけど、そこで受けてしまったかなと。前に出られなかった原因はその相手を受けてしまったという部分だと思います。
――セットプレーに関してお聞きします。まずはスクラムに関してはいかがでしたか
良いかたちで組めていたとは思うんですけど、もっとマイボールが欲しいとこだわってもよかったかなと。それほどの実力差はなかったので、仕方ない部分もありました。
――ラインアウトはいかがでしたか
ラインアウトは自分がサインを出していたんですけど、もっと落ち着いて出せればよかったです。ちょっと落ち着ききれていない部分があったので。
――サインを出す選手は毎回変わっているのでしょうか
いや、変わっていないです。基本的にぼくがサインを出しています。
――この試合でFWとして意識していたこともやはり前に出るということだったのでしょうか
そうですね。前に出るということにこだわってやっていました。
――筑波大のWTBが内側に顔を出す場面が見られましたがその対応に関してはいかがでしたか
前を見れていなくて。前に上がってスペースを潰していればああいうことにはならなかったと思います。やっぱり動けていないですね。どこかで受けてしまうと、相手のアタックになってしまうので。
――ラインアウトモールに関しては良いかたちで組めていた印象です
そうですね。でも、トライという結果にはつながっていないので。できていないことと同じだと思います。
――原因としては何があったのでしょうか
ひとりひとりの姿勢が高いですね。
――ハーフタイムではどんな話をしましたか
もう一回落ち着いて、しっかり前に出ようという話をしました。
――スクラムやラインアウトの前に円陣を組んでいましたね
そうですね。そこではこれからやるプレーの意思統一と、ここに懸けるんだという部分を話しました。
――次戦は帝京大が相手ですが、どんな準備をしていきたいですか
まずはしっかり切り替えていきたいと思います。やっぱり、この試合でもそうですけど、自分たちが準備してきたことをできないと勝てないので。そこで1人の選手が我慢できなくてほころんでしまったりすると、きょうみたいな負けにつながってしまうと思います。やってきたことを完全に遂行することで勝ちがついてくると思うので、しっかり準備して、準備したことをやりきるということを目標にしていきたいです。
――帝京大戦に向けて意気込みをお願いします
4年間ずっと勝てていないですし、一対一の部分とか、気持ちの部分では絶対に負けない。その次に勝ちという結果があると思うので、まずは自分がしっかり一対一で勝って、セットプレーを安定させて、絶対に勝ちたいと思います。
 
フランカー宮里侑樹(スポ1=沖縄・名護商工)
――筑波大と戦ってどう感じましたか
接点が強かったです。接点でやられることが多くなり、前へ出ることもできなかったです。
――内返しや大外でのラインブレイクされるシーンが目立ちましたが、ノミネートや守備での意識の統一がはかられていましたか
最初は順目へ走るディフェンスができていたが、後半になるにつれて自分の判断で行かなかったポイントもあり、結果として相手にゲインされてしまった面もありました。コミュニケーションの問題もあり、ハーフバックス団の先輩たちの指示にもっと反応できるようにならないといけないと思いました。
――前半よりも後半ではペナルティーの数が減りました。そのあたりの修正に関しては、どう考えていますか
いらないミスを無くそうと全体で共有しました。早大も後半からまだ筑波大に対して追い上げられると考えていたので、(ペナルティー)ギリギリのラインを攻めました。
――後半でBKを中心に大幅なメンバーチェンジがありましたが、オフェンスやディフェンスでの対応はできましたか
ディフェンスはメンバーが代わっても、とにかく前へ進むだけなので問題は有りませんでした。オフェンスは普段から色々なパターンで練習しているので、メンバーが大幅に代わってもやっていける自信はありました。
――次戦の帝京大戦について意気込みを聞かせてください
筑波大よりもさらに接点の強いチームだとはわかっていて、今の早大のままでは勝てないです。ですがこの試合よりももっと前へ出て、早大の攻め方をすれば絶対勝てると思っているので、それをしていきたいです。
 
フランカー加藤広人(スポ2=秋田工)
――本日の試合を振り返っていかがですか
点数を取られ過ぎてしまったと思います。
――敗因はどこにあると考えますか
セットが遅くなってしまったことです。それとインサイドブレイクをされてしまった部分が多く、簡単に組織が崩れてしまったことです。
――スピードのある筑波大に対して、守備で気をつけていたところは何ですか
インサイドブレイクさせないこと、それと早いセットを心がけていました。そこをフォーカスしていましたが、うまくできなくてこのような結果になったと思います。
――要所でペナルティーもありました。その点もリズムを作れなかった原因ですか
自分たちのペナルティーで自陣に入られてしまったので、そういうところもありました。試合をノーペナルティーで進める部分も修正しないといけないです。
――帝京大戦に向けて一言お願いします
僕は春は抜けていましたが、これまで春、夏と2回やってきていて、いかに自分たちの良いところを出せるかだと思っています。しっかり僕らの良いところを試合で出し、勝ちたいです。
 
SH杉本峻(商3=東京・早実)
――3戦目にして大敗となりました。いまの気持ちをお聞かせください
率直に悔しいですね。ワセダとしても前半戦のターゲットであった筑波大に勝てなくて、自分たちのやってきたプレーを出せずにいたので悔しいです。
――2連敗中であっただけに、気持ちの面でも筑波大は強気だったように思えましたが
でも、僕らもちゃんと準備をしてきたので気持ちの面では負けていなかったと思います。しかしワセダは途中でケガ人が出たりなどして、走れなくなったりした悪い流れを、僕と晋吾さん(SO浅見晋吾、スポ4=神奈川・桐蔭学園)で断ち切れなかったのが敗因かなと思います。
――課題となっていたディフェンスも機能していなかったですね
そうですね。前回は青学大に2トライを取られていますし、きょうは前に出るということがまずできていなかったです。次は帝京大戦ですが、ワセダはいま追い込まれていると思うのでしっかり変えていかなければならないと思います。
――ミスから失点してしまうシーンも多かったですね
僕も途中ノックオンをしてしまったりして、筑波大のブレイクダウンで見えない圧力を全員が感じてしまったのではないかなと思います。
――きょうの杉本峻選手自体のプレーの評価を点数で例えるといかがですか
50点ですね。まず僕がディフェンスで抜かれるところがあったのと、後半の最初にオフサイドをして、それがトライにつながってしまいましたし、言い出したらキリがないですね。あとはゲームマネジメントの部分でも、前に出れなかったからです。
――次の帝京大戦までにどう修正をかけていきたいですか
変わる変わるといって、全てが劇的に変えられるわけではないと思います。前に出るということを意識して、あとは一平さんがチームを引っ張ってくれると思うので、ディフェンスからまず徹底して変えていきたいと思います。
 
SO浅見晋吾(スポ4=神奈川・桐蔭学園)
――この筑波大戦は一つのヤマ場だったかと思われますがどのような対策をして臨まれましたか
そうですね、筑波大をターゲットにしてやってきました。『前へ』ということを(後藤)監督から言われて、それを遂行しようとしたのですができなかったです。
――実際の印象はいかがでしたか
ブレイクダウンの部分や規律の部分でペナルティーが多かったので、そこが敗因だと思います。
――序盤から後手に回ってしまった要因はそこにあるのでしょうか
そうですね。
――キックからエリアを獲得することがなかなかできなかった印象がありますが振り返っていかがでしょうか
相当(筑波大に)研究されていて、キックを蹴りたい場面で蹴らしてもらえなかったです。そこはコーチ陣と修正していきたいです。
――前半途中10-25の場面でDGを決めていましたが、どのような判断からの選択だったのでしょうか
とりあえず点数が欲しかったので、かたちが何であれ決まって良かったです。
――そのDGを含めて、4本中4本成功してキック全体を振り返っていかがですか
こういうチームで(キック成功率が)80、90%では勝てないので常に100%の成功率が求められます。きょうはそこの部分に関しては良かったです。
――ケガの具合はいかがでしょうか
足を巻き込まれてしまいました。あしたになってみないと(ケガの程度は)わからないです。
――次の帝京大との試合は大事な一戦になりますが、どのようにして臨みますか
チャレンジャーなのでどんどん前に前に出て、引かずに勝負したいです。
 
WTB山川慶祐(社3=東京・早実)
――この試合を振り返っていかがですか
接点の部分でやられたのが痛かったと思います。
――対抗戦は初スタメンだったと思いますが、どのような意識で試合に臨みましたか
あんまり気負わないようにというように、そんなに気にしないでやろうと思っていたのですけど、最初はかなり緊張していました。実際にプレーでどう出たかはわからないですけど、緊張はありました。試合が経つにつれて割り切ってできたので、そこはよかったと思います。
――自分のプレーを振り返ってみて手応えはいかがでしたか
オフェンスの面では何とかやっていけるような感覚はあったんですけど、ディフェンス面、接点でかなり未熟な部分があるなというのを感じさせられました。
――相手に突破を許す場面が多くありましたが、チームのディフェンスについてはどう考えていますか
自分も1個ミスで抜かれた部分もあったんですけど、詳しくはビデオ見てみないとわからないですね。ただ、FWの部分など抜かれちゃいけない部分でインサイドブレイクされたこともあったので、FWとのコミュニケーションを取らないといけないなと感じました。
――キックカウンターはどういった狙いで臨んでいましたか
相手のキックチェイスがかなり良くて、途中で蹴ろうってなったんですけど、そういうときに陣地を取っていくというのも考えなきゃいけないと思いました。
――次の相手は帝京大ですが、どういったところを伸ばしていきたいですか
接点の部分をもう少し激しく、個人の課題としてはそこを突き詰めていきたいです。チームとしてはさっき監督も言っていましたが、もっと前に出るというのができていなかったので、前に出てディフェンスして取り返すというのを意識したいと思います。
 
CTB久富悠介(文構4=福岡・小倉)
――前半のヤマとなった筑波大でしたが、試合が終わっていかがでしょうか
ターゲットにしてきた筑波大相手に僕たちがやろうとしていた、ディフェンスでもアタックでも前に出るという部分で徹底しきれなかったことが、一番の敗因なのかなと思います。
――逆に筑波大はBKの縦に鋭いアタックが目立ちましたが、マッチアップしていかがでしたか
相手のキーマンが強いタテのプレーでラインアウトもスクラムも入ってくるプレーを研究していて、そこに対して一次攻撃でしっかり前に出て止める部分を今週ずっとやってきたのですが、やっぱりそこで少し引いてしまう部分があり、食い込まれてしまう部分からちょっとずつ向こうのペースになってしまったのかなと思います。
――今回の試合では自身のコンディション面は上向きだったのではないでしょうか
でもチームが厳しい場面で普通にプレーするのではなくて、チームを勢いづけるプレーであったり仲間を鼓舞できるプレーだったりをできるように、もっと先頭に立てるぐらい激しく出てきいきたいという思いがあります。
――チームとしてゴール前でのせめぎ合いでペナルティーを犯す場面がいくつかありましたが、ハーフタイムではどのような話が交わされましたか
タックルであったりマイボールのスクラムであったり、ひとつひとつの接点をもっと強く一対一で相手に勝っていこうという話をしました。
――その部分でやり切れなかったということでしょうか
そうですね。相手の方がそこは勢いよく厳しくやってきたかなと思います。
――試合後のミーティングでは岡田主将が長く話をしていましたが、どのような言葉がありましたか
チームとしてやろうとしていることをAチームが先頭に立ってプレーに示すことがきょうはできなかったので、そこをもう一度肝に銘じて4年生中心に先頭に立って体現していこう、という話をしました。
――すぐに今度は帝京大戦が待っています。チーム状況を踏まえてどう感じていますか
この敗戦でチームが落ちてしまっては絶対にいけないと思うので、これをバネにもう一度チーム一丸となって自分たちのラグビーを徹底することをやっていきたいと思います。
――次の試合で生かしていきたい自分の持ち味はどこでしょうか
やっぱりディフェンスですね。前に出て相手が嫌がるディフェンスをしていきたいなと思っています。
 
WTB門田成朗(法4=埼玉・早大本庄)
――この試合を振り返っていかがですか
テーマに挙げていた、ノーペナルティー、リロード、前に出るという3つが全然できていなかったので、そこが敗因になってしまったのかなと思います。
――対抗戦初黒星となりましたが、心境はいかがですか
筑波大をターゲットにしていたので、そこで負けたのはすごく悔しいです。でもここで後ろを見ている暇はないので、あさってからまた練習を頑張っていきたいと思います。
――相手のタックルからボールを奪われてそのままトライまで持ち込まれる場面もありましたが、振り返っていかがですか
あそこで(ボールを)回すということは決めていたのですが、僕の立ち位置が浅かったこともあって。ワセダの人間がもっと早く外にパスをくれたらチャンスになったのですが、結構相手に詰められてしまいました。それが前回の試合でもあったので、修正しなければいけないと思っています。
――ハーフタイムにはどんなことを確認しましたか
BKのエリアマネジメントができていないから、もう一度敵陣にいこうということで、強気に蹴るというか、陣地を取っていこうという話をしました。
――ディフェンスやエリアマネジメントの面を振り返っていかがですか
監督にも言われて、前に出ることを意識して練習してきたのですが、前に出切れてない場面が多かったと思います。僕もWTBとして外からチームをマネジメントしなくてはいけないので、もっと前に出させるように工夫しなくてはいけないときょうは思いました。
――課題は明確になりましたか
そうですね。接点もそうなんですが、前に出るということをみんながもっと意識しなくてはいけないと思いました。
――試合後には岡田主将を中心に4年生がお話されていましたが、どんな話があったのでしょうか
あんなに体を張って前に出ている(岡田)一平が「きょうは自分のせいだ」と言っていたのですが、僕らは本当に付いていくだけじゃだめだなと思いました。一平を助けてあげないといけないし、僕らも変わらなきゃいけないと思いました。
――帝京大戦に向けて意気込みをお願いします
いままで帝京大Aとの試合には2回出場して2回とも負けているので、なんとしても勝ちたいと思います。