ラグビー蹴球部が主催する北風祭が今年も開催された。子どもから大人まで幅広い世代のファンが集まり、約2000人が早大上井草グラウンドに来場。ラグビー体験や、他部活との大運動会、OB交流戦など各種イベントが盛り上がる中、さらに今年は上井草の商店街の出店も並び、北風祭は賑わいを見せた。
永嶋仁副将(社4=東福岡)と大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)の挨拶により北風祭が開幕。その後、ワセダクラブチアと応援部、サークル団体SHOCKERSによるパフォーマンスが行われた。SHOCKERSは、パスやトライなどラグビーのジェスチャーを取り入れたパフォーマンスを披露し、観客を魅了。次に行われたラグビー体験では、トライやタックル、ラインアウト、キックの体験、そして選手たちが普段の練習で使用する器具の体験もできた。選手たちは各コーナーに集った子どもたちやファンと交流し、会場はたくさんの笑顔で溢れた。
ラグビー体験終了後、大運動会が行われた。1種目目の借り人競争では、体重が100キロ以上の人、腹筋が割れている人などお題はユニークなものばかり。司会、藤井将吾(スポ4=大阪・早稲田摂陵)のアドリブが会場の笑いを誘い、さらに場を盛り上げた。2種目目の綱引きは、最初に子どもたちと選手たちが対決。多くの参加者が集まり、選手たちとの対決を楽しんだ。続いて、ラグビー蹴球部から2チーム、ア式蹴球部、米式蹴球部、相撲部、レスリング部の合計6チームによるトーナメント式の部活対抗戦が行われた。選手たちは、子どもたちからの「ラグビー部!」という声援も力に、他部活との対決に順調に勝利。なんとラグビー蹴球部同士の決勝戦となり、大運動会で1番の盛り上がりを見せた。
そして、北風祭の最後にはOB交流戦が企画され、1年生で構成された現役チームと、OBチームが15分ハーフで試合を行った。前半、互いに1トライを取り5-5で折り返す。後半は交互にトライを取る展開となったが、終了間際に現役チームが同点トライ。ゴールも成功し、17ー15で現役チームが逆転勝利を飾った。OBチームは試合に敗れたものの、トライやハンドオフなどブランクを感じさせない動きで、現役チームに食らいついた。その後の閉祭式では、実行委員長の岡本大輝(スポ4=東京・本郷)から挨拶があり、最後に来場者と選手たち全員で記念撮影をし、無事に北風祭は終了した。
強い日差しが差したり、雨が降ったりと不安定な天気の中行われた今年の北風祭。しかし、選手たちは企画だけではなく、個別の写真撮影やサインを通して積極的にファンとの交流を楽しんだ。岡本は、「ファンの皆様やOBの皆様に応援されている、ということを実感できた」と振り返る。そして、岡﨑颯馬副将(スポ4=長崎北陽台)が「チーム力がより一段と上がった」と語るように、北風祭はチームにさらなる一体感を生んだことだろう。ファンから得たエネルギーを力に、まずは「荒ぶる」に向けて鍛練の夏を乗り越えていく。
文:瀧田彩音 写真:渡辺詩乃(早稲田スポーツ新聞会)