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Beat Up

2024
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トレーニングマッチ 白鷗大学戦/観戦記

新入生が加わり、ついに本格始動したチーム佐藤。15人制の初陣は上井草グラウンド、白鷗大との一戦であった。今試合は40分のゲーム3本行うという特殊な形式で行われた。チームスローガンである『Beat Up』を体現するため、幸先の良い勝利を飾りたい早大は試合序盤から積極的に仕掛けてトライを量産し、終始リードした状態で81-29と大差で白星を挙げた。

早大のキックオフから始まった1本目。早くも先制したのは早大。試合開始から5分に連続で相手のペナルティーを誘う。敵陣深くまで侵入しゴール前でテンポよくラックを形成すると、CTB丸橋怜央(商2=埼玉・早大本庄) からパスを受け取ったFL野島信太郎(教2=東海大大阪仰星) がトライ。さらに9分、バックスラインの素早いアタックでCTB谷司馬人(教3=東京・早実)が得点を加え、10-0とした。しかし14分、早大のペナルティーで後退すると、自陣ゴール前の攻防で白鷗大に押し切られ、失点を許した。試合の流れを奪われかけたが、再開後すぐにFB佐々木豪正(文2=東京・早実)がキックカウンターでブレイクし、陣地を大きく広げる。そして23分、早大は敵陣ゴール前まで前進し、SH平塚英一朗(法2=東京・早実) とWTB清透馬(商4=茨城・茗溪学園) が早いテンポでラック際に仕掛け、トライ。17-7とリードを広げた。続く36分、早大は敵陣ゴール前ラインアウトを獲得し、モールを形成。相手の隙をついてHO佐々木柊(スポ4=東京・本郷) がトライラインに飛び込み、スコアは24-7で1本目を終えた。

力強いラインブレイクを何度も見せたFB佐々木

2本目は白鷗大の粘り強いDFに苦戦する展開となった。6分に早大は敵陣ゴール前でラインアウトモールを形成するもターンオーバーを許す。さらに8分、中盤でボールを失うとそのまま白鷗大にインゴールまで流れ込まれ、失点した。苦しい時間帯を打ち破ったのはLO折戸健介(法4=東京・早実)。14分に鋭いタテで突破するとそのままインゴールまで走り切ったが、惜しくもノットグラウンディング。しかし早大は勢いを取り戻し、16分にはWTB小澤アンディ(法3=千葉・流経大柏)、23分にはSO池山昂佑(商 2=東京・早実) が追加点を挙げ、34-12とリードを広げた。このまま試合は早大ペースかに思われたが30分、白鷗大に自陣22メートルラインからラインアウトモールを形成されると、勢いに乗った彼らを止めることができず、22メートルを押し切られ失点。その後36分にも、スクラムからの1次攻撃でブレイクされ被トライ。34-22と12点差まで詰め寄られる展開に。しかし、2本目終了間際にWTB田尻遥也(文4=埼玉・早大本庄) が素早いパス回しからインゴールを駆け抜け、41-22で2本目が終了した。

チームに勢いをもたらしたLO折戸

3本目、立ち上がりを制したのは早大。開始早々の4分、LO小林光晴(文1=福岡) のパスをスピードを持って受け取ったLO鈴木大和(国教2=東京・早実)がブレイク。最後はオフロードパスを受けたFL玉川皇一(創理3=東京・青山学院) が得点を追加した。しかし10分、白鷗大に自陣ゴール前5メートルまで侵入を許し、モールでインゴールまで押し込まれ失点。両校の点の取り合いが予想されたが、15分に早大は自陣スクラムから積極的にボールを展開し、2次攻撃でWTB小貫壮太(教2=東京・早大学院) が相手ディフェンスを切り裂く快走を見せると70メートル近くを走り切り、スコアは55-29に。このプレーをきっかけに早大アタックは加速する。19分にはCTB足立慎太郎(人2=大分舞鶴)が、32分には玉川が今試合2トライ目となる追加点。その後すぐの33分にWTB早乙女遼(人2=東京・國學院院久我山)がライン際を駆け抜けた。最後は42分、ノータイムでもプレーを続けた早大はまたも玉川がゴールラインを打ち破り試合を決め、最終スコアは81-29と大差で勝利を飾った。

同期一番乗りで対外試合初出場を果たしたLO小林

試合終了まで120分間、一度もリードを許さずに勝利した早大。「モールディフェンスが課題で、何本か押されてしまった」と本日大活躍の玉川が振り返ったように、不安材料も確認できた。また4月に入部した1年生の小林とPR杉村利朗(社1=東福岡) がグラウンドに立ち、早大ラグビー部での初めての対外試合を経験した。今試合で非常に多くの収穫を得た早大はここからさらに成長を見せるだろう。チーム佐藤はまだまだ始まったばかり。『荒ぶる』に向け、『Beat Up』に向け、日々強くなる早大ラグビー部から目が離せない。

記事:村上結太 写真:西川龍佑・清水浬央(早稲田スポーツ新聞会)