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2024
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トレーニングマッチ 帝京大学C戦/観戦記

9月も半ばに差しかかり、秋晴れとともに強風が吹きつける帝京大・百草グラウンドにて早大Cと帝京大Cの一戦が行われた。夏の菅平では2点差で敗戦を喫した早大Cは、悔しい思いを胸にリベンジを誓う。帝京大Cに先制点を許し、チャンスを活かしきれない場面が続く中、FWのセットプレーからBKへパスを運びチャンスをものにするなど、立て続けに3トライを挙げた。しかし後半、先制点こそ奪ったものの、激しい試合展開の中、帝京大Cに3トライ返され逆転されてしまった早大C。夏に続いて再び2点差で試合を終えることとなった。

ディフェンスに仕掛けるCTB中谷

試合開始3分、ゴール前にアタックを仕掛ける帝京大CにWTB髙栁壮史(創理3=東京・早大学院)が力強くジャッカル。早大Cのディフェンスに好調の兆しが見られたが、その後再びゴール前に攻め込まれ、モールから先制点を許してしまった。両者セットプレーでのペナルティーが目立ち、試合は停滞状態に。流れが変わったのは18分、マイボールラインアウトから早大Cはモールを形成し得点を図る。帝京大Cのディフェンスに阻まれ前進はできなかったが、冷静にBKへとボールを回し大外からFB山下恵士朗(スポ1=早稲田佐賀)がゴールラインを割った。勢いづいた早大Cは続く24分、自陣にキックで攻め込まれるも山下が空中でキャッチ。パスを受けたCTB菊川迪(スポ1=兵庫・報徳学園)が帝京大Cのラインを割り30m近く独走した。ディフェンスに追いつかれるも、機転を利かせたキックでボールをゴール前に運ぶと、髙栁がインゴールにボールを押さえ込み華やかなトライでチームを盛り上げた。終盤にさらに1トライを追加した早大Cは、19-7で試合を折り返した。

アタックで躍動したFB山下恵士朗

後半5分、さらに1トライを挙げ17点差をつけた早大C。どこまで差を広げるのかと期待が高まる中、ゴール前での激しいせめぎ合いが続き、ペナルティーを誘発され帝京大Cにチャンスを与える。19分、ハーフウェイライン中央でのスクラムを起点にされ、ついにインゴールを明け渡してしまった。その後もペナルティーをとられるシーンが続き、24分にはハイタックルにより自陣ゴール前でのラインアウトへと持ち込まれる。帝京大Cはモールを形成、そのまま押し切られ追加点を許す。HO真田稜大(教3=東京・早実)が試合後、「FWのコンセプトだったセンターラインを取るということを体現できなかった結果」と振り返るモールディフェンスは、後半を通して修正することができず、その後もモールトライにより24-26と逆転され、悔しい結果で試合は幕を閉じた。

トライラインに手を伸ばすWTB髙栁

ゲームキャプテンを務めたCTB中谷波一土(人4=東京・本郷)が「個々ではなくチーム全体で戦うというテーマを掲げていた」と語るように、FWとBKの連携によってチームの得点が支えられていた。しかし、夏に行われた帝京大C戦は2点差での敗戦。1か月間雪辱を晴らす思いで努力を重ね、奮闘した今試合も同じく2点差での無念の敗戦となった。早大Cにとって2点は僅差ではなく、帝京大Cとの明確な差を表す数字となったであろう。白星を飾ることは叶わなかった早大Cだが、敗戦から学び、奮闘する選手たちの今後の活躍を期待したい。

記事:伊藤文音 写真:大林祐太、村上結太(早稲田スポーツ新聞会)