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One Shot

2025
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トレーニングマッチ 大東文化大学C戦/観戦記

関東大学春季大会初戦に先立ち、早大・上井草グラウンドにて早大Cと大東文化大Cの一戦が行われた。
早大Cは試合開始からキックを起点に攻撃を重ね、次々とトライを奪っていく。中盤、大東大Cに1トライを許したものの、流れは渡さず、24-7とリードを保って前半を折り返す。

後半もキックオフ直後から果敢に攻め込み、大東大Cを引き離した早大C。しかしミスが重なり、なかなかトライを取りきれない時間が続く。それでも終了間際には追加点を挙げ、最終スコア60-14と快勝を収めた。

ブレイクするPR荒田

前半3分、先に試合を動かしたのは早大Cだった。自陣10メートルでのマイボールラインアウトから素早く展開し、大東大Cのオフサイドを誘発。乱れながらもボールを確保したSO池山昂佑(商3=東京・早実)がCTB山口滉太郎(教1=東京・早実)へパスをつなぐと、山口が逆足で背後のスペースへ転がし、50:22に成功。再開のラインアウトからボールを受けたFB細田悠介(スポ2=福岡・修猷館)がそのまま先制トライを挙げた。

6分、再び連続攻撃でペナルティーを得た早大Cは、敵陣深くでのラインアウトからFWで起点を作る。池山がためて相手ディフェンスを引きつけると、スペースに走り込んだCTB能町光(スポ2=神奈川・日大藤沢)がそのままグラウンディング。
また11分には、池山のディフェンス裏へのキックをWTB小澤アンディ(法4=千葉・流経大柏)がキャッチし、インゴール左へ。
スコアを17-0に伸ばした早大Cだが、24分には守備のギャップを突かれ、大東大Cにトライを奪われてしまう。27分にも相手ボールスクラムからブラインドサイドをつかれピンチを迎えたが、能町がボールをもぎ取り、危機を脱する。
そのままカウンターを仕掛けた早大Cは、WTB小貫壮太(教3=東京・早大学院)が右ライン際を駆け上がり、最後は小澤がインゴールを叩き割った。その後も何度もトライライン目前まで迫った早大Cだったが、相手ディフェンスに阻まれ、24-7でハーフタイムを迎えた。

ディフェンスをかわすWTB小貫

後半開始早々、相手のオフサイドの反則を誘い、敵陣左奥でのラインアウトを獲得した早大C。モールからボールを受けた山口がゲインすると、順々に右へ展開。最後は池山からパスをつないだ細田が、前半に続き先制トライを決めた。
直後の4分、大東大Cにインゴールを明け渡してしまったものの、すぐに反撃に転じた早大C。8分に相手のノットロールアウェイの反則から敵陣ゴール前でモールを形成し、HO池田恭盛(商2=早稲田佐賀)がグラウンディング。リードを34-14に広げた。
12分には、相手ボールラインアウトを小澤がスティールすると、続くFL髙橋松大郎(スポ3=愛媛・松山東)、PR平山風希(スポ1=大分東明)らが大きくゲイン。FWが体を当て続け、最後はパスダミーで相手をかわした細田が今試合3本目のトライを挙げた。

その後もCTB若林海翔(社1=東海大大阪仰星)が華麗なステップで相手ディフェンスを切り裂き、ゲインを見せるなど幾度と好機を演出した早大C。22分、24分に立て続けにトライを追加するが、それ以降は互いに細かなミスが続き、得点が動かない時間が続く。
そんな均衡を破ったのは早大C。35分、No.8山本竜大(教4=東京・早実)のジャッカルから一気に流れを引き寄せると、素早いアタックを継続。最後はFL山下広一朗(創理4=東京・早大学院)がダメ押しのトライを決め、60-14でノーサイドとなった。

ディフェンスを押しのけるCTB若林

「ラインアウトはテンポ良くサインを出してくれて勢いに乗れた」とHO真田稜大ゲームキャプテン(教4=東京・早実)が語るように、安定したラインアウトを起点に得点を重ね、終始大東大Cを寄せ付けなかった今試合。初の対外試合となった1年生の活躍も光り、春季大会初戦を前にチームに良い流れをもたらしたことだろう。
その一方で、髙橋は「トライを取れる場面でミスが多くてトライを取り切れなかったこと、ブレイクダウンでの反則が多かったことが課題」とも振り返る。
『One Shot』を体現すべく、精度の高いプレーで少ないチャンスをものにし、一つでも上のカテゴリーにのぼっていけるか。赤黒を目指す選手たちのさらなる活躍に期待が高まる。

記事:安藤香穂 写真:村上結太(早稲田スポーツ新聞会)