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2024
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春季大会/大東文化大学戦観戦記

今季初白星!62-14で大東大に快勝!!

多くのファンが駆け寄った東京・早大上井草グラウンド。関東大学春季大会(春季大会)後半戦に突入した早大は、第3節となる大東大戦に臨んだ。前半、早々にNO8相良昌彦主将(社4=東京・早実)が先制トライを挙げ、早大リードの時間帯が続く。後半序盤にも立て続けにトライを重ねたが、その後はせめぎ合いの展開に。しかし、早大は粘りの防御で数々のピンチを打開し、大東大に得点を許さなかった。最終スコアは62-14の快勝。春季大会初白星を収めた。

開始早々、先制点を奪ったのは早大だった。前半3分、敵陣深くのマイボールスクラムから素早く右へ展開。FB小泉怜史(文構4=東京・早実)が相手FWの隙間を抜け、最後はサポートに入った相良主将が左隅へ先制トライを挙げる。続く6分にも小泉が相手を寄せ付けない快走を見せ、ゴールポスト下へ飛び込んだ。

10分には、自陣右深くに大東大の侵攻を許しインゴールを明け渡したものの、14分、敵陣右深くでFWを中心にフェーズを重ね、左大外を走っていたWTB久富連太郎(政経3=島根・石見智翠館)がそのままインゴールを駆け抜けトライ。SO伊藤大祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が難しい角度からコンバージョンを成功させ、スコアを17-7に。

19分、29分にはラインアウトから右、左、右へと攻撃のポイントを形成し、連続攻撃ののちに次々と相手の固い防御を振り切る活躍を見せたWTB槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)が連続でトライを挙げた。

42分には左右に大きく球を動かす猛攻撃の流れを久富が左隅にフィニッシュさせ、20点リードの34-14で試合を折り返した。

突破を図ろうとするロック前田

後半も最初にスコアボードを動かしたのは早大。2分、自陣ゴールライン直前のラックからロック前田知暉(スポ4=東海大大阪仰星)が大きく敵陣にゲイン、その後サポートに入ったSH宮尾昌典(スポ2=京都成章)が早々と得点を決めた。

直後の5分にもラインアウトから右サイドに広く展開し、フッカー佐藤健次(神奈川・桐蔭学園)が大きく前進を見せたのちにラストパスを受けたCTB吉村紘(スポ4=東福岡)が俊敏な動きでスペースを見極め、左中間へトライ。

それ以降は、しばらく自陣でのプレーが増えたものの、粘り強く防御を固め、ゴールラインに寄せ付けない早大のディフェンス力が光った。

一方、敵陣深くにも攻め入る時間帯が続いたが、なかなか突破できず時間が経過。そんな苦境を打ち破ったのが、31分の吉村のトライだった。インゴール直前のマイボールラインアウトでオーバーしてしまった球に反応した吉村がすぐさまトライに結んだ。

終盤には、自陣深くからオフロードパスをつなぎ、WTB今駒有喜(文4=東京・早実)がハーフウェーライン付近から独走、最後はその側を走りこんだCTB野中健吾(スポ1=東海大大阪仰星)がインゴールへ向かい、公式戦初トライを記録。

その後もしぶとく相手の攻撃を阻み、後半は大東大を無失点に抑えた。早大は攻守両面で凌駕し、終わってみれば62-14の大差勝ちだった。

相手を振り切るWTB今駒

「スクラムでは優位に立っていた」と大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)が語るように、今試合では春季大会序盤戦で浮き彫りとなったセットプレーの課題を見事に修正してみせた。ラインアウトの成功率も非常に高く、セットプレーを起点としたプレーも含め、随所で連携を見せた早大は10トライを記録。

一方、後半戦では、あと一歩でトライに結びきれなかった部分も多く見られた。フィニッシュの精度に改善を示し、次戦は確実につなげていきたいところだ。

続くは来週末の早慶戦。その後は、昨年の全国大学選手権王者・帝京大との一戦を控えている。両校は早大にとって、今までの成果を見せるには十分な相手だ。この勢いのまま勝利を飾り、オフシーズンの練習を結果で証明したい。今日の勝利を機に、更なる成長を遂げられるか。

文=谷口花 写真=冷水睦実(早稲田スポーツ新聞会)