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2024
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春季大会/東海大学戦観戦記

暖かな春の日差しの中、神奈川・東海大湘南グラウンドにて関東大学春季大会の第二節が行われた。相手は昨年度リーグ戦1位の東海大。試合序盤は安定したセットプレーと粘り強いディフェンスにより先制する展開となったが、後半戦はセットプレーから敵FWに押し込まれ立て続けにトライを許す。試合終盤はグラウンドを広く使い4トライを取り返したものの、29-38で惜しくも敗れた。

前半は一進一退の攻防が続くが、東海大のペナルティーから敵陣に攻め入り、早大がペースをつかむ。13分、敵陣中央で連続アタックを仕掛けた早大は、SH宮尾昌典(スポ2=京都成章)の巧みなパスを受け取ったSO伊藤大祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が先制トライを挙げる。

続く18分には、左サイドの相手ボールラインアウトをロック鏡鈴之介(法4=東京・早大学院)がスティール。その後マイボールスクラムからCTB岡﨑颯馬(スポ3=長崎北陽台)やフッカー佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が積極的に攻撃を仕掛け、何度もゲインラインを突破する。しかし大事なところでミスを連発し、なかなか得点を挙げることができない。

反対に、終盤以降は相手ボールの時間が増え、早大のペナルティーからPGや、東海大FWにトライを許し逆転されてしまう。ペースを取り戻すことができないまま、前半を5-10で折り返した。

ゲインするNO8相良主将

後半開始早々、ラインアウトからの展開で押し込まれ、連続で2トライを奪われる。しかし中盤からは運動量で東海大に勝り、徐々に主導権を握り返した。

迎えた22分、ロック池本大喜(文構3=東京・早実)からオフロードパスを受けたFB小泉怜史(文構4=東京・早実)がビックゲイン。そこから大外へ展開し、WTB槇瑛人(スポ4=東京・國學院久我山)が右隅にトライを挙げる。

中盤以降は、途中出場のSO吉村紘(スポ4=東福岡)、CTB久富連太郎(政経3=島根・石見智翠館)を起点にテンポのよいアタックを仕掛け、相手ディフェンスを脅かす。

31分には、右サイドのラインアウトからモールで押し込み、シンビンを獲得。そのペナルティーを起点に、最後は空いたスペースに走り込んだ久富がインゴールへ飛び込んだ。

その後も、早大らしい展開ラグビーで好機をつくるが、惜しくも届かず試合終了。結果は29-38で、開幕から2連敗となった。

ディフェンス突破を図ろうとするCTB岡﨑

今試合は、アタック面で早大の強みが見られた一方で、ペナルティーから相手に主導権を握られてしまった。しかし、前節の課題のひとつだったラインアウトの精度には改善が見られ、明大戦に続きスクラムは8人が固まり組めていた。いくつかあったミスやペナルティーを修正できれば、優位な試合運びができるだろう。

次節の相手は大東大。明大、東海大との試合で浮き彫りとなった課題をどのように修正できるか。成長した早大ラグビー蹴球部に期待したい。

文=阿部健 写真=森田健介(早稲田スポーツ新聞会)