帝京大Cに続く土砂降りの中、早大Dは帝京大Dとの一戦に挑んだ。前半7分、SO吉岡麟太朗(スポ2=東京・本郷)が先制トライを決め、主導権を握りかける。しかしミスからの失点もあり、流れに乗り切れないまま5−7で試合を折り返した。後半は帝京大Dがボールを持つ時間が長く続き、何度もピンチも訪れるが、簡単にはトライを許さない。試合終盤、早大Dは幾度もチャンスをつかみ、1トライで逆転というところまで追い上げたものの、最終スコア10-14で惜敗した。
先制点を奪ったのは早大D。13分、フランカー岡村圭悟(スポ2=東京・本郷)のチャージから相手ディフェンスを崩し、ボールを奪うことに成功。敵陣深くのマイボールスクラムから右に展開し中央で細かくフェーズを重ねる。ラックから出たボールはSH清水翔大(文2=東京・早実)へ。パスを受けた吉岡がそのままインゴールに飛び込み、先制点を挙げた。
その後は一進一退の攻防が続き、拮抗した展開となる。終盤に差し掛かった26分、帝京大ボールのスクラムを押し込み、好機を得たかのように思われた早大D。敵陣インゴール付近でのマイボールスクラムで押し込むが、こぼれ球に反応した帝京大Dに独走トライを決められ、逆転を許した。それ以降は両チーム得点を挙げられないまま、5-7で前半を終える。
後半は帝京大Dの攻撃が続いた。早大Dはエリアを取れない時間が続く中、FW陣が奮闘する。9分にラックから出たボールを拾われトライを許してしまうものの、以降は得点を与えなかった。
29分、厳しい時間を耐え忍んだ早大DはBKを中心に果敢に攻め入り、一気に流れを引き寄せる。32分、敵陣奥深くのラインアウトからモールでゴールライン直前に押し込み、右サイドでの連続攻撃を岡村がフィニッシュさせた。
続く36分には左右に展開する素早いパスワークで好機をつくるが、惜しくもトライにつなげることができなかった。終盤に追い上げを図るがわずかに及ばず、最終スコアは10-14で試合終了となった。
雨の影響もありパスやキックが乱れ、BK陣にうまくつながらない場面が多く見られた今試合。岡村も「細かい部分でまだまだ改善点があった」と振り返る。しかし、ラインアウトやスクラムは好プレーを連発するなど、春から積み重ねてきた練習の成果を随所で発揮した。「対抗戦(関東大学対抗戦)で赤黒を着ることを目標に頑張りたい」と意気込んだゲームキャプテンのCTB金井奨(人4=群馬・太田)。課題点を修正し、全員が秋に向けて全力を尽くす。
文=濵嶋彩加 写真=森田健介・山田彩愛(早稲田スポーツ新聞会)