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2024
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同志社大C戦/観戦記

夏の山らしい過ごしやすい気温の中、早大Cは同志社大C(同大C)戦に挑んだ。前半、幸先よく2トライを奪ったものの、終盤以降に守備から自らのリズムを作れず相手に得点を許し、14-7で試合を折り返す。後半に入ってからは流れを引き寄せ、同大Cとの点差を広げて47-26でノーサイドを迎えた。

積極的なボールキャリーを見せたCTB金子

相手のキックオフ直後から、早大Cは速いテンポでフェーズを重ねる。CTB金子礼人(法1=福岡・西南学院)からパスを受けたCTB三浦称児(人3=大分舞鶴)がディフェンスのギャップを抜け、大外で待つWTB小澤ジョージィ(スポ1=千葉・流経大柏)に。小澤ジがハンドオフで次々に相手を突き放し、先制トライを挙げた。

中盤は互いにミスを吐き出し、試合は均衡する。だが21分、相手22メートル陣内のマイボールラインアウトを起点として、FWが短いパスをつなぎ徐々にインゴールへ。最後はフランカー岡村圭悟(スポ2=東京・本郷)が相手のディフェンスに隙ができたところを突破し、インゴールへ飛び込んだ。

その後、早大Cはタックルが一撃で刺さらず、1トライを献上。終盤に入ってからチャンスを幾度も生むが、自らのペナルティーで得点に結びつけることができなかった。そして14-7の1トライ差で前半を終えた。

春、夏を通して確かな手応えを得たモール

後半は、早大Cが試合の流れをものにする。開始早々、同大Cのハイタックルからゴールライン手前でのラインアウトを獲得。早大Cはモールを組み、FW全員でインゴールへと押し込んだ。

7分には、ハーフライン付近でCTB鳥海雄図(教3=東京・早実)がインターセプトし、素早いカウンターに転じる。右端までボールを回し、小澤ジが持ち前の俊足を生かして、インゴール中央まで走り切った。

その後もSO吉岡麟太朗(スポ2=東京・本郷)がスペースをうまく利用したパスで、小澤ジ、金子のトライを演出する。ラストワンプレーでも敵陣深くのマイボールラインアウトを得点へとつなげ、47-26で同大との5連戦初戦を白星発進した。

今試合では序盤の連続得点で優位に立ったものの、その後にミスを重ねてしまい、好機を逃す場面が多く見られた。試合のテーマであった『コリジョン』が発揮できたところでは流れを引き寄せられたが、徐々に「気の緩みがでてしまった」(フッカー真田稜大、教1=東京・早実)。まだまだマインドや個々のスキルにおける課題は山積しているが、ロック松下慶伍(教3=東京・早実)が「自分たちのやってきたことは間違っていなかった」と振り返るように、選手たちは夏合宿を通して確かな手応えを感じている。いよいよ始まる日本一への戦い。赤黒に袖を通すことを夢見て――。選手たちの挑戦は続く。

文=山田彩愛 写真=谷口花(早稲田スポーツ新聞会)