残すところ2戦となった関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)。ここまで連勝と勢いに乗る早大Bは、次戦帝京大Bとの試合に挑む。前回の東海大戦ではセットプレーで相手を圧倒。接点で果敢に体を当て攻め込むなど春からの著しい成長を見せた。この調子で次戦も勝ちきり、全勝へと王手をかけることができるか。ヤマ場となる帝京大Bとの第3戦目が始まる。
前回、早大Bは春の屈辱を晴らすべく『コリジョン』をテーマに東海大戦へ挑んだ。力負けが目立ち、終始東海大Bに試合の主導権を握られていた春とは一変。早大Bはテーマ通りにコンタクト部分を全員でカバーし、真っ向勝負で相手を押し返す力を見せた。
特にセットプレーが強いと知られる東海大B相手に7トライ中の2つをモールトライで押し込むなど、FW陣の活躍が目立つ試合に。前半開始直後からフッカー安恒直人(スポ2=福岡)が相手の隙を突いて一気にボールを敵陣地へ運び、その後のトライに貢献。また、体を張ったプレーで本試合2トライを挙げる活躍を見せた。
後半には相手ゴール手前でセットプレーのチャンスを幾度も作った早大B。相手の堅い守備でなかなか得点を決められない状況が続くが、再度スクラムからうまくつながったパスをロック細川大斗(社3=東京・早実)が受け取り、ラインブレイクからインゴールへ飛び込んだ。その後もFWとBKの見事な連携プレーで相手の攻撃を上回る得点力を見せつけ47-24で勝利を収めた。
対する帝京大Bも前回試合を東海大Bと戦い、41-24で勝利した。一時は拮抗した試合だったが、相手のミスをうまく誘い得点を重ねた帝京大Bが逆転に成功。早大Bは、この粘り強さを持つ帝京大Bと夏の試合で接戦を繰り広げ、僅差で敗北している。惜敗だっただけに、今度こそ圧勝でリベンジしたいところ。夏に課題となったペナルティーの部分でミスを減らし、自分たちのプレーを突き通すことができるかが勝敗のカギとなるだろう。
早大Bの選手たちは、夏からジュニア選手権を経て飛躍的な進化を遂げている 。特に、長いリカバリー期間から今夏復帰を果たし、調子を戻し始めたSH小西泰聖(スポ4=神奈川・桐蔭学園)には期待が募る。先週、約630日ぶりに公式戦出場を果たし、得意のスピードで勝利に貢献。久しぶりに赤黒をまとい、士気を高めた小西はさらなる実力を発揮してくれることだろう。また、C戦で存在感を発揮したフランカー植野智也(法4=東京・早実)もB戦にスタメン復帰。献身的なプレーでチームを引っ張ってくれるはずだ。ここまで共に息を上げ戦ってきた選手たちは赤黒を夢見るライバルでもある。その中で高め合い、培ってきたチーム力を生かすことができるか。来る帝京大B戦。チーム一体となってリベンジに向かう。
文=川上璃々 写真=谷口花(早稲田スポーツ新聞会)