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2024
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ジュニア選手権/慶應義塾大学戦展望記

関東大学ジュニア選手権(ジュニア選手権)の最終節となる10月30日。早大上井草グラウンドにてBチームの早慶戦が行われる。春から見事な成長ぶりを見せ、ここまで2勝1敗の成績を残してきた早大B。集大成ともなる最終戦で勝利を飾り、『荒ぶる』奪還へチームに大きな弾みをつけることができるか。

早大Bのリベンジ戦が続いた今年度のジュニア選手権。厳しい戦いが予想されていたが、早大Bは春夏と鍛錬してきた成果を発揮し、次々と報復を果たしてきた。

特に各試合で目立っていたのがFW陣の力強さだ。春に力負けしていた東海大Bとの試合では終始セットプレーで優位に立ち、得点に貢献。

FWの要として存在感を示すフッカー安恒直人(スポ2=福岡)も、スクラムの強い東海大Bを相手に「しっかり押し切れたことはとても自信につながった」とプレーに手応えを感じていた。

また、守備の時間が長く続いた明大戦や帝京大戦でも、FW陣がインパクトのあるタックルで必死に当たり続け、ピンチの場面でゴールを死守。粘り強いプレーで相手の攻撃を苦しめた。

相手の猛攻を堅守する早大FW陣

一方のBK陣も鍛え上げたパスの部分で、毎試合素早い展開力を見せつけてきた。

特に、初戦の明大戦では、序盤こそ相手に主導権を握られていたが、グラウンドをうまく使ったパスやキックで自分たちのテンポを作り、逆転の流れをもたらすことに成功。また、一瞬一瞬隙を逃がさず、相手に巧みな攻撃を仕掛けるなどBK陣の鋭い洞察力が光った。

次戦は圧巻の突破力でアタックを仕掛けるルーキーFB福島秀法(スポ1=福岡・修猷館)もスタメン入り。新しい戦力が加わったBK陣はさらに攻撃力の増したプレーを見せてくれるはずだ。

攻撃を試みるWTB今駒

チーム全体で順調な成長ぶりを伺わせた早大Bだが、前節の帝京大 Bとの試合では1トライも奪えず完敗に終わった。

当時のゲームキャプテン、フランカー植野智也(法4=東京・早実)はブレイクダウンのファイトの部分で「80分間続けられなかった」と反省。慶大戦ではFWとBKが鍛え上げてきたそれぞれの強みを、どれだけ一貫してプレーに反映できるかに注目したい。

『荒ぶる』のため、そして、『赤黒』を着るために負けられない一戦を戦い抜いてきた約2ヵ月。切磋琢磨しながら、チームレベルを上げてきた早大Bの活躍ぶりは、確実に今年の早稲田ラグビーを勢いづけている。個々の持ち味をアピールできるラストチャンスへ。様々な想いを背負った早大Bの選手たちが伝統の一戦に出陣する。

文=川上璃々 写真=中村凛々子(早稲田スポーツ新聞会)