《練習試合 vs明治》
12月18日、明治大学との練習試合が行われた。
カテゴリーは違えど、今週末に迫る選手権で戦う相手との試合。
4年生をメインとしたチームでの試合ということで、最後まで「荒ぶる」のため戦い抜く、最上級生としてのプライドをかけた一戦となった。
試合前日、上井草グラウンドで、全部員の前で、出場選手へのジャージプレゼンテーションが行われた。
1人1人監督に名前を呼ばれジャージを受け取ったあと、自らの決意を表明。この時から涙をみせる選手もいた。
印象的だったのは、多くの4年生が「ラグビーができることへの感謝」に触れていたこと。また1~3年生の出場選手達も、「これまでお世話になってきた4年生を絶対に勝たせたい」そう強く述べた。そのくらい、この試合に懸ける想いはそれぞれ強かった。
序盤は明治のペースにのまれるも、粘り強く、早稲田らしく戦い続け、7-21で前半を折り返した。後半開始直後、立て続けにトライを決め、同点へ。最後まであきらめず戦い続けたが、明治の追い上げに苦戦し、最終スコアは26-42で敗れてしまった。
今回、久々にカメラ撮影ではなく、観客席から試合を観戦した。フィールド上の選手達、特に4年生のこの試合に懸ける想いの強さはプレーに表れており、4年生からは自らの役割を命を懸けて全うする姿勢が見受けられた。1~3年生の出場選手たちからは、4年生を絶対に勝たせるという強い信念が伝わってきた。それ以上に観客席では、常にフィールド上の選手達を鼓舞する応援の声がやまず、本当に”150人全員で”戦った試合だったと感じた。この一体感は、16年ぶりに勝利を収めた今年の新人早明戦を彷彿させた。
試合後、悔しさのあまり涙をにじませた選手達。しかし、悔し涙を見せたのは決して4年生だけではなかった。
試合に出場した選手全員、そして観客席で応援していた部員全員が一つになった瞬間だった。勝負事であるため、スコアだけ見ると敗北となってしまう。しかしながら、どれだけ苦しい状況でも自分たちを信じ、最後の一秒まで全員で挑戦し続ける、早稲田ラグビーの真髄が現れた、そんな一戦になったと感じる。
「明治さんから、選手権の早明戦前に練習試合の打診をいただいた時は、お引き受けするか正直迷いました。
やはり我々は12月25日の一戦に照準を合わせ、入念に準備するべきだと考えていたので、その前に試合をすると、結果次第ではチームにマイナスの影響をもたらしてしまうかもしれない、と。
ただ今日の試合の様子を見て、私のこの考えは間違っていたと痛感しました。勝負の世界を超えたドラマでした。
今回の試合で感じたこのチーム力を、25日の早明戦でまた発揮してほしい。
あと1週間弱、出来ることを全てやりきり、勝てる準備をしたい。(大田尾監督)」
対抗戦最終戦、そしてこの練習試合で感じた悔しい想いを、今週末の早明戦でぶつける。
”全員で”戦い抜く。
(早稲田大学ラグビー蹴球部広報チーム)