「お前たちが嫌だと言っても、俺はあと2年監督をやる」。1月29日、すっかり「日常」を取り戻した聖地・上井草に強烈なメッセージが鳴り響いた。『清宮克幸・監督留任決定』…。 学生から沸き上がる大喝采。涙に暮れたチーム・ワセダが、再び熱気を取り戻した。ターゲットはもちろん、関東学院大。黄金時代を築くまで、『清宮ワセダ』は終わらない… |
―まずは監督続投の経緯を
3年目のシーズンに入ったあたりで、OB会からもう少しやってくれないかという打診があった。そんななか、会社でも10月にスポーツフェローシップ推進部というスポーツを通して世の中に貢献する部署に移ったので、来年以降もやれればと考えていた。そして最終的に1月19日に社長とお話した際に理解を頂くことができた
―続投を決意するにあたり、心を動かされたものなどは
既に用意されていたことではあったけれど、決勝戦が終わった後に、春さん(関東学院大・春口監督)がNHKで「清宮、待ってるぞ」と言ってくれた。あの一言は心にズシリと響いたね
―あと2年、監督をすることが決まった今のお気持ちは
3年目で結果を残すことができなかったから、原点に戻ってもう一度しっかりとチーム改革をやらないといけないなと。ワセダの強みと言うか、部員全員がワセダはこういうチームだと胸を張れるチームを作っていきたいと考えている
―大学日本一に届かなかった最大の要因は
原点の部分だろうね。『精確さ』とか、チームを立ち上げた時に掲げたもの。原点の精度、『精確さ』が足りなかった。ケガに泣かされたという声もあるけれど、関東との決勝はケガ人がいなくても、勝てる局面は作れていた。だから敗因はケガ人がどうこうではなくて、原点の部分だと考えている
―関東学院大戦はどういう評価を
その点に関しては今度の(2月10日)のワセダクラブのシンポジウムでじっくりとお話させて頂きます(笑)
※このシンポジウムでは清宮監督、コーチングスタッフが2003年度シーズンを大いに語る予定です。ワセダクラブ会員の皆様、是非ご参加ください。 (シンポジウムの詳細はこちら>>)
―一年目は『変化』で準優勝、昨年は『進化』で覇権奪回、今シーズンは『飛躍』、突き抜けることを掲げ再び準優勝。来シーズンへ向けたイメージは
さっきも言ったけれど『原点』に戻ること。これからじっくり考えていこう
とは思うけど、就任した時に提示したビクトリーチェーンをもう一度作ることだね
―『S組』(選抜されたメンバーが一定期間、ボールを使わず体作りに専念)もスタートし、来シーズンへ向けての取り組みも既に始まっています
そうだね。もう来シーズンへ向けてスタートしている。『S組』に関しては、一年中ラグビーをしているなかで、体の基本を作る期間がどうしても必要だから今から始めている。コーチやスタッフに関しても何人かは変わるだろうけど、基本的には今年の体制でいくことになると思う
―進化し続けていると言っていた『大田尾組』にはまだ日本選手権が残っています。社会人相手にどんな戦いを
関東戦の敗戦を受けて、今のチームのベストパフォーマンスができるようにしっかりと準備していきたい。あの敗戦をチームとして素直に受け止められているし、練習の雰囲気、状態ともにいい感じできていると思う。『大田尾組』のベストパフォーマンスを出す。そのことは間違いなくみなさんにも約束できる
―最後に応援してくださるファンの方にメッセージを
学生にはミーティングで、お前たちが嫌だと言っても、俺はあと2年監督をやると言いました。ファンのみなさんも引き続き、熱いご声援をよろしくお願いします。(大学選手権の)国立はワセダファンが少なかったけれど、(日本選手権の)花園と秩父宮はワセダファンで埋め尽くして欲しいです
―「清宮、待ってるぞ」とエールをくれた春口さんにも何かあれば
またすぐに追い抜きますよ、春さん!
<早大ラグビー蹴球部寮内 監督部屋にて>
清宮監督の留任が決定致しました