「何も言うことはない。俺のプレーを見て、何かを感じて欲しい」(副将・小吹和也)…。4年の意地、これぞまさしく有言実行。迫り来る『決戦』を前に、4年生BKトリオが、『赤黒』への拘りを見せ付けた―
孝成が仕掛け、銀太郎が繋ぎ、和也が仕留める。Bチーム1ヶ月ぶりの大事なゲームは、この美しき流れの繰り返し。アグレッシブさ、屈強さ、そしてスピード。4年生BKトリオが絶妙なハーモニーを奏で、次々とトライの山を積み重ねた。「みんな最後までチャンスがある。とにかく次の関東。赤黒も絶対に諦めてはいけない…」(副将・小吹和也)。4年生の躍動には、愛しき『赤黒』、関東リベンジへの熱き想いに満ちていた。
そして、そんな4年生をガッチリ支えたのが、才気溢れる下級生FW陣。安定したセット、怒涛のモール、何より接点の激しさ、立ってプレーする意識(久々復帰の権丈太郎も違いを見せ、早慶戦リザーブ入り!)で相手を圧倒し、付け入る隙を与えなかった。
「80分戦い抜くという点では満足できない」(小吹)と言ったように、メンバーを大幅に入替えた後半(内FW5人)こそ失速してしまったものの、『早慶戦』リザーブ、リベンジメンバー選考の観点から見れば、悪くはないデキ。100%は30日の『大一番』、そしてその先の『赤黒』で。「次の関東です。ワセダとして絶対に負けてはいけない。とにかく最後まで。1日1日後悔のないように…」(小吹)。頼もしき4年生に引っ張られ、メンバーの心はひとつ。『佐々木組』は最後まで、全員で勝つ―
<赤黒は諦めない! 持ち前のスピードで躍動した副将・小吹和也>
「今日はこれまでずっと言い続けてきた激しさ、気持ちというのがテーマだった。Bにとっては久々の試合で、みんなフワフワしているところがあったので、ここでしっかり締めようと。みんな試合に飢えていましたし。だから試合の入り、アップから思い切り上げていこうって。それが前半のいいテンポにつながったと思う。25日の早慶戦のリザーブがいないこと、Bチームにこれだけのメンバーがいることの意味を、週初めにみんなには話したし、決勝までの残り少ない時間を後悔しないようにやっていこうって。そういうことを4年生だけではなくて、下の学年にも伝えながら。その点では、後半は反省しなくてはいけない。清宮さんが試合前に言っていた、78分、79分よくても、最後の1分に欠けたところがあったら、満足できないだろって、まさにそのとおりです。個人的にはいいプレーもあったけれど、チャンスでのあのノックオンに悔いが残る。銀太郎からの内があると思って、ついていたんですけど…。本当に後悔しています。強いチーム、社会人が相手になったときには、動き出しの速さ、何回もボールに絡めるかが差となってでてくる。いつもそれを隆道とも話しているし、まだ足りないところ。今日は走れなくなるまで、走るしかないと思ってました。その点で最後のトライはよかったです。みんなも同じだと思いますけど、とにかく次の関東戦(12月30日・ジュニア選手権決勝)。僕自身も5分くらいしか出なくて何もできなかったし、やっぱりワセダとして絶対に負けられない。Aだけではなく、BもCもDも、負けは許されない。圧倒して勝ちたい。その中でみんな最後までチャンスがあると思うし、絶対に諦めてはいけない。とにかく後悔しないよう、1日1日を精一杯過ごしていきたいです。動き出しを速くする、声を出す、激しいプレーをする、日々の練習からそういったところを実践して、チームを引っ張り、下にも伝えていきたいです。次の関東です」