「みんなありがとう。お前ら最高や。もう負ける気なんてせぇへんよ。お前らと『荒ぶる』歌えるなら、死んでもえぇ。みんなで絶対に『荒ぶる』歌おうな」(主将・佐々木隆道)―。大きく広がる歓喜の輪、透き通るような青空に木霊する『荒ぶる』…。2006年1月8日、結成時から勝利を約束されていた『佐々木組』は、ついに生涯最高の宝物を手に入れた。
2005‐06ワセダ・『佐々木組』最強伝説―。そのすべての始まりは、5年前の春。当時はまだ駆け出しだった清宮監督は、ロイヤルブルーを身にまとうひとりの男に目を奪われる。「チームを鼓舞する姿を見て、こいつだって。ものすごいリーダーシップの持ち主あることが一目で分かった。この男なら間違いないって」…。その男こそ、後に神話を築くこととなる啓光学園主将・佐々木隆道。清宮監督の脳裏にはこのとき既に、輝く『未来予想図』が描かれていた。
しばしの時を挟んで、ふたりの初対面は2001年5月27日、聖地・花園。佐々木隆道は、清宮監督の放つオーラ、眼光の鋭さに圧倒される。「お前、ワセダ受けるだろ」。「怖いおっちゃんやなぁ。俺に決定権はないんか…」。かくして佐々木隆道は、ワセダ受験を決意。その秋、無事合格。2002年4月20日、新人総代として入部式に臨んだその瞬間から、ワセダのビクトリーロードが始まった。
時を同じくして東伏見に集った精鋭たちもまた、誰もがワセダらしさ満点。ドロドロ、フラフラになりながら魂で明治、慶應を圧倒し、史上初めて1年早慶明連勝を成し遂げた。誰もが抱いた共通の思い。「俺たちの代のキャプテンは、佐々木隆道」…。希代のリーダーと、それを囲む直向で手を抜かない男気溢れる選手たち。そこに東伏見に宿るワセダの伝統・知と熱、時の4年『山下組』の狂気が注入され、史上最強への土台はガッチリと固められていった。
「『山下組』からは狂ったところを、『大田尾組』からは、勝つために何が必要かを教えてもらいました。『諸岡組』は…、本当に憧れの存在」(主将・佐々木隆道)…。苦しいこともたくさんあった。本気のケンカもたくさんした。そんな紆余曲折を経て迎えた今シーズン。『佐々木組』は持ち前の結束の強さで、数多の障壁を乗り越え、信じた道を進み続けた。春、夏連続の関東撃破、対抗戦V30、そしてジュニア選手権4連覇。節目節目で見せた4年の覚悟は、『荒ぶる』戦士たるにふさわしいものだった。そして決戦前日、清宮監督にも涙とともに確信が宿る。「お前ら最高だよ。明日は思い切りやってこい。この1年で本当にいいチームになった。この22人が144人の中のベスト、絶対に間違いないから。俺は隆道の『荒ぶる』が聞きたい」―
2006年1月8日、14:10分、運命のキックオフ。『佐々木組』は、開始からその営みを凝縮した最高のパフォーマンスを見せる。「長い間ワセダラグビーを見てきたけれど、あんなにすごい試合前練習は見たことがない。空気が透き通ってて、みんなが同じタイミングで息をしていた。試合も合わせて、本当にすごい2日間だった。今年はやっぱり佐々木隆道」(森島コーチ)…。ひとつのパス、ひとつのタックルに魂を込めて、激しく前へ。これまでの積み重ねをひとつひとつ確かめるように、宿敵・関東学院を圧倒した。
前半15分、まさしく『紅蓮』の精神で冷静にPGを選択し先制すると、24分には、『ヨコヅナ』畠山健介のスーパージャッカルから、『音速の翼』首藤甲子郎が60メートルの電撃ラン。34分には『キング』曽我部佳憲が、相手5人を飛び、交わし、吹き飛ばす『魔法』を披露し、瞬く間に『荒ぶる』を引き寄せた。これも『佐々木組』の持つ運命か。「トライは奇跡です。今日はそんなプレーが、たくさんありました」(曽我部佳憲)…
この日はとにかく接点勝ちの一言。シャープに、激しく、芯を外さずに。ブレイクダウンの精度の高さこそ、『清宮ワセダ』の真骨頂、『ULTIMATE CRUSH』の源流。緩いプレー勝利を逃し、自らの甘さを痛感したあのファイナルから丸4年…。同じ関東学院相手に見せたこの『激しさ』、連発したターンオーバーが、『最強ワセダ』何よりの証だった。
最前列でとことん相手を粉砕した前田航平。肝を知り尽くし、仕事に奔走した内橋徹。ワセダフランカーの狂気を見せた松本允。有賀剛を一発で仕留め続けた池上真介(これぞ今駒練の成果!現役、OB誰もが感激!)。そして言わずもがなの大黒柱・佐々木隆道、青木佑輔。集大成の舞台で爆発した、これら4年の魂なしでは、下級生の才気溢れるスーパープレーも生まれなかった。「後輩たちはスゴイ能力を持っていて、僕らの代のひたむきさ、泥臭さが合わさったらすごいチームになると思ってやってきた。4年生が体を張って、下級生が思い切りプレーする。今日はそんな『佐々木組』理想の形が出せました」(主将・佐々木隆道)―
「荒ぶる 吹雪の逆巻くなかに―」。最高の1年を過ごし、ついに『荒ぶる』を手に入れた佐々木隆道の声は震えていた。「泣くかは分からない」。そう話していた『紅蓮』の男も、溢れる涙を抑えることはできなかった。「みんなのおかげでここまでこれた。ほんまありがとうって…」。清宮克幸と佐々木隆道、本物同士が交わった運命の出会いから5年。泥臭く、直向で、決して手を抜かない34人の力がこれに加わり、神話のようなチームが出来上がった。「このチームの強さは毎日グラウンドで見ている私が1番分かっていること。ただそれを口にしてきただけ。それを実際に証明した学生たちが、何よりすばらしい」(清宮監督)…。31年ぶりの大学選手権連覇、決勝史上最多得点差、歴代最多13度目の日本一。必然の『荒ぶる』。勝つべくして勝った『佐々木組』35名には、この言葉がふさわしい。もう異論はないだろう。2005‐06ワセダ・『佐々木組』は、史上最強のチームです―
<5年目の集大成!最強チームを作り上げ、涙、涙の清宮監督>
「31年ぶりの連覇です。シーズン終盤からこのチームは最強だと言い続けてきて、まさに今日そのことを証明してくれた。先ほどある方から、本当に最強だったねと声を掛けられましたが、この強さは毎日グラウンドで見ている私が1番分かっていること。ただそれを口にしただけです。それを実際に証明した学生が、何よりすばらしいと思いました。準決勝からの1週間、関東対策というものはそんなにやっていません。1年間関東との決勝を見据えた練習をしていますから。こういうプレーをしないとダメだとか、このプレーは通用しないとか、常に関東をイメージした1年を過ごしてきました。ラインアウトの分析をしたり(今年もかなりの成果を…)、関東に対するディフェンスも1日、2日はやりましたけど、基本的この一週間はやってきたことを確認するだけ。特に準備するということはなかった。常に決勝を見据えて準備してきた結果が、今日の『ULTIMATE CRUSH』です。まだこのチームには日本選手権がありますけど、私がやる仕事は2月12日に学生に対して今日と同じモチベーションを持たせること。それをしっかりやりたいと思ってます。試合前から、勝つんだという気持ちにさせることです。選手たちには常に、ワセダのセオリー、なぜ抜けるのか、なぜこうするのかということをコーチングしてきました。いきつくのは、選手がどう判断するのか。本来はこういうプレーをすべきだけど、あえて違うプレーを選択するのと、何となく違うプレーを選択してしまうのでは、全然違う。それのあるなしが、チームの力として出てくる。最後になりますが、このゲームは関東学院なしではありえなかった。この舞台に来てくれないと、成り立たない物語りだったと思う。有賀を中心にここまで来て、激しいいいゲームをしてくれたことをライバルとして誇りに思います。関東学院には、本当にありがとうと言いたい。ワセダも関東も、お互いが対戦するたびに燃えた。こういうのがあってこそ、強くなっていく。昨日から泣きっぱなし、ワセダで本当によかった。こいつら熱過ぎです」
<本物のキャプテンシーでついに『荒ぶる』を手に入れた佐々木隆道>
「今は何も考えられない状況です。ボーっとする何か変な感覚というか。実は2,3日前に正夢を見たんです。前半で26-0。実際今日もそれに近かった。それで勝てるなと確信したんですけど、本当にそのとおりになってよかったです。ここまで来れたのは、周りの4年生が支えてくれたからだし、後輩たちも力をくれたからです。今日の試合も見ても分かるように、下級生ががんばって、4年が体を張るという、『佐々木組』らしい試合でした。勝って本当によかったです。前半ラインアウトをミスしていたのは、うっちーが単にサインミスしていただけ。しっかり上げていれば取れているのばかりでしたから。みんなでしっかりリフトして、スローして、敵陣で試合を進めようと話してました。新しいサインをやったんですけど、それが合わなかったです。ほんとしっかりしてよって感じです(笑)。日本選手権に向けては、今シーズン打倒・トップリーグとずっと言ってきたので、下から見るのではなく、本気で喰ってやろうという気持ちでやっていきます。僕は選手の立場から引っ張る。選手たちが勝手なことをしないようにするのが、僕の仕事です。今シーズンは、若い力をどうやって引き出すか、自分たちがいかに犠牲になってやっていけるかというところが、難しかった。後輩たちはスゴイ能力を持っていて、僕らの代のひたむきさ、泥臭さが合わさったらすごいチームになるぞと。なかなかうまくいかないときもありましたけど、僕だけでなく、4年生のみんながしっかりと引っ張ってくれて、今日こういう結果を残せた。ターンオーバーの極意?、ひとりひとりが激しく前に出るということです。今日は出し切りましたよ(笑)。試合前は、興奮を通り越した平常心、ほんまの紅蓮でした。こんなん自分でも初めて。この気持ち何やろうって。気合い入っとんのか分からんし、涙より笑顔で。それで試合も冷静にできました。えぇとこでショットしましたね(笑)。キャプテン冥利に尽きます(笑)。『荒ぶる』を歌っているときは…、んー、みんなのおかげでここまでこれてほんまありがとうって感じでした。でもまだ『荒ぶる』を自分たちのものにしたって実感はないんですよ。昨年の先輩たちはみんな喜んでましたけど、僕にはまだその気持ちは分からない(笑)。まだ夢の中にいる感じです。まぁこれからなんでしょうけど。今日は僕らが体を張って、若い力でトライを取る、『佐々木組』らしい素晴らしいゲームでした。最後にはおっちゃんがトライを取って、ほんと最高です。東伏見の魂を見せられたと思います。『山下組』に教えてもらった、狂ったところ。『大田尾組』からもらった、勝つためにはどうすればいいのかということ。『諸岡組』からは…、あの人たちは本当に憧れでした。ええなって。今日はこれからでしょ(笑)。今まで我慢してきた分、とことんいきます(笑)。もう我慢の限界です(笑)。こんなに幸せな日があるのかというくらい、今日は最高でした」
<佐々木隆道を支え、チームの揺るがぬ土台を作り上げた副将・青木佑輔>
「ほんと最高です。『荒ぶる』を歌っているときは、めちゃくちゃ嬉しい気持ちと、ホッとした気持ちでした。やっぱり昨年とは全然違う。やっと自分たちのものになったぞって。隆道を男にできて、本当によかったです。スクラムは前半が終わったときに、まだまだ全然いけてないと言われたので、後半こそは絶対にやってやろう、みんなで拘ろうって。スクラムトライ狙ったんですけど、なかなかうまくいかないもので…。相手のペナルティーがなかったらいけてただろうなと。認定トライでも取れていれば、さらにやったぞって思えたんですけど(笑)。でもそこから五郎がトライを取ってくれたし、よかったです。トライを取られたのも、ミスからアンラッキーなものだったし、4年が体を張ってがんばるという『佐々木組』らしさが存分に出た試合だったと思います。今日は4年間の集大成。本当に最高でした」
<怒涛の猛プッシュ!飛躍的な成長で最強スクラムの核となった前田航平>
「今日は自身にとって初めての決勝、本当におもしろかったです。若干ラインアウトでサインミスしてしまいましたけど、この4年間やってきたことを出せたと思います。『荒ぶる』を歌っているときは、今までやってきた練習を思い浮かべてました。ポジ練で過呼吸になって倒れたこと、後藤さんに鍛えてもらったこと、あれがあったから今日こうして『荒ぶる』を歌うことができた。スクラムトライできなかったことに悔いが残りますけど、今日は出し切りました。かなり満足いくスクラムでした。今日はみんなで騒ぎます(笑)」
<5年目の集大成!『佐々木組』として見事連覇を成し遂げたロック内橋徹>
「こうして『荒ぶる』を歌うことができて、他にこんな奴いないだろうというくらい幸せな気分です。自分はどれだけ幸せ者なのか、こんな仲間に巡り合えて本当に最高です。今日はいい試合でしたけど、個人的にはラインアウトでサインミスしまくって、悔いが残ります…。あれで負けていたら、みんなには死んで詫びるしかなかったです(笑)。今年は昨年のチームと比べられるところがたくさんあったので、みんなでそれを乗り越えようと。昨年以上に圧倒できて、本当によかったです。試合前、『諸岡組』のみんなから渡されたジャージーには、ジーンときました。あいつらいつの間にって。全然聞かされてなかったので。今日は『諸岡組』の代表としても嬉しかったです。今日の朝、実は寺山からの電話で起きたんですよ。それがよかったのかは分かりませんけど(笑)。今日は本当に幸せです」
<これぞワセダのフランカー!狂気っぷりを如何なく発揮し荒ぶった松本允>
「今は何と言ったらいいか分からず…、本当に嬉しい、ただその一言です。今日はこの4年間のすべてを出せたと思います。『荒ぶる』を歌っているときは、ボーっとしてましたし、まだ自分たちのものにしたという実感が沸かないです。今日はとにかく激しいプレーをしようと思っていたので、そのとおりできてよかった。タックルやブレイクダウンで、ミスもありましたけど、ワセダのバックローというものを見せられたと思います。本当に嬉しいです」
<最高のプレーで2年前の雪辱!見事その誓いを成し遂げた池上真介>
「2年前のリベンジ、何とかできました。これで少し心が晴れました(笑)。欲を言えばトライをとりたかったですけど、練習してきたタックルが出せたし、本当によかったです。だいぶ後輩にも助けてもらいましたけど(笑)。1年生のときに三角と、4年になったらここで絶対に一緒に『荒ぶる』を歌おうって約束したんです。今日は一緒に出ることはできませんでしたけど、あのときの約束は果たせたねって。三角と隣同士で歌う『荒ぶる』、最高でした。優勝した瞬間は嬉しさだけでしたけど、三角の顔を見た瞬間涙が出てきました。今日は4年間のすべてを出しきりました。有賀へのタックル?、よかったです。その後トライされてしまいましたけど(笑)」
<ベストパフォーマンス!セットの核として奮闘したロック後藤彰友>
「昨年はただベンチで見ているだけでしたけど、今年はやっぱり達成感あります。昨年試合に出られなかったことが今年1年間のモチベーションで、あの瞬間は空しかったですし、2年前負けたときと同じくらい悔しくて…。今日はこうして『荒ぶる』を歌うことができて嬉しかったですけど、来年歌わないと意味がないです。今日は星野さん、百合さんの思いを背負って、いいプレーができました。和也さんにしろ、孝成さんにしろ、4年生のみんながゲバであれだけ激しいプレーをするんだから、自分はもっとやらないとダメだろうって。今は『荒ぶる』を手に入れた4年生が羨ましいです。隆道さんについていって本当によかった。男にできました。とにかく自分たちは来年です。今日はいいプレーができて本当によかったです」
<同じく2年前の雪辱!積極性でチームを前へ押し上げたSH矢富勇毅>
「今日はいい試合でしたし、『荒ぶる』を歌えたことは本当に嬉しかったですけど、個人的には全然ダメでした…。悔いが残ります。もっともっとテンポよく捌きたかったですし、前へと出たかったです。でも出られなかった昨年と違って達成感はあります。決勝の舞台に立つことを強く思ってこの1年やってきましたから。『荒ぶる』を歌っているときは、4年生のことを思ってました。たくさんお世話になりましたし、4年生を男にできて本当によかったです。来年も絶対に『荒ぶる』を歌います。そうでないと、意味ないですから」
<超絶パフォーマンスの連続でチームに輝きを与えた『キング』曽我部佳憲>
「いやぁ、ついにやったぞって感じです(笑)。ずっと4年生の喜ぶ顔が見たいという思いだけでやってきましたから。そのとおりみんなの喜ぶ顔を見れて、本当によかったです。2年前のことを、僕は語れるほど分かっていないですけど、やっぱり負けて終わるのは悔しかった。今日はこうして最高の結果で終われて、本当に嬉しいです。ドロップゴールは、ああいう展開になって、FWが互角の局面だったらあるなって思ってたんです。ずっと決めてみたいと言ってましたけど、まさか決勝で決められるとは自分でも驚きました(笑)。あのトライも奇跡です(笑)。今日はそういうことがいっぱいありました。隆道さんの喜んでいる姿を見られて本当によかったです。ずっと迷惑ばかり掛けてきましたから。2連覇ですか、これで来年はプレッシャー懸かりますね。でも4年生が残してくれた財産は大きいですし、来年も絶対に『荒ぶる』を歌います。昨日の夜から緊張しっぱなしだったんですけど、いざ試合になると今日は楽しんでできました」
<『音速の翼』炸裂!抜群の決定力で『荒ぶる』をもたらした首藤甲子郎>
「今日は本当によかったです。何もできなかった昨年と比べても、かなりの達成感があります。2つのトライ、いいところで取れてよかったです。今日こそはいってやろうと思ってましたから。今日は今シーズンのベストプレーだったと思います。高校時代からお世話になってきた和也さんの分もやれました。4年生のおかげ、感謝の気持ちで一杯です。昨日からずっと早くこの時間が来ないかなって思ってたんですよ(笑)。優勝してるのか、してないのかって(笑)。今日は楽しみます。来年も絶対に『荒ぶる』を手に入れます。そうでないと、意味ないですから」
<赤黒の『スーパーエース』!別格の能力を如何なく発揮した今村雄太>
「今日は勝てて本当に嬉しいです。『荒ぶる』を歌っているときは、この1年間のことを思い出しました。『荒ぶる』を歌う喜びは、いつでも変わることがありません。昨年も今年も本当に嬉しかったです。今日は4年生の想いに応えていいプレーができたと思います。4年生が僕に力をくれました。この1年間やってきたことを出せたと思います。曽我部、甲子郎、矢富と一緒に勝てて本当によかったです。来年も絶対に『荒ぶる』を歌います」
<飛躍の1年!数々のトライでチームに勝利をもたらし続けた菅野朋幸>
「正直勝ててホッとしました。『荒ぶる』を歌っているときは、これで4年生を男にできたぞって。今日はあまりいいプレーできませんでしたけど、最低限の責任は果たせたかなと思います。でもやっぱりトライを取りたかったです。今日はそこだけ悔いが残ります。途中で交替させられてしまいましたし…。でも今日は和也さんの分もやれたと思います。和也さんは同じ部屋で、部屋長でもあって、色々な思いがあって…。終わってから最後にありがとうって言ってもらって、涙が出ました。今日は最高に嬉しいですけど、今年は今年の『荒ぶる』。来年は自分たちの代で『荒ぶる』を勝ち取ります」
<スーパープロップ!規格外のプレーで『佐々木組』を支えた畠山健介>
「いや最高っす。日本一最高です!試合に出ることができなかった昨年とは、全然違います。『荒ぶる』を歌っているときは、この1年間のことが頭をよぎって泣けてきました。これは『佐々木組』の『荒ぶる』ですけど、自分も少しは力になれたかなと。今日はスクラムもよかったと思います。スクラムトライいきたかったです。いけそうだったんですけどね。相手は1番が落とすだけだったので、みんなで拘ったんですけど、最後は自分がミスしてしまって…。反省してます。でも今日はやってきたことを出し切れました。1年2年と優勝して、ここまで来たらもう負けることなんてありえない。あと2年絶対に優勝します」
<新時代の『怪物』!抜群の安定感でチームを引っ張った五郎丸歩>
「実は昨年は頭打ってほとんど覚えてないんですよ(笑)。なので今年は本当に嬉しいです。昨年は何も分からず、ただ後ろからついていくだけでしたけど、今年はしっかりとできたかなって。今シーズンBKがなかなか安定しなかったですけど、今日はいいプレーができてよかったです。この1年やってきたことが出せたと思います。今日はメンバー外の4年生が喜んでくれたのが1番です。和也さんには1年生のときからずっとお世話になってきたし、三角さんにもよくしてもらってきた。そういった4年生のみんなが心から喜んでくれているのを見て、本当に嬉しかったです。来年、再来年も絶対に『荒ぶる』を歌います」
<驚愕のスーパールーキー!溢れるセンスを活力を与えた豊田将万>
「今日は円陣を組んだとき涙が出てきました。これまでそんなことはなかったですし、今日も泣くことはないだろうって思ってたんですけど、隆道さんの言葉、先輩たちを見ていたら初めて…。ワセダの熱に触れた、今日で自分もワセダの一員になれたんだと思います。今日いいプレーができたのは、後藤さんのおかげです。一緒にビデオを見てくれて、色々と指摘してもらって。今日はその成果が出たと思いますし、4年生が力をくれました。4年生の気持ちをヒシヒシと感じて…。『荒ぶる』を歌っているときは、わぁすごいなって感じましたし、これを絶対に自分たちも歌いたいと思いました。4年間『荒ぶる』を歌い続けます」