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2024
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対全慶大 赤黒の誇りと責任…


 「最悪です。絶対にやってはいけないことをやってしまいました…」(ゲームキャプテン・江原和彦)。いつ以来だったかもすぐには思い出せない、突然やってきた屈辱。赤黒の誇りと責任…。全早慶明5連覇を目指したオール『ワセダ』は、絶対に負けてはいけないライバル相手に、あってはならぬ敗北を喫した。
 キレなし、粘りなし、フィットネスなし。この日のワセダはとにかく「走れない」の一言。ボールをまったく動かせないばかりか、鋭いタックル連発、2人目、3人目の意志ありまくりの相手(かなりの鍛錬を積んでいるものと思われます。慶大はこの1ヶ月走りまくりとか…)にことごとくターンオーバーを許し、まったくと言っていいほど前に出ることができなかった。「完全にOBの責任。本当に申し訳ないです」(伊藤雄大)。赤黒の生命線、あのブレイクダウンはどこへ…。
 それでも、超強烈な風下の前半は何とか耐え凌ぎ14点差。モールも押し、今度は風上、勝機は十分すぎるくらいあった。しかし、「一気に勝負に出る」はずだった後半開始早々、ラックでの判断ミス(ステイか行くか、中途半端でした…)でトライを奪われ、勝負アリ。その後、SH三井大祐、SO久木元孝成の現役HB団でテンポアップを図ったものの、時既に遅く、そのままズルズルと時間だけを浪費した。
 この4年間オール早慶明戦の主役を務め、この日もそうなるはずだった「4年生」(この3月25日に卒業する方々です)は東日本大学選抜韓国遠征で不在。更には昨シーズンの現役レギュラーメンバーも、そのほとんどが現在シニアSとして肉体改造中(ジュニアSに続き、先週よりシニアSも開始。ガンガン鍛えてます!)。この日出場した現役も、前日までの1ヶ月どっぷりとオフ。勝たなくてはいけない試合、絶対負けてはいけない相手も、唯一の救いはこの微妙な時期の、オール戦であったということ(記録には永遠に残ってしまいますが…)。「負けるのは、めちゃくちゃ悔しいです。春にこの悔しさをぶつけます」(種本直人)。奇しくも前日のファーストミーティングで、中竹監督が「春先の猛練習宣言」をしたばかり。ワセダはこのままでは終わりません。本当の戦いは、6月11日、新潟で―


<別次元のパフォーマンスを見せるも敗戦の責任を口にする江原和彦>

「今日はOBが現役の足を引っ張ってしまいました…。相手が走ってポイントに入る人数を増やしているのに、こっちは味方に寄れず後手後手になってしまった。慶應は強いと言うより、意識があって全員で球を取ろうとひとつになっていた。ワセダはそこを修正できなかったし、何より走れなかった。もう最悪です…。絶対にやってはいけないことをやってしまった。しかも自分はキャプテン、この責任は重いです…。ワセダはもう勝って当たり前のチームなので、どんな試合でも100%出すことの難しさ、それは1軍でも2軍でも、どのグレードでも大事なことだと思う。今日現役で印象に残ったのはWTBの巴山君、しつこく前に出ていてよかったです。ワセダのOBとしてどうというより、今の現役はみんなライバル。偉そうにトップリーグに身を置く者として、トヨタに勝ったのがどうだなんて言えません。ひとりひとりがライバル。今のワセダはそういう思いで見ています。来週の明治戦は、メンバーに限らず勝つことを第一前提で戦います。今日は自分のプレーも全然です。走ってないですから(と、本人は言いますが、この日はタックル、ジャッカルとひとり別次元。現役メンバーも感嘆。すごかったです…)」


<至らなさを痛感 1年ぶりの赤黒も敗戦に重い責任を感じる伊藤雄大>
「んー、前半風下のなか(リザーブのベンチが吹き飛ぶくらいです)慶應のタックルがよくて、耐えて耐えて後半勝負という感じだったけれど、後半も慶應の気持ちが完全に上回ってた。バシバシ下に入ってきて、タックルがすごくよかった。ワセダはずーっと勝ってきたし、今日も勝てるだろうって、そういう気持ちがこの結果になったんだと思います。今日は完全にOBの責任です。ずーっと無敗だったこのジャージーに泥をつけてしまって、本当に申し訳ないです。赤黒は懐かしくもあり、引き締まる思いがあったんですけど…。情けない。来週は青木が出るので、それは素直に楽しみです。今年1年でものすごく成長しているし、是非青木大先生にスクラムを教えて頂こうと思ってます。来年の東条は何も言わずともチームを引っ張れる奴。背中で引っ張れる男です。東条の使命は中竹さんとまた新しいワセダを作っていくこと。勝ち続けるのは大変だと思うけど、あいつらならできると思う。是非勝って欲しいと思っているし、絶対にできると思います」


<不完全燃焼 久方ぶりの敗戦に悔しさをあらわにする桑江崇行>
「疲れました…。今日は現役が成長しているのをすごく感じました。オールももっと現役中心でやったらいいと思います。ひとりひとりのタックルにいく意識の高さも、スイープに入る意識の高さも、全然違いますから。今日は最初にボールを後ろに下げすぎたのがよくなかったところです。三井のようにもっと前で前で捌くことが必要でした。アタックプレッシャーが全然なくて、受けてばかりでした。そりゃ負けはいつでも悔しいですよ…。今日はみんな全然動けてなかったです。来週は内橋がすごいのを見せてくれると思います。何せ現役ですからね。『佐々木組』はディフェンスの意識の切れないいいチームでした。トヨタとの試合は忙しくてちゃんと見れていないんですけど。来年のチームは清宮さんから中竹さんに変わってやることも違ってくるとは思うけど、目指すところは一緒なので、自分たちのやることを信じて進んでいって欲しいです。監督が誰であろうとひとりひとりが、自分を成長させるためにどうすればいいかを考えて。僕は赤黒着るのは今年で最後ですかね。もう出るのは失礼な存在になってきてますから」

<唯一の見せ場? 『ゴジラ』瀧澤怒涛の突進!>