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2024
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対同大 槻木の一発!『東条組』実り多きロケットスタート!


 これが『新生ワセダ』の強烈な意志表示―。スローガン・『極』、とことん拘り抜いて勝つ。ディフェンス、セットアタック、そしてスウィフト…。『伝説』の後を継ぐ『東条組』が、そのファーストゲームで会心のゲームをしてみせた。
 79-0、あの同大をシャットアウト! そんな近年稀に見るロケットスタートを生み出したのは、紛れもなくマイボールキックオフからのファーストプレー。さらに言えば、『超新星』・槻木亮太の激熱タックル。「最初から狙ってました。とにかく思い切り自分をアピールしてやろうって…」(槻木)。『キング』曽我部が高々と蹴り上げたボールに脇目も振らず猛然とダッシュ。相手がキャッチするや否やカミソリのごとく突き刺さり、一瞬にして相手からボールをもぎ取った。ひとつのプレーに命を懸ける、これぞ究極の拘り。そこから若い若いFW陣が怒涛のラッシュ。最後は『キング』のキックパスをWTB巴山儀彦が難なく押さえ、開始1分と満たないうちに主導権を引き寄せた。この超ビッグプレーには、チームを引っ張る4年生も最大級の賛辞と感謝。「今日はとにかく最初のキックオフ。あれで完全に流れが来た。あのいい入りがあったことで、みんなでやろうと言っていたことができた…」(矢富勇毅)。ファーストゲームの1発目、しかも初赤黒でやってのけたことに大きな意味あり。槻木亮太は『中竹ワセダの象徴』となるか―。
 このノーホイッスルトライで完全に緊張が解れると、その後は『新生ワセダ』らしく、初々しく、これまでやってきたことを存分に発揮。「下のチームがしっかりやっていたと聞きましたからね」(主将・東条雄介)。さすがは誇り高き『赤黒』ホルダー。この試合でもセービングとハンマーを狂ったように繰り返し、イーブンボール完全支配を実現させた。
 さらにこの日は、安定したセット(拘り?のSTも!)、前に出るディフェンス意識(隙を作らないセットはまだまだですが…)、レフリー、相手を絶対に野次らない(いかなる場所でも。4年生と中竹監督との誓いです!)の実践と、対同大らしからぬ?まさに思惑どおりの試合展開。「東条を中心にみんな体を張っていて、今年はこれについていけば間違いないと思えるゲームだった」(曽我部佳憲)…。「まだまだです。もっともっとできる。次こそが大切。不安もあったけど、ここから一気に乗っていきたい」(主将・東条雄介)…。この日見せたグッドパフォーマンスは、新生ワセダから紺グレ『タレント集団』への強烈な意志表示。06-07シーズン、『東条組』は同志社しか成し遂げたことのないあの大記録に並びます―。


<赤黒初采配 会心の試合運びに手応えを口にする中竹監督>
「いいゲームだったね。まず0に抑えたことが収穫。チーム方針である『ディフェンディングラグビー』を体現できた。今日の東条はタックルの回数がズバ抜けていたけれど(やば過ぎでした…)、キャプテンがあれだけ体を張ってくれたことで、チームの意識が上がった。全員ディフェンスに対する意識が上がったけれど、やっぱりまだ形にはなっていない。まだ前に出られるところで出られていなかったり、狙えてなかったり。それらができればもっともっと圧倒できる。アタックに関しては、ハンマー、2人目のサポートの意識がよくなってきた。あとはボールキャリアのドライブ。セットはコントロールするところまではいかなかったけれど、一発で取ったトライもあったし(裏表、BK陣による抜群の判断!)、『セットアタックラグビー』もひとつ形になった。Aチームはやっぱりすべてに関して勢い、激しさがある。ダミーランが効いていたし、裏表がきちっとしていた。掲げた3つの柱に対する意識もだいぶ見られている。特にイーブンボール、セービング、昨日のBチームもそうだけど、今日も東条の目の覚めるようなセービング(この言葉は流行語になりそうです…)があったね。曽我部もセービングしていたし。ジャパン絡みの3人はチームの中で自分の役割がしっかりしていることもあるし、いいプレーをしてくれていた。曽我部とはこれからマンツーマンでタックル練習をしていく。絶対にできるようになる。毎日やります。ファーストゲーム、昨日今日といいスタートが切れたと思う」


<ザ・キャプテン! 体を張りまくりチームを勝利に導いた主将・東条雄介>

「昨日ジャージーをもらってから今日競技場に来るまで、今までにないほど緊張しました(笑)。けど、みんな自分のやるべきことをミーティングで言ってくれていたので(ミーティングでは22人それぞれがこの試合で『極』めることを発表し合いました!)、やってくれるだろうと信じてました。矢富も曽我部も五郎も、ジャパンに行ってから技術的なことをすごく言ってくれているし、頼もしい奴らです。今日1番よかったのは、昨日のミーティングから言っていた我慢を最後の最後でできたこと。あのきつい状況の中よくタックルして、ゴールラインを割らせなかったのはすごくよかった。ただ、ディフェンスではまだまだ前に出られていないし、タックルも弱くて、最後はボールを動かされてしまっていた。もっと一発で仕留めるタックルをしないと、より強い相手には苦しくなってしまいますから。みんなよくやっていたけれど、ハンマー、スイープの精度を上げて、もっともっとワセダのテンポで試合がしたい。ハンマーも2人目の寄りも、まだまだ早くできる。細かいところはまだ全然練習していないけれど、そこをやっていけばもっと簡単にトライが取れると思う。昨年からレギュラーだった奴は変わらずいいプレーをしてくれていたけれど、ケガ人がいるところで出たメンバーに関しては、もっとやらないとまたすぐ戻ってしまうぞと言っている。両ロックも槻木ももっと持ち味を出して欲しいし、出せると思う。もちろん自分もですけれど。そういう意味で早田はよかった。きつい局面でしっかり立っているし、いいジャッカルもしてくれた。最初はめちゃくちゃ緊張してましたけど(笑)、試合ではいいプレーを連発してくれてよかったです。セブンズで帝京、関東に負けて不安な気持ちもあったけど、スタートでいいゲームができてよかった。下のチームもやってきたことが出せたみたいだし、ここから一気に乗っていきたいです。今日はキャプテンとして迎える初めての試合ですごく緊張しましたけど、自分がやらないとと思ってプレーしました。そういう気持ちがあったから、最後までがんばれたんだと思います。いい試合をした後の試合こそが大事です」


<地元・京都での凱旋試合! 大声援をバックに躍動したSH矢富勇毅>
「感無量というより、安心しました…。今日は絶対にいい試合をしなくてはいけなかったですから。あの声援、本当に嬉しかったです。今日は『東条組』としての初戦ということもあって、下手な試合はできないと。そういう点でみんな気持ちが入っていたし、自分にとっては地元でもあるし、自分を育ててくれた地でいい試合がしたかった。まだまだ満足できないところがたくさんあるけれど、ワセダとしても自分としても恥ずかしくない試合はできたと思う。今日はとにかく最初のキックオフ。あれで完全に流れが来た。勢いに乗ったら強いチームだというところが見えたし、あのいい入りがあったことで、みんなでやろうと言っていたことができた。まだまだ可能性を秘めたチームだし、その可能性を伸ばしていくことができれば、昨年を超えるようなチームになるんじゃないかと思っています。今日はいいゲームだったけれど、ホッとした気持ちで崩れてしまうのは絶対あってはならないこと。また全体を引き締め直して、次もまたベストゲームを。ここで満足するのではなく、もっともっと上を目指していきます」


<曽我部ワールド全開! 『キング』ぶりを如何なく発揮した曽我部佳憲>
「昨日の試合前ミーティングでみんなに、ここ2試合は楽しくラグビーができていなかったので、明日は楽しみますと宣言したんですけど、今日はそのとおり楽しくプレーすることができました。それはもちろん僕ひとりの力ではなく、14人、21人のおかげです。感謝しています。今日はファーストゲームということで、ミスも多くなると思っていたけれど、想像していたより少なかったし、チームとしても進むべき方向にいけたと思います。もっとグダグダな試合になるかなと思っていたんですけど、みんな直向きでいい試合ができました。BKに関して言うと、相手のディフェンスが内に寄っていたなか、しっかりと外で取ることができてよかったです。ただ、次からはもっともっと継続してトライも取れればいいなと。今日はすごく楽しかったです。A代表でタックルできなくて落とされて、上井草に帰ってきたその日から中竹さんが一緒にタックル練習しようと言ってくれました。それから毎日やっています。五郎丸もそこに自分から来て、村田も入れて3人で。いきなりビッグタックルは出ないだろうけど、抜かれないSOになります。今年目指すのは、抜かれないSOです。エリサルドさんに、ワセダはタックルする必要がないからと言われたのが本当に悔しかった。僕がタックルできないことを個人的に言われるのは全然構わないんですけど、何かワセダ全体を否定されたみたいで…。それは本当に悔しいことですから。また明日から中竹さんとがんばります。今日は東条を中心にみんな体を張っていて、今年はこれについていけば間違いないと思える試合でした。1日1日を大切に、ラグビーができることプライスレスです。自分もまだこんなんじゃ全然ダメ。村田もいいんで、これから毎日競争です」


<スーパースイープ連発!『
世界のアオキ』越えを誓う『爆撃機』臼井陽亮>
「今日は特に緊張もせず、チームとしてもいいプレーができたと思います。昨年まではセットプレーでの青木さんの存在が大きかったので、今日は自分もまずセットだと。そこを強く意識して試合に臨みました。プラスして接点の強さも出せたかなと思います。スイープは自分の1番得意なプレーなので、そこだけは譲れません。自分は一人目になることが多いし、思い切りいってやろうと。ラインアウトに関しては、ちょっと合わないところもありましたけど、自分なりにいい球が投げられたかなと。スクラムはマイボールが少しルーズだったので、もっとコントロールしないといけないです(と、言いながら相手ボールスクラムのほとんどすべてをターンオーバー!)。ただ、瀧澤、畠山と組むスクラム(左から『ゴジラ』『爆撃機』『ヨコヅナ』…。強烈です!)の方向性もある程度は見えたとも思います。青木さんの存在はとにかくセットと接点。まず夏までにそこに追いついて、近場のブレイクなり、ラインセットなり、自分の持ち味を加えていきたいです。青木さんにはできなかったことができると思ってます。今年は常に試合に出続けたいですし、今はケガをしているタネさんともっともっと勝負して、フッカーの技術を高めていきたいです。最終的に目指すのは打倒・トップリーグ。昨年を越えられるように、自分に厳しくやっていきます」


<超新星! そのタックルで一気に流れを引き寄せた槻木亮太>
「今日初めて赤黒を着ましたけど、引き締まるというか、やっぱりこれはただのジャージーではないです。とにかく思い切りやってやろうって臨みました。この7番はまだ自分で勝ち取ったものではないですし、思い切り自分をアピールしてやろうと。キックオフからのタックルは狙ってました。あれで流れをもってこれたと思います。自分もチームも、ファーストプレーで乗っていけてよかったです。今年のテーマである『極』という点では、ミスもありましたし、まだまだ詰めていかないといけないところがたくさんありました。もっともっとしっかり積み上げていかないと、7番の座は掴めません。今日でもっとがんばらないとと思えました。これまでは、上がれなくてもしょうがないかなという気持ちがどこかにあったんですけど、今年は自分でも通用する部分があるし、勝負です。いい選手ばかりですけど、常にポジション争いに絡んで、ここだけは負けないというものを出して、赤黒の7番を着たいと思います。昨日はすごく緊張しましたけど、周りのみんなが引っ張ってくれたので、しっかりそれについていくことができました」

<『トータルフットボーラー』豊田将万、怒涛の5トライ!>