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2024
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対明大B(Jr選手権) 何もせずに屈辱の完敗…


 まさに完敗―。開幕から2試合、グッドゲームを続け勢いに乗ったはずの『東条組』セカンドチームは、あまりに悔いの残る内容、あまりにもったいないプレーの数々で、絶対にあってはならない敗北を喫した。相手はあの『メイジ』だと分かっていたのか…。ともかくこの言葉がすべて、「最低最悪のゲームでした…」(ゲームキャプテン・茂木隼人)。
 試合は開始から往年の?『早明戦』、その型どおりの様相。相手は原点回帰・いつでも、どんなときも『前へ』。スクラムプッシュ、モールでゴリゴリ、停滞すればFWがひらすらピック。たしかに重い。またかよと、気もめいる。けど、本来であれば、おあつらえ向きの展開。やるべきことは明白、と言うより、それこそが培ってきたアイデンティティ(のはず)。なのに『ワセダ』は…。
 序盤こそシャープさで相手を受け止め、さらには軽快にフェーズを重ね優位に立つも、22m内ラインアウトでノットストレート3連発(相手がキック→切り返す→ノット。まるでVTR…)から崩壊への道一直線。ワセダがセットし終えるまで構えない、常に待たされた状態からのスクラムでプレッシャーを受ける。ゆっくり、そしてバインドを意識したモールに対し歯止めが利かなくなる。それらを我慢しきれず、ペナルティを犯す。そこから再びドッシリとスクラムor前に出てのラインアウトモール。まさに『メイジ』の必勝パターン。そんな『重戦車』フルコースから抜け出す方法、チャンスは至るところに転がっていたものの、あろうことか『ワセダ』は自らの手でそれらを放棄し、相手のペースにいつまでも付き合い続けた。
  ゆっくり、ドッシリ、いつの間にか時間は進み…。40分には、スクラムを崩したとして屈辱の認定トライ。思えば昨秋も、今年の春もそうだった。八幡山には、テンポアップする気をなくさせる何かがあるのか(昨秋は似たような展開も後半HB団を替え一気に…)。はたまたメイングラウンド養生期間(2週間前から、10月の終りまで)で、広くスペースを使うことを忘れたのか。「ハリーでいけばいいのに…」。「2,3回継続したら…」。いずれにせよ、『ワセダ』らしからぬ、学習能力を問われても仕方のない無残な姿だった。「1番やってはいけないパターン。もっと自分たちから仕掛けないと。流れを変えようという意識が足りなかった…」(主将・東条雄介)。
 本当に何もしないまま終わった40分―。さすがにハーフタイムを挟んだ後半は、変えなきゃ、変わらなきゃの意識が見られたものの、今度はそれらをぶった切るペナルティのオンパレード。オーバーしてボールを取り返したと思えばペナルティ、モールを押し返したと思えばペナルティ、6分には絶対やってはいけない行為でフランカー有田がシンビン…。そこからの展開は、前半の繰り返し。そりゃ、厳しくなりますわ。13分薄くなった逆目、38分ついにはモール(超拘り…)。終盤も終盤、「最初からやっとけよ」的『継続』、『高速』で、ようやく相手を追い詰めにかかるも、時とっくに遅く(ラストワンプレー、意地の逆転!と思いきや、スローフォワードでジ・エンド…)、あってはならない敗北を喫した。
 自分たちの力をフルに出し切った上で負けたのであれば、納得できる部分もある。最後の試合になったとしても諦めがつくかもしれない。しかし、この日は何もしないままの完敗。「本当にもったいない試合。対応力、これは上から下までチーム全体の課題です…」(東条)。いつでも、どこでも、大事なゲームでこそワセダらしく。対メイジなんてこの上ない舞台。もうシーズンも中盤。このまま終わってしまっては、絶対に後悔する―


<最低最悪の内容に猛省のゲームキャプテン茂木隼人>
「試合を振り返ってどうこうというより、絶対に負けてはいけない試合で負けてしまった。要所要所でやるべきことをやろうとする意識はあったけれど、やりきれなかった。ワセダの生命線であるブレイクダウン、スピード、コミュニケーション、それらすべてで後手を踏んでしまった。自分たちのテンポがでなかった。もうちょっと早くペナルティからハリーでいっていれば…。FWがイケイケだったんですけど、前半からハリーでいくべきでした…。BKも全然です。もう自分が捌くときに、あっスピードないなって思いましたから。もらってから動く感じで。そこはセットの問題です。全然セットできていなかった。ゲインを切っているところはよかったんですけど、それ以外の場面では全然セットできず…。SHとしての仕事もできませんでした。明治のFWはモールがうまくなったと思います。崩れないというか、とにかくゆっくりでもいいからしっかりバインドしようって感じで。ちょっとだけ動いているということでレフリーもユーズイット掛けてくれないし、気がつけばズルズルいってしまっていた感じです。これからはいかに個人のよさを、チームのよさとして出せるか。今日はいいところを出せずじまいの最低最悪のゲームでしたから。いかに個人のパフォーマンスを上げて、チームの力を上げるか。そこだと思います」


<求む対応力! チーム全体の課題を口にする主将・東条雄介>
「今日はペナルティ、ブレイクダウン、モール、スクラム、セット、自分たちのプレーがまったくできていなかった。あれだけラインアウトでミスしては厳しい。ハリーでもいかないし、ブレイクダウンではFWが走れていないし、2人目が遅い。いいブレイクダウンがまったくなかった。1歩目の動き出し、すべてそこからです。今日は1番やってはいけないパターン。もっと自分たちから仕掛けてペースを持ってこないと。今日もずっと相手に合わせていて、自分たちで流れを変えようって意識が感じられなかった。それとどうしてペナルティがあるのか、もっと話さないと。そういう意味で今日はもったいない試合でした。いかにして試合の途中で修正するか。最後の最後でテンポを上げてもやっぱり遅いですから。もっと前半から流れを変えないといけないです。対応力が低い。これはワセダ全体の課題です。流れのいいときにいいプレーができるのは当たり前。悪いときにいかにして体を張るか、走るか、チーム全体として詰めていかないといけないです。まずやってきたことを出さないと。今日は本当にもったいない試合。出てた人間が1番分かってるはずです。もっと自分たちを出していくことが必要ですね」

<ラストプレー、田中渉太裏へ抜け出すも無念のスローフォワード>