「清宮さん、いつもの練習より気合入ってましたねぇ」―。練習後、佐々木隆道の発した言葉こそが、この日のすべて。それはまさに無功徳の愛…。決勝4日前、ついに実現したサントリー練。そこには最高の刺激と気の高ぶり、そして何ともありがたい言葉の数々が待っていた。中竹監督との最強コラボ・『清宮総監督』、ここに降臨???
大事な大事な決勝ウィーク、しかしそこは郷に入りては郷に従え。「調整」の二文字などどこ吹く風、『モルツ』チーム(A)、『ペプシ』チーム(B)と完全なる3つ巴で、サントリーと同じメニューをすべてガチンコで消化した。清宮監督からご指名を受けたOB高野さんの「いい練習をしましょう!」の掛け声でスタートが切られると、FW、BKに分かれてのユニット、4:3、8:8のコンタクト、15:15のアリアリと、何とも刺激的な世界のオンパレード。「畠山、ちょっと来てみろ、ここは…」、「豊田、そこでそのプレーをするなら…」、「ワセダ!、もっと立ってプレーしろ!!!」、「はぁい、ナーイス!」―。ことあるごとに清宮監督からの檄、指導も入り(サントリーからは「今日はどっちの監督だ?」の声があったとか、なかったとか…)、ワセダにとっては最高に充実した、あっと言う間3時間だった。スクラムは堂々と渡り合い収穫アリ(京産大戦の課題もしっかりと認識!)、モールでは『モルツ』をプッシュ(トライも奪取!)、コンタクトはさすがに後手を踏む場面こそあれ、この激しさを体感できたのはとてつもなくデカイ…。この日の出来事を大まかにまとめると、そんなところか。
最後は清宮監督からの「勝てよ、お前ら」の一言(何気ないですが、胸に響く、嬉しい言葉でした…)で練習は終了。「あとは○○をやっておけばいいよ」、「何か心配なところは?」…。中竹監督も監督室でじっくりと?言葉を交わし、これで決勝へ向け準備万端。あとは残り3日間、上井草で崇高な時間を過ごし、決戦の舞台を迎えるだけ。サントリーにここまでしてもらったら、もうやるしかない! 『俺たちはワセダ』、1月13日は絶対に勝つ―
<超気合! ワセダに存分に気を送り込んだサントリー清宮監督>
「やっぱりここはやっとかないとね(笑)。ワセダは今シーズンここまでずっと気を切らさずにやってきたから、慢心なんて絶対にないだろうし、学生で大切なのはそこ(気)ですよ。決勝は前半は絶対競った試合になるだろうから、後半に来るチャンスで間違いなく仕留められるか。カギはそこのところの集中力だね。今村くんに期待ですよ。BKはボールが出てきたら全部取らなきゃ。それで『FWようやった!』って、そんなイメージ。ブレイクダウンは激しいだろうしね。ただそこは矢富が捌くだろうし、ボールが動き出せばそんな心配することはない。問題は膠着したときですよ。学生たちには本当に『荒ぶる』を歌って欲しい。昨年もそうだったけど、『荒ぶる』を歌う喜びと、トップリーグを倒す喜びはまた別だからね。そこまで燃え尽きぬエネルギーを持っていてください(笑)。(佐々木隆道の「清宮さんはいつもの練習より気合が入っていた」を受けて)そりゃ、今日は気合入ってましたよ(笑)」
<闘魂注入! 久方ぶりのワセダを満喫した『レジェンド』・佐々木隆道>
「いやぁ、ワセダいいですよ。特にBKのアタックとか、トップリーグでもあんなアタックしてくるチームないですから。これはお世辞じゃないですよ(笑)。すごく速い。コンタクトのところはもう少しがんばらないといけないですけど、トップリーグ相手にはある程度はしょうがない。でもひとりひとりの仕掛けだったり、捕まっても前に出ようとするドライブだったり、昨年までのいいところが残っていて、それは嬉しかったですね。あの下にガンガン来るタックルもやっぱりいい。あとは悔いのないようにやって欲しいです。ワセダの試合はいつも見てますよ。どうしても安心できないですね(笑)、後半まではハラハラしながら見てます(笑)。決勝はとにかく勝つことに意義のある試合。内容はどうでもいいので、とにかく勝って欲しい。(胸に手を当て)1番大事なのは、ここですよ、ここ。清宮さん、今日はいつもの練習より気合入ってましたね(笑)。僕は楽しみながらやってました。みんながんばって欲しいです」
トップリーグ終盤の大事な時期にも関わらず、胸を貸してくださったサントリーのみなさん、本当にありがとうございました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。恩返しの意味も込め、決勝戦は必ず勝ちます!