『早明戦』を3日後に控えた11月29日、何と!あのフランス代表前監督・ラポルト氏(フランス厚生青少年スポーツ省・スポーツ担当閣外大臣)が、上井草を電撃訪問。気合いタイ!『権丈組』と、先のW杯でオールブラックスをぶっ飛ばしたフランスの知将が、我らが聖地で、まさかの遭遇を果たした。
超多忙につき、ラポルト氏は1時間余りの滞在だったものの、フランスでは珍しい?大学ラグビー、ワセダに対して興味津々。日本のラグビー界、大学の制度、仕組み等々、ともに訪れたサントリー・清宮監督(試合2日前のオフは世界の流れです…)に対し、矢継ぎ早に質問するその姿からは、単なる訪問ではない、何とも言えぬ「パッション」が感じられた。「1大学のものとは思えない素晴らしい設備ですね。驚きました」、「いやいや。天然芝を持っている大学は数えるほどなんですよ。これが日本のスタンダードではありません」。さすがはスポーツ担当閣外大臣。プレーヤーでは、No8、ルーキーたちが気になったようで…。
そして、いくつかのメニューを終えたところで、学生たちに対して、何ともありがたい激励の言葉を頂戴。「今日はこうしてみなさんの練習を見に来ることができて嬉しいです。今度のビッグゲーム、がんばってください。このラグビーをしていれば大丈夫。ラグビーで1番大切なのは、守ること。ターンオーバーした後が最大のチャンスです…」。ボールゲームは、まずディフェンスから~。これ、ドンピシャ『中竹ワセダ』が目指すとこ! 大一番を前に、『権丈組』はこの上なく心強い、「世界」の御墨付きを頂いた。やっぱりそうですよね…。ワセダの自信が、確信に変わった瞬間―
この後スクラム練まで見たところで、ラポルト氏は次の予定へ(本当に時間のないなか、長期の移動を経て来てくださいました!)。「世界」に触れた時間はそう多くはなかったものの、ワセダにとっては、かけがえのない、メモリアルなひとときだった。
ラポルト氏が上井草を後にしてからも、練習は熱を帯び、ラストのアタック&ディフェンスは、AB双方ともガッチガチ。これぞまさに緊張の『早明戦』ウィーク。「もっと激しくできるだろ!」「そこで簡単に寝ない!」。誰かなく飛び交う怒号は、今年1番の寒さも忘れさせた。
「早慶戦の後、チームの一体感が更に強まってきた」と中竹監督が言えば、最後まで見届けたサントリー・清宮監督も、「これだけの練習をしているチームなら、次もいい勝ち方するよ」と太鼓判? ラポルト氏のパワーももらい、あとはやるだけ。究極、拘り、徹底…。赤黒が逃げるなんてありえない!『権丈組』の『早明戦』は…、もちろん真っ向勝負です!
<そのパワーをワセダに! 世界を知るラポルト氏も上井草に感激!>
「今回は、色々なスポーツを見るために日本に来ています(柔道関係者と来たそうです)。日本のジュニアラグビーに興味がありましたし、組織を見てみたかったので、今日はワセダに来ました。すごくいいグラウンドです。フランスではプロチームには、ファンがたくさんいたり、メディアが集りますけど、日本は大学なんですね。今日ワセダの練習を見て、みんなすごく熱心だと感じました。(学生たちにまずディフェンスと言ったことに関して)サッカーを見ても、バスケットを見ても、団体スポーツはまず守りからです。ターンオーバーしたボールであれば、相手はうまく守ることはできません。(2015年W杯の日本招致について聞かれ)清宮さん、森会長にも言いましたが、世界のラグビーのため、日本で開催することは意味のあることです。それに日本はラグビーの国ですから」
<『早明戦』は真っ向勝負で! 大一番に向け気持ちを高ぶらせる主将・権丈太郎>
「早慶戦では自分たちのやってきたことが通用して、これまで取り組んできたひとつひとつが間違ってなかったんだと、自信がつきました。早明戦へ向けても、いい準備ができています。早明戦のポイントは、ファーストタックル、ディフェンスです。絶対に一発で相手を倒す。ラポルトさんも言っていた様に、まずディフェンス。明治は慶應以上に圧力を掛けてくるので、絶対に受けないこと。早慶戦以上に、コンタクトが重要になってくると思います。スクラムについては…、畠山さんがやってくれますよ。キーマンは畠山さんです。練習後清宮さんとですか?(畠山も交えヒソヒソと…)、スクラムの話をしてました(笑)。大丈夫です!」