実に3か月振りの勝利となった。これまで4連敗と、苦境に立たされていたCチーム。しかし「負けが続いて暗くなってっていう感じではなくて、やることをやれば勝てる」(CTB岡上馨)と、あくまで冷静に、前向きに挑み、春では負けていた明治から勝ちをもぎとった。
快進撃の始まりは4分、CTB森田慶良の劇的トライから。明治ボールのスクラムというピンチの場面で相手のパスミスを拾い、70m独走トライ。Dチームから昇格しての出場で、見事に期待に応えてみせた。更に16分には自陣10mでのターンオーバーから前進、左へ展開し、FB飯田貴也のキックパスをWTB丹羽旭弘がインゴールで押さえてトライを決める。その4分後にゴール前ラインアウトからモールを押し込まれるも、ワセダの勢いは止まらない。33分に敵陣10m付近でのラックサイドをSH西田剛が突き、そのまま走り抜けて17-5。リードして前半を折り返した。
後半になると、ワセダ優勢は変わらぬものの「とった後、とられる」(大川)シーソーゲームに。3分に相手ペナルティから速攻でロック大川秀平がインゴールへ持ち込みトライ。しかし直後にまたもやゴール前ラインアウトからモールでトライをとられてしまう。それでも13分、ワセダもモールで取り返すと、16分にもキックオフから右へ展開。内へ切り込んで西田が相手FWを引き寄せ、薄くなった大外を岡上が走り込み、トライを奪う。その後ワセダは合間にトライを献上しながら28分、34分とトライを重ね、46-27でノーサイドとなった。
勝利は勝利でも、「明治相手に後半、疲れてきた時に圧倒出来なかった」(岡上)と選手達には「後味の悪い」(大川)試合。「相手に何もさせないようなラグビー」(大川)をするには課題はまだ多くある。それでも、これで負の連鎖を断ち切ったワセダ。Cチームはようやく、シーズンの本当のスタートを切った。
圷萌奈
CTB岡上馨
「負けが続いてたんで、とにかく勝つだけことを最優先に考えました。負けが続いて暗くなってっていう感じではなくて、やることをやれば勝てると思ってたので。暗い感じではなかったですね。今日は前が良く見えていたと思います。相手のディフェンスが引いてたので、そんなにプレッシャーも感じずに出来ましたね。課題は、明治相手に後半、疲れてきた時に圧倒出来なかったことです。もっと出来たと思うし、それがこれからへの課題だと思います」
ロック大川修平
「自分としてはそんなに連敗ということは気にせずにやるようにしていました。負けてることは意識してなかったです。個人としては、もっと積極的にもらいたかったくらいです。Dにいた時とか、今日の試合に限らず、積極的にもらってたんで。今日はあんまり勝った気がしません。最後までシーソーゲームだったので。相手に何もさせないようなラグビーが出来なかった。それが目標なんですけど。後味が悪いですね。(トライを)とった後、とられるのが良くない。明治にモールのトライをとられて、それを最後まで封じ込められなかったのはFWの責任なので。試合中に、いかにそういう課題を克服出来るかが、これからの課題だと思います」