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2024
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<早スポ提供> 対帝京大C 内容・スコアとも完敗


 何もできなかった――。赤いカベの前に入れ替え戦行きを余儀なくされたBチームに続き、Cチームもいいところなし。ブレイクダウンでは帝京大の強力FWに粉砕され、BK陣はミスから自滅。7―55という屈辱的な敗戦を喫した。
 試合の入りは、選手たちの気迫がグラウンドに満ちていた。ボールを奪うと、BKがワセダらしい左右への大きな展開で相手を揺さぶる。継続とゲインの意識の高さに、上井草に流れていた嫌な空気が変わったかに思われた。しかし、前半10分にショートサイドディフェンスを破られて先制を許すと、ここからは完全に帝京大の試合となってしまう。ハイパン処理の甘さに目を付けられると、相手は徹底したキック戦を仕掛けてくる。接点を制圧されれば、ターンオーバーからゴリゴリと押さる一方。前半25分にはNO・8河原﨑務がシンビンとなり、ますます劣勢に立たされる。相手の術中にはまったワセダは、0―29で前半を折り返した。
 何とか立て直しを図りたい早大であったが、後半もその糸口は見えない。ペナルティを重ね自陣深くでのラインアウトから、ドライビングモールで失点する場面が繰り返された。タックルは甘く、1対1では相手を倒せない。フォローのために選手が中央に寄ったところで大外での独走を許してしまう。後半25分には、SO森田慶良が相手DFのギャップを突いてトライ。ゴールキックも自ら決め、かろうじてワセダの意地を見せた。しかし、その後が続かない。FWはセットプレーで、BKはパスでのミスが相次ぎ、自ら好機を手放してしまう。ワセダフィフティーンは意気消沈、終わってみれば7―55という大敗であった。
 これまでBチームを率いてきながら、この日のCチーム戦に出場したロック井村達朗は、こぼれる涙を隠そうともしなかった。そして、その背中を抱いたゲームキャプテンのWTB伊東健の目にも光るものがあった。この姿が全てを象徴していた。ワセダの目指す、『1対1で勝つ』ということ、それはラグビーの基本でもある。アカクロを目指す者として、今一度プライドを持って戦うしかない。

<早稲田スポーツ新聞会・戸張遥>

ゲームキャプテン 伊東健
「慶大戦からDFが課題だったが、点差がついてしまったのは、敵が強くてどうしても人数をかけてしまいました。個々の力、一対一の部分で負けていました。特にブレイクダウンで負けていて、ワセダのやりたいラグビーができませんでした。きょうの試合はひたすら走り続けてワセダから仕掛けていこうと話していたのですが。ハイパンからの失点が多かったのは戻りや寄りの遅さからで、そこを一人一人が越えていかなければいけませんでした。試合の入りはトップギアから入れてよかったのですが。課題は、FWはセットプレー、BKは一対一。もう個人個人が高めていくしかないですね。Cでプレーするためにやってるわけではないので、Aでも通用するようにやっていきたいです。試合後は、4年生がゲームを勝たしてやることができなくて、自分たちが引っ張ってやれなかった責任を感じました。次の試合に向けては、個々で負けてたらラグビーはできないので、個々の力を上げ、Aチームに食らいついていきたい。1人1人をもっと上げていきたいです」