7月3日 早大上井草グラウンド
早慶明一年対抗戦 対慶大一年戦 「ディフェンス光るも競り負ける」
A・Bが春季の全日程を消化し、あとは合宿を控えるのみ。一方、練習試合とはいえこちらも負けられない試合、1年早慶戦が上井草グラウンドにて行われた。体格に劣る早大は慶大に序盤から攻め込まれ、自陣深くでのプレーが続く。集中したディフェンスでピンチを何度も切り抜けると、WTB荻野岳志(先理1=神奈川・柏陽)のトライで、一時はリードする。しかし、終盤にボールを展開され、逆転されると、ここでノーサイド。14-17で惜敗を喫した。
前半5分、早大はラインアウトからモールトライを決めると、コンバージョンキックも成功する。幸先よく先制するも、一転、ここから苦しい時間が続く。ディフェンス自体の調子はよく、慶大の厚みのある攻撃を度々防ぐが、徐々に押し込まれ、何度もペナルティを犯す。なんとかリードを守り続け31分には身体を張ってグラウンディングさせずトライを阻止するなど気迫が見えたが、直後に失点。流れは変わらず、終盤にかけてゴールライン前で慶大の猛攻を受けたが、何とかこらえきり7-7の同点で前半を終えた。
後半も引き続き、自陣でのプレーが多くなる。しかし、わずかなチャンスをうかがっていたのは、SH吉田有輝(人1=大分・大分舞鶴)。自ら抜け出すと、オフロードパスに反応した荻野がきっちりとトライ。コンバージョンキックも成功し、14-7と、再度リードを奪う。粘り強いディフェンスから生まれた値千金のトライだったが、30度近い中でディフェンスが続いた疲れから運動量が落ち、流れをつかめない。29分、35分に2つのトライを決められ、14-17。40分にゴールラインに迫るチャンスが訪れるが、これをものにすることができなかった。ホイッスルが鳴ると選手はこぞって宙を見上げた。
「僕たち1年生はディフェンスのチーム」とゲームキャプテンのロック大峯功三(スポ1=福岡・東筑)が語るように、傍目にも体格差が見られる慶大の大柄な選手に果敢に立ち向かった早大。スクラムでも押し負けなかったことは大きな収穫だろう。しかし、いくらディフェンスが良くても、守る時間が長ければそれだけ失点の可能性が高くなるのは明白だ。WTB千年原旭(法1=東京・早大学院)が次戦への課題で口にした「前に出るディフェンス」という言葉が印象に残った。来週は早明戦、『重戦車』と称されるトップチームと同じく、FWで押してくることが予想される相手にどう立ち向かうのか。帰ってくるU―20代表も加わる中、しっかりと勝って合宿に向けて勢いをつけたい。
ゲームキャプテンロック大峯功三(スポ1=福岡・東筑)
――試合の感想を教えて下さい
きょうワセダは前に出ることと、トップスピードで当たること、ディフェンスを意識してやりました。僕たち1年生はディフェンスのチームなので、良いディフェンスができたのですが、最後の最後で集中力が切れてしまったことが敗因ですね。
――全体を通して良かった点はありますか
ディフェンスですね。FWもあれだけ小さくて、BKも小さいですが前に出て当たりに行けたことで、低いタックルができたのではないかと思います。
――来週の新人早明戦までに修正したいところはありますか
根本的なところは変えずに、セットプレーの部分でやはり(身体が)小さいので、スクラムなどメイジの大きさに対して、そういうところを工夫して一週間やっていきたいです。
――マイボールラインアウトで取りきれない場面が目立ちましたが
慶大のプレッシャーがすごかったです。
――入部してから2カ月半で大峯選手が変わった点を教えて下さい 精神的に強くないとプレーできないので、挨拶などそういうところでも差が出ると思うのでしっかりするようにしています。
――技術面についてはいかがですか 運動量ですね。
ワセダのラグビーについていくためにはもっと運動量を増やしていきたいです。
――次戦に向けて メイジはやはりFWでくるチームだと思うので、そこで引かないで低いタックルで1対1、2対1で一人一人プレーしていければと思うのでしっかり準備していきたいです。
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