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2024
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特集・Glory Again【第1回】佐藤×岡田

早稲田スポーツ特集 Glory Again

【第1回】佐藤穣司×岡田一平
 

 連載『Glory Again』第1回目は、復権を目指すワセダに今春加わったルーキー・NO・8佐藤穣司(スポ1=山梨・日川)とSH岡田一平(スポ1=大阪・常翔学園)にお話を伺った。それぞれ層の厚いポジションでプレーしている中、夏シーズンに赤黒デビューを果たし、その後もAチームに絡む活躍を見せている。そんなワセダの未来を担う2人の、日常生活からラグビーに対する思いまで様々なことを話していただいた。

――前期が終わって、大学の授業はいかがでしたか

岡田:前期は単位も全部取れて、順調です。

佐藤穣:自分も前期はちゃんと学校にも行っていたんで、順調だと思います。

――オフの日は何をしていますか

佐藤穣:昼くらいまで寝て、そこからどっか出かけたりとか、マンガ読んだりしています。あとはDVD鑑賞したり、夜はみんなでご飯食べて終わりという感じです。

――お2人でどこかに行くことはありますか

岡田:初めは寮生が僕らと藤田慶和(スポ1=東福岡)の3人だけだったんですけど、今は4人増えて、みんなで買い物行ったりとかもしますね。自分は大阪人だから新宿とかも全然行ったことないんで。この前だったら吉祥寺行って、買い物とか食べ歩きしたりしました。

――1年生の雰囲気は

岡田:みんな協力して、1年生の仕事とかしています。分担もされているし、協力してやれているかなと思います。

――1年生のお仕事はいかがですか

佐藤穣:大変!(笑)。

岡田:大変なやつもある。でもちゃんと分担されているから、自分だったら、試合のソックスとかをちゃんと用意することだったりとか。他は練習の準備をしたりだとか、片付けたりだとか。集中していないとできないやつもあるし、しんどいのもあるし。キツかったら他のやつが手伝ったりもするし。しんどいなりにもなんとかやっています。

――同期みんなで出かけることはありますか

岡田:こないだみんなでボウリング行ったんだっけ?

佐藤穣:俺は行ってない。全員で動くというのはあまりないんですけど。

岡田:でもときどき5、6人で集まって、買い物行ったり、カラオケ行ったりはあります。だいたいご飯一緒に行きますね。僕だったら新宿で楽しんで夜ご飯食べて帰ったりとか、友達の家に泊ったりとか。結構あります。オフの前の日とか。

――大学入学前に面識はありましたか

岡田:U-17日本代表のときに遠征とかで面識はありました。

――そのときのお互いの印象は

佐藤穣:こいつがU-17日本代表でキャプテンやっていて、試合前に円陣組むときとか、関西人ぽいことを言っていました。

岡田:なんて言ってたっけ?

佐藤穣:「バッチバチ行こうやー!」って。

一同:(笑)。

佐藤穣:やっぱ関西人ってこうなんだなーという印象でしたね。

岡田:(佐藤穣選手は)外から見たら静かそうに見えるんですけど、結構絡みたがるんで、U-17日本代表でもメンバー全員と絡んでたと思います。みんなが絡みに行ったときはこいつも元気だったから。でも今では僕がちょっかいかけに行くんですけど、無視されます(笑)。もう慣れました。今までだったらやりあってたんですけど、もう相手にしてくれないです。

――ラグビー始めたきっかけは

岡田:きょねん大学を卒業した兄がいるんですけど、その兄が、中学卒業したくらいからラグビーを始めて。兄がソフトボール始めたときも自分もソフトボール始めたり、ずっと兄の真似をしていました。兄がラグビーやってるから、「じゃあ俺もやる」って言ってラグビーを始めました。

佐藤穣:小学校3年生の終わりくらいに、もともとラグビーをやってた友達に誘われて、体験に行ったら楽しかったんでそれで始めました。

――そこからずっとラグビー一筋ですか

岡田:きついけど、やめられん。そうじゃない?

佐藤穣:うん。

岡田:実際何でやってんのやろって考えることもあるけど、やめるっていう風にはならないです。

――やめようと思ったことは

岡田:あります(笑)。ありますけど、結局やめないです。そういう人多いと思います。ラグビー痛いし、しんどいし、実際やめる理由はいっぱいあるから。でも結局好きなやつは好きなんでやめないですよね。

佐藤穣:高校入ってやめたいなって思うようになりましたね。中学校までは楽しくて好きだったんですけど、高校入って、練習きついし、周りは強いし、何でやってんだろうってなって。でもやっぱそこでもう一回頑張って、今に至るという感じです。

――これまでで心に残った試合は

岡田:中学のときに、大阪府の大会で、準決勝で逆転勝ちしたっていうのがあって。ロスタイムで逆転した試合だから思い出に残っています。自分が一番好きな試合は、花園(全国高校選手権)のときの準々決勝・佐賀工高戦で、トライをした試合です。

佐藤穣:高校3年の最後の夏合宿が記憶に残っています。すごいきつい練習を伝統的にするんですけど、1、2年のときよりもはるかに上回る本数を走ったりだとか、明らかにきついことをやって。めちゃくちゃきつかったんですけど、終わってみたら達成感があって。それが記憶に残ってますね。どの試合も仲間たちとやれたのは心に残ってるんですけど、花園で結構上まで行けるんじゃないかって言われていて、初戦で足元すくわれて、負けた試合が一番記憶に残ってますね。1、2年生のときの花園も、先輩が2、3点差の僅差で負けてたんで、そういう風に油断してるといけないということを練習中から言い合っていたんですけど、また負けてしまって。すごく悔しかったんで思い出に残っています。

――なぜワセダに入学しようと思ったのですか

佐藤穣:中学生のころに、知り合いの方に早明戦や早慶戦に連れて行ってもらったことがあって、そこで大勢の観客がいて、歓声もすごく大きくて、そんなグラウンドでプレーしたいなというのはありました。それから大学いろんなところ考えているときに、声をかけてもらって。あと、教職が取れるというのもあって、ワセダだったらいろんなこと学べたりだとか、高いレベルで専門的なことだとかできると思ったんで選んだという感じです。

岡田:「大学でラグビーやるなら、関東行かなきゃあかんぞ」というのを関西ではよく言われていて。実際関東の大学の方がレベルが高いので。それは意識していました。自分が中学生のときってワセダが強かったんですよね。自分は見ていて楽しいラグビーがしたいなというのは思っていて、結構それを意識して、戦術とかを考えていたんですけど、ワセダのラグビーは面白いというのが自分で見ていてわかるし。大人になって日本代表になりたいというのは中学生のときから憧れていたんですけど、「それならワセダだろ」ということを言われて。

――新人戦を振り返って

岡田:終わってからの印象はやっぱ勝たれへんもんやなって。相手も推薦いっぱいとってて、すごいチームだしって、終わってからだったらそう思ったんですけど、やる前は絶対勝ったろって思ってました。やって終わって負けて、「あと4年間絶対しんどいぞ」って、それをみんなに伝えて、4年後見せたろって思いました。4年後絶対返さなあかんって自分でも決意できた試合でもあったかな。

――岡田選手は本職ではないSOでの出場でしたが

岡田:僕がSOやっていても、経験浅いし、全然SOらしいことしてないし、結局やることは、タックルなんで。それはどのポジション行っても一緒かなって。タックル頑張りました。

――佐藤穣選手は外から新人戦を見ていかがでしたか

佐藤穣:新人早明戦に関してはFWがぼろぼろに負けていたんで一方的な試合になっていたと思いました。自分が出たところで、FWに関してはあまり変わらないかなって思ったんで、僕も含めてもっと1年生のFW全員のセットプレーを安定させないとゲームにならないと思うので。みんな体張ってタックルしているだけの一方的な試合になっていたので、しっかりFWが頑張って、セットプレー安定させられたら、4年後いいゲームができると思いますね。新人早慶戦に関しては勝てた試合だなとは外から見ていて思ったんですけど、やっぱりもっと圧倒的に勝てるようにFWもBKも、この4年間きついことしていかないと勝てないのかなと思いました。

――赤黒を初めて着たときに思ったことは

岡田:がっちがちではなかったです。緊張はしたけど、「よっしゃ!」みたいな。気合入りましたね。他のものと違いはあまりないです。ジャージーは一緒なので。赤黒を着るのを目指しているというより、Aチームで試合に出るというのに赤黒のジャージーが付いてくるだけだと思うんですよ。だから早くAチームに上がって試合をするっていうのが目標なんで。赤黒かっこいいし、着たいっていうのもあるんですけど、ジャージーにこだわるというのはなくて、早くAチームで出たいです。でも終わってからは写真撮りましたけど(笑)。

佐藤穣:がちがちにはならなかったですけど、やっぱり重みというか、プライド持ってやらなきゃいけないなとはなりましたね。春入学した当初から赤黒狙っていたので、ケガしたときは、早く復帰してAチームで頑張って赤黒を着るっていうのを目標にしていたので、最初は嬉しかったのと、重みを感じて。でもがちがちになったら自分のプレーできないんで、リラックスして試合に臨んだと自分では思っているんですけど。赤黒を着るというのが達成できたので、今度はAチームにしっかり定着するということと、チームに貢献するということを目標にしていきたいと思います。

――夏合宿は高校の合宿と比べていかがでしたか

岡田:高校の方が辛かったです。効率悪いんですかね。とにかく走れって感じで、練習で走ってそのあと試合して負けたら走って。大学では試合のためにできる練習をやっているので。グラウンドとかも設備がいいし、スタッフも多いし。高校との違いは環境の違いですかね。楽じゃなかったですけど、上のチームに上がれたし、いい合宿だったかなと思います。

佐藤穣:高校と大学では違うきつさがありました。高校のときはただ走って、きつい練習して、メンタル強くしてって感じで、戦術ってよりは、とにかく走って午後試合していたんですけど、大学では、走るには走るんですけど、体ぶつけたりとか戦術面の練習したりとか、試合で一番大事になってくるところ、ワセダがやりたいことの練習だったので、体とかはめちゃくちゃきつかったですけど、終わってみて思うと、高校の方がきついかなって思います。

――寮の部屋はどなたと一緒ですか

岡田:前期と後期で違うんですけど、前期は金正奎さん(教3=大阪・常翔啓光学園)と大峯功三さん(スポ2=福岡・東筑)と一緒でした。最初は怖くて、かなり警戒してました(笑)。金正奎さんとは地元が大阪で一緒なのでちょっと接しやすかったです。大峯さんは新人指導係だったこともあって、仲良くなりました。後期は中西康(教4=東京・国学院久我山)さんと一緒です。

佐藤穣:前期が佐藤廉也さん(スポ4=北海道・札幌山の手)で、今はそれに佐藤勇人さん(スポ2=秋田中央)が入って佐藤三人部屋です。2人とも接しやすいですね。

――先輩の印象はいかがですか

岡田:高校とは違う上下関係があって、仲良くさせてもらっているんですけど、練習中になったら上下関係なくなるんでいい先輩たちです。

佐藤穣:高校のときは上下が厳しくて先輩とはしゃべれない関係だったので、そのまま寮に入った時はしゃべらなかったんですけど、先輩から話しかけてくれてよかったです。

――主将の上田竜太郎選手(スポ4=東福岡)の印象は

岡田:怖いですね。大きいですし。真顔で冗談を言われて落ち込むこともあります(笑)。練習になったら違って、オンオフがしっかりできている人だと思います。

佐藤穣:練習中も怖い人ですけどアドバイスをしてくれて、周りをよく見ている人だと思います。真顔の冗談は怖いですけど、たまに優しい一面を見せてくれる人です。

――後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)の印象は

岡田:背も高いし怖そうなので、正直入ったときはヤクザかと(笑)。私生活で自分たちを笑かそうとしてくる人でギャグとかも言うし、かなりラグビーを知ってる先輩みたいな感じです。練習に対する準備がすごくいい人で、効率よく練習できています。

佐藤穣:まず怖いですね。オーラが違うというか、プレッシャーでしかないです。普段あまり話さないんで嫌われているかと思っていたんですけど、たまに話しかけてもらう時うれしいですね。

――ご自身のプレーの特徴は

岡田:タックルですね。後は、自分で突っ込むところです。ボールもって前に出ることが好きですね。

佐藤穣:自分ではよくわからないんですけど、周りからは「仕事量が多い」って言われますね。

――お互いを選手としてどう思われますか

岡田:ラインアウトでよく相手のボールを奪うし、やるなみたいな(笑)。FWのことはよく分かんないけど、そこは凄いなと。

佐藤穣:高校のときはSHなのによくボール持って前に出てて面白いなと思っていたんですけど、ワセダに入ってからは戦術的なこともあってあまり前に出てないなぁと思います。

――高校時代のように岡田選手にもっとボールを持って前に出て欲しいですか

佐藤穣:そういうわけじゃないです(笑)。もっと行っていいかなと思いますけど。でも、たまに行く時にプロップをふっ飛ばすんで、「こいつがプロップだ!」みたいな

岡田:プロップじゃねえよ(笑)。

佐藤穣:1年生の間ではよくそう言っていますね。

――お2人はいろいろなポジションをやられていますが

岡田:中学でFW、高校でBKの全部のポジションやって、やっぱりSHだなと。今は自分のオリジナルなSHを目指しています。

佐藤穣:高校まではNO・8で、大学ではロックを希望して入ったんですけど今はNO・8で試合に出させてもらって、試合に出られるならどのポジションでもいいし、与えられたところでしっかりやりたいという気持ちが強いです。

――お2人はプレーのどこが評価されていると思いますか

佐藤穣:(岡田選手に)フィジカルじゃないの?

岡田:フィジカルって?

佐藤穣:体の強さだよ(笑)。

岡田:確かにSHの人の中では一番パスが下手なのでそういうところを評価してもらっていると思います。

佐藤穣:自分はよくわからないですね

岡田:実際わからないよね。体が強いです。

佐藤穣:監督本人に聞いていただいたほうがいいと思います(笑)。

岡田:それは教えてほしいね。

――チームにどう貢献したいとかはありますか

岡田:タックル。それと、声というかチームを引っ張れるようにやっていきたいです。

佐藤穣:ミスを少なくしてチームを勢いづけられるようにしたいです。先輩と『荒ぶる』を取りたいというのもあるんですけど、自分のためにも楽しんで貢献したいです。

――ライバルと思っている人はいますか

岡田:ライバル意識を持ったことがないっすね。超えなきゃいけない人はみんなです。

佐藤穣:自分もライバル視したことはないんですけど、強いて言うなら同じポジションの人です。みんな上を目指して練習しているんで、その人たちは意識しないといけないですね。

――目標とする選手はいますか

岡田:西橋さん(勇人、スポ4=神奈川・桐蔭学園)を超えるSHになりたいです。同じような選手にはなれないので、目標は西橋さん超えです。

佐藤穣:同じバックローとしての目標は金正奎さんですね。存在感がすごくて、信頼も厚い選手なのでチームに必要とされている人で、自分もそうなりたいです。

――今後の目標をお願いします

岡田:早くAチームの試合に出たいです。あとは、日本代表になりたいです。

佐藤穣:最初の目標は達成できたので、次は定着させて、信頼を得られる選手になりたいと思います。

――次回は4年生の中野裕太選手(スポ4=福岡・東筑)、中西選手(教4=東京・国学院久我山)、森田慶良選手(教4=大阪・常翔啓光学園)の対談です。お2人から見てこの4年生3人の印象は

佐藤穣:3人とも全然しゃべったことないな(笑)。

岡田:3人とも1年生からしたら遠い存在かもね。でも、みんな面白い人ですよ!

――ありがとうございました!! (早稲田スポーツ新聞会 小笠原芳、高橋真耶、浜雄介、御船祥平)

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