今週の週刊ワセダラグビーは、「トレーナー特集第2弾 リハビリ部門」です!
前回は主に選手達のトレーニング等を中心に担当するS&Cとグラウンド部門をご紹介させていただきました。
そこで今回は、怪我をしてしまった選手達の競技復帰をサポートするリハビリ部門を担当する、永野真依子(スポ4 土佐)と阿達 大地郎(スポ3 廿日市)に話を聞いてみました。
(このインタビューは2016年9月13日に行われました)
――それでは、リハビリ部門の説明と一緒に、2人の自己紹介をよろしくお願いします。
永野:4年の永野です。リハビリを担当しています。リハビリでは主に怪我をした選手が復帰できるようプログラムを考え、行っています。
阿達:3年学生トレーナーの阿達大地郎です。普段は選手のリコンディショニングを担当しています。リコンディショニングとはケガをした選手が自分のコンディションを競技復帰できるまでに戻すことで、僕はその過程で必要な選手のケアやトレーニングを補助しています。
→リハビリ場での活動風景
――トレーナーになろうと思ったきっかけを教えてください。
阿達:高校生の頃からスポーツの現場に関わる仕事に興味があり、選手を一番近くで見守りたいという思いから学生トレーナーを目指しました。
永野:入学当時は中高の保健体育の先生になりたいと思っていて、その仕事の役に立つと思いトレーナーを志望しました。
――トレーナーのスキルは、将来の仕事にも直結してくるという意味でも面白いですね。リハビリ部門の一日は、どのようなスケジュールなのでしょうか。
永野:大学の授業が終わり次第上井草グラウンドに移動し、主にリハビリ場で活動しています。グラウンドでリハビリを行う際はグラウンドに出ることもあります。そして練習後にはリハビリのまとめを行い、次の日のメニューを決めます。
阿達:僕はリハビリにつきっきりなので永野さんのようにグラウンドに出ることはなく、普段は選手のケアやマッサージ、プロのトレーナー方の補助についています。
――トレーナーとして、どのような時にやりがいを感じますか?
永野:私はこの4月からリハビリの担当となりました。それまではグラウンド部門で、チーム全体を見て行動し、その中で自分のできることを探していました。現在のリハビリ部門では、選手一人一人と向き合うことになり、その中で選手が復帰できるために何ができるのかを考えています。そして復帰した選手が試合に出ている姿を見ると、とても嬉しく思い、やりがいを感じています。
阿達:復帰した選手が試合で活躍をしたり、マッサージ、テーピングの時の「ありがとう」という一言でも、学生トレーナーをやっていてよかったと思いますね。
――早稲田大学という環境について、トレーナーの視点から感じることを教えてください。
永野:私が所属しているスポーツ科学部では、選択できる授業の中に解剖学やテーピング実習など、トレーナー活動に生かすことのできる授業があります。また私はスポーツ教育学のゼミに所属しており、トレーナーにとって必要な知識をゼミでも学ぶことができます。他の部活で学生トレーナーとして活動している友達もいるので、お互いに高め合いながらいい刺激をもらっています。
阿達:早稲田大学には多くの部活に学生トレーナーがいます。そしてそれぞれがいろんな考えを持っています。これはスポーツ活動が盛んで、高いパフォーマンスを求めるワセダだからこそだと思います。みんなで話し合った時には自分が思いもしなかったような答えが出てくることもあり日々新たなことを勉強させてくれます。これは早稲田で学生トレーナーを行う一番のメリットだと思います。
――これから早稲田でトレーナーを目指そうとしている方々、また何かに挑戦したいと考えている方々に向けて、メッセージをお願いします。
阿達:トレーナーに答えはありません。それを探し求め続けるのがトレーナーです。学生トレーナーにもそれは言えて、ゴールが見えないこともしょっちゅうです。でも、答えが無い分、自分自身でその答えを見つけ、成果を出した時に感じる達成感は格別です。早稲田でトレーナーを目指している皆さんも是非ここで夢を追い求めてください。
永野:早稲田大学ラグビー蹴球部では、学生トレーナーが三部門に分かれています。その三部門全てにおいて、トレーナー活動を行う上では最高の環境であると思います。少しでも興味のある人は、見学に来てもらえたらと思います。
――最後に、2人の今後の抱負をお願いします。
永野:毎年4年生の学生トレーナーはグラウンド部門になるのですが、私は最後までリハビリを担当します。できるだけ多くの選手にリハビリから復帰し、試合で活躍してもらえるよう、日々努力していきます。今後ともよろしくお願いします。
阿達:僕の目標は立派な学生トレーナーになることではありません。目標は大学日本一奪還です。そのためには立派な学生トレーナーになることは当たり前のことであくまで通過点です。その先に見える栄光のためにこれからも日々知識、経験を蓄えていきたいと思います。
――ありがとうございました!
→左から永野、阿達
いかがでしたでしょうか。
選手たちが怪我をして再びグラウンドに戻ってくるには、この2人の存在が欠かせません。
選手一人一人の怪我の進行状況に向き合って活動していくリハビリ部門は、特に選手と密なコミュニケーションが必要不可欠です。
私自身も怪我をした際は本当にお世話になり、復帰した今でもケアの相談などにのってもらっています。
2週にわたってラグビー蹴球部の学生トレーナーをご紹介させていただきました。
学生トレーナーもまた、選手同様に「熱い」気持ちで毎日活動しているということ、そして、大学の授業や他の部活のトレーナー同士の繋がり等、トレーナーならではの魅力も伝わったのではないでしょうか。
この特集を機に、是非グラウンドにお越し頂いた際には選手達だけではなく、ラグビー蹴球部の学生トレーナーにも注目してみて下さい!
また、トレーナーという立場で共に日本一を目指すことにも興味をもっていただければ幸いです!
以上、第十八回週刊ワセダラグビーでした!