早稲田大学ラグビー蹴球部に所属する2~4年生の選手・スタッフが相互インタビューで
理解を深める連載企画、第64回は梅澤未遊(3年・FL・早大学院)。
取材:平田楓太 構成・写真:早稲田大学ラグビー蹴球部広報
どんなことにでもチャレンジしたい。
両親が早稲田出身だったため幼い頃からラグビー以外にも箱根駅伝や六大学野球などを観て早稲田を応援しており、自然と早稲田を意識するようになっていた。早稲田のラグビーに憧れるキッカケとなったのは国立競技場で観た早明戦。満員のスタジアムで闘うアカクロを着た選手たちの姿を観て、早稲田ラグビーに強い憧れを持つようになった。
小学生の頃から早稲田大学に行きたいという気持ちがあり、どうせ早稲田を目指すなら早い方がいいと思っていたところ、早大学院の中学部が創立したのでそこを目指すことにした。学業の面でも魅力を感じていた。
大学でもラグビーを続けたのは悔しさからだった。高校最後の大会、自分たちはシード校で相手はノーシードだったので試合前は楽に勝てると思っていた。しかし、序盤で先制され、その後もなかなか得点できず時間が経つごとに焦る悪循環で敗戦。このままでは終われないという悔しさが早稲田のラグビー部の入部を最終的に決める一因となった。
その試合では大きな後悔も残った。焦りからDFラインを無視して飛び出してしまい、相手にギャップを突かれてビッグゲインを許し失点。「自分のせいで負けるかもしれない」という気持ちと「自分で取り返さなければいけない」という焦りを抱えたままプレーしたことを覚えている。
これらの経験から、先入観に囚われず、一瞬一瞬を本気で闘うという考えに至った。また、今でもこの時を思い出すことで自分に喝を入れたり、モチベーションをコントロールしている。
入部するまでアカクロを着ている選手に対してはずっと「カッコいい」という漠然とした感情しか持っていなかったが、実際にラグビー部に入部して接する中で、アカクロを着た選手の努力する姿を見て尊敬や畏怖の気持ちが加わった。自分もアカクロを着ることが目標だが、歴代のアカクロ戦士のような努力をし、後輩から尊敬されるような人間にならなければいけないと感じている。
同期の紘やAチームで出ている人(もともと才能がある人)が練習後も遅くまでトレーニングしている姿を見て、とても刺激になった。陰でたくさん努力をしてあの舞台に立っているのだと実際に入部してから感じ、自分も負けないようにと練習とは別に個人でランメニューを実施してフィットネス向上に努めている。
自分は言葉や行動で周りを引っ張るタイプではないと思っている。だから、周囲に気を配り、バッキングやサポートの部分でチームに貢献したいと考えている。
ずっと憧れてきたアカクロを着るためのチャンスはあと2年弱しかない。その目標を達成するためにどんなことにでもチャレンジしたい。