早稲田大学ラグビー蹴球部に所属する2~4年生の選手・スタッフが相互インタビューで理解を深める連載企画、第68回は横山太一(4年・PR・國學院久我山)。
取材:清水竜成 構成:早稲田大学ラグビー蹴球部広報 写真:鳥越裕貴
エナジーを生む。
中学から始めたラグビー、監督は元早稲田のキャプテン土屋先生。その縁もあって友人に誘われて初めて行ったラグビー観戦が早慶戦だった。ユニフォーム、校歌、何もかもがかっこよかった。憧れた。自分も早稲田でラグビーをやりたいと思った。
早稲田のラグビー部に入りたいという強い思いがあったが、現役では受験に失敗。浪人生活を経て合格したが、ラグビーから離れていたことでやっていけるか不安があった。新人練を乗り越えて入部が決まった瞬間が、人生で最もうれしかったと語る。
2年時、対抗戦の早明戦で初めてのスタメン。25年ぶりの全勝対決に不安もあったが、120%の気持ちでいこうと臨んだ。しかし、ボロボロに粉砕され敗戦。何もさせてもらえなかった。この試合をきっかけに気持ちがダウンしたこともあってか、選手権の早明戦ではメンバーに入ったものの戦力として必要とされなかった。大きなショックを受け、今でもこの試合を見返すことができない。
ただ、失敗もすべて糧になって今の自分がいるというポジティブな考えを持っている。あの日の悔しさを今後のプレーで晴らしていきたい。
チームのために、フロントローの責務としてどんな相手でも粉砕したい。スクラムで勝つか負けるかが試合の行方を大きく左右すると思っている。そして、強みのボールキャリーでもチームと自身のリズムを作っていきたい。
昨年の天理戦では相手のエナジーにのまれてしまったと感じている。クレバーな選手が多い早稲田だからこそ、自分がいい意味でバカになってエナジーを生んでいこうと考えている。
早稲田でラグビーをしたことで、厳しい状況になっても前を向けるようになった。学生生活の集大成として結果をつかみ取りたい。