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2024
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【関東大学対抗戦/青山学院大学戦観戦記】

前半は苦しむも後半は圧倒  青学大を下し対抗戦4連勝!

冬を思わせるような寒さと強い風の中、関東大学対抗戦(対抗戦)第4節が行われた。この日の早大の相手は、対抗戦開幕から3連敗と苦しむ青学大。早大にとっては、勝利という結果に加えて内容も求められる一戦だったが、19-13と6点差で前半を折り返す。しかし後半に入ると勢いを取り戻し、6トライを奪い無失点に抑えるなど青学大を圧倒。最終スコアは61-13で対抗戦4連勝を飾った。

試合はいきなり動いた。早大は相手のキャッチミスを見逃さずボールを奪い、フェーズを重ねた攻撃で徐々に相手ゴールに迫っていく。最後はこの日1番で起用された小沼宏太(スポ4=茨城・清真学園)が、相手のギャップを突き先制トライを決める。この勢いに乗りたい早大だったが、「自分たちのかたちができない苦しい展開だった」(CTB長田智希主将、スポ4=大阪・東海大仰星)。

度重なる反則と風下の影響で思うようなプレーができず、得点を重ねていくことができない。その後は青学大にPGを2度決められると、12-6で迎えた33分には、逆転となるトライを許してしまう。しかし前半終了間際、嫌な流れを打ち破ったのは主将・長田だった。中央でボールを受けた長田が華麗な身のこなしで敵の守備網を切り裂くと、最後はタックルを受けながらも手を伸ばしトライ。19-13と逆転し、6点リードで前半を終える。


前半終了間際にトライを決めた長田

早大は後半開始と同時に、この日リザーブに回っていたSO吉村紘(スポ3=東福岡)を投入。すると、攻めあぐねた前半とは対照的な展開を見せる。2分、素早い展開から左サイドで数的有利の状況を作り出すと、ボールを受けたWTB松下怜央(スポ3=神奈川・関東学院六浦)が相手を振り切り、グラウンディング。

1トライを追加して迎えた14分には、マイボールラインアウトの流れから吉村が個の技術で右サイドを突破。相手を引きつけ、左を併走しフリーになっていたSH宮尾昌典(スポ1=京都成章)が確実にインゴールを駆け抜けた。さらに20分、30分には敵陣ゴール前で獲得したラインアウトからモールトライ。FWの力強いセットプレーでさらに勢いを与える。その後も試合の主導権を握り相手に決定機をつくらせず、61-13でノーサイドを迎えた。


後半から出場しPOMを獲得した吉村

昨季の対抗戦での対戦同様、苦しい時間がありながらも結果的には快勝を収めた早大。前節の筑波大戦で見せた安定したスクラムは今日の試合でも健在で、攻撃のきっかけをつくり出した。一方、ペナルティーによるPGやトライから相手に一時逆転を許すなど、試合の立ち上がり、入り方の部分には課題を残す。今後はさらなる強豪との対戦が待っているだけに、ひとつひとつのプレーの確実性を上げていくことが求められるだろう。早大の次戦の相手は帝京大。「メンタルの部分も準備してチャレンジしていきたい」(吉村)。心身ともに万全の準備を重ね、『荒ぶる』へ向け目の前の1勝をつかみ取る。

記事:長村光 カメラ:内海日和(早稲田スポーツ新聞会)