早稲田大学ラグビー蹴球部に所属する2~4年生の選手・スタッフが相互インタビューで
理解を深める連載企画、第79回は井上桃(4年・トレーナー・早大本庄)。
取材:篠原佑輔 構成・写真:早稲田大学ラグビー蹴球部広報
成長させてくれた大切な場所。
高校2年生の時に秩父宮で観た早慶戦。高校とのレベルの違いと、その試合が持つ雰囲気や世界観に憧れ、大学でもラグビー部に関わりたいと思った。
高校時代はマネージャーとしてテーピングの勉強していた。大学ではより選手と近い立場でやりたかったから、トレーナーという道を選ぶことに迷いはなかった。自分の原動力は「必要とされること」であり、トレーナーとして必要とされるプロセスは「選手と話すこと」だと考えている。選手とのコミュニケーションからテーピングの機会や信頼が生まれる。外勤や寮生、チームのグレードに関係なく、そういった関係を作りたい。
最終学年の今年、ベンチから日本一の景色を見たい。2年生の時に経験した荒ぶるは、自身の組織への貢献度や信頼度の低さから本当の意味で喜べなかった。今年はチームのために最大限貢献して、心の底から喜びたい。
そして、最上級生としてスタッフの後輩たちによき伝統、文化を継承していきたい。いろんな葛藤がありながらも、もがき続けてきた先輩たち。理不尽や不条理、様々なバックグラウンドを抱えた人たちがひとつになってきたのが早稲田であり、そういう歴史を知ることで見える景色、動き方が変わってくると思っている。
教えることが好きだ。響く人、響かない人、それぞれいるけど、ひとりでも何か心に残るものがあればいいなと思って日々を過ごしている。
早稲田ラグビーは自分を成長させてくれた大切な場所だ、ここに入らなかったら出会えてない人がいて、そんな尊敬できる人たちとともにひとつの目標に向かうから、自分が成長せざるを得ない。人に影響されやすい自分だからこそ、尊敬できる人がたくさんいる早稲田ラグビーに入れてよかった。この文化をよりよいものにして受け継いでいきたい。