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2024
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【部員紹介/第82回】田中智幸(4年・FL/NO8・早大学院)

早稲田大学ラグビー蹴球部に所属する2~4年生の選手・スタッフが相互インタビューで
理解を深める連載企画、第82回は田中智幸(4年・FL/NO8・早大学院)。

取材:永瀬功太郎 構成:早稲田大学ラグビー蹴球部広報 写真:鳥越裕貴

受け継いできた思いを残したい。

もともとは甲子園を目指していた。早大学院を選んだ理由はスポーツ推薦がないことで一般受験組でもスタメンで出られると思ったから。中学時代は野球部キャプテンで学院野球部創部初の都大会出場。高校でも野球をやるつもりだったが、部の雰囲気が合わず悩んでいたところ、同期の佐々木に誘われラグビーを始めることになった。大学でラグビーを続けるかは半々だった。大学生活を楽しみたい気持ちや、通用するかどうかわからないという気持ちもあったが、成長につながるとコーチに言われ決断。

だが、入部して最初に感じたのはみんなレベルが高いということ。しかも、レベルが高い選手は特別なことをやっているわけではなく、基礎練からしっかりやっているから日々の練習の積み重ねが大事なんだなと感じた。

1年時はBとCを行ったり来たり。流経大戦で初のBスタメン出場を果たし試合には勝ったが、個人としてはミスも多くせっかく抜擢してもらったのに何もできなかったという無力感から悔しかった。

日々の練習を大切に、コツコツと力をつけて迎えた昨年の青学戦で公式戦初出場。初のアカクロ、初の秩父宮、対抗戦チーム初トライ。初尽くしでうれしかった。高校同期の宮武のラインアウトスローからの流れで取れたこともうれしかった。

しかし、その青学戦で相手のタックルにより脳震盪を起こしてしまい前半で交代。結果的にそこからスタメンを取られたことが悔しい経験にもなった。あの時脳震盪してなければもっと試 合に出れていたのではないか、という後悔は今もある 。

自分の強みはアタックだと思ってる。それをアピールするのは大前提。去年出られなかった事実を踏まえ何を変えるのかと考えた時、一番最初に考えたのがタックルの克服、強化だった。チームとしても足の力を使うということにフォーカスしている。その部分でチーム1になるという気概がないとスタメンになれないことはわかっているから、足の力を鍛え、タッ クルを強化し、スタメンで荒ぶるを歌いたい。

チームのためには後輩や下のチームへの働きかけをしたいと考えている。アカクロを着て試合に出ている姿を見せることが一番。ただ、もし試合に出られなかった時に何ができるかということを考えた。田中自身がアカクロを着れなかった先輩から学んだことはとても大きかったという経験から、田中自身の経験を後輩に伝えたいと思った。一番下のチーム
からAまで上がった経験だったり、自分がどんなことに力を注いだのか、ということをチーム に残したいと思っている。

この部に入って、想像以上に多くの方に知られ応援されていることを感じた。誰が見てもわかる、憧れの存在になれるところが早稲田ラグビーだ。カッコいいこの組織の中で、自分の力を発揮したい。