早稲田大学ラグビー蹴球部に所属する2~4年生の選手・スタッフが相互インタビューで理解を深める連載企画、第93回は木下美花子(3年・マネージャー・成蹊)。
すべては選手のために。
高校でラグビー部のマネージャーを辞め、楽しそうなサークルに入って大学生活が送れたらと思っていた。だが、どんなサークルをまわっても居心地のいいと思うところはなく、ふとラグビー部マネージャーの体験に行った時に最もしっくりきた。なんとなく居心地がよく、ここが自分の居場所だと感じられたことで入部を決意した。
強く覚えているのは2019年度の決勝の日、マネージャーとしての仕事で物販やチケット販売などがあり試合はほとんど見られなかったが、300本用意していたフラッグが完売した時がとてもうれしかった。苦労して用意したものが多くのファンの手に渡ったことのうれしさと、優勝というチームにとってとても大きな意味を持つ試合の時にファンの方々が自分たちが売ったグッズを使って一生懸命応援してくれたことを思うととても感慨深かった。
上級生になった今年、業務をこなす上でミスをしないことも大切だが、「選手ありきのスタッフ」であることを常に心に留めておいて、どんなに自分が忙しい時も選手に対応できる余裕を持ちたいと考えている。
昨シーズンから、マネージャー部屋のドアを選手が気軽にマネージャーを頼れるように開けたところ、選手が遊びに来てくれるようになった。その経験を通して、マネージャー部屋は、生活のほとんどをラグビーに捧げている選手たちが唯一練習や試合の緊張感を忘れて息抜きできるような場所なのかなと感じた。だから、今年も選手の居心地のよさや安心感を最優先して接していきたい。早稲田ラグビーの「荒ぶる」のために4年間捧げたいと思わせる力が本当にすごいと思う。プレーヤーだけでなく、自分たちスタッフにもそう思わせる力を持つこの組織で、最後まで選手のためにやり切りたいと思っている。