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2024
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トレーニングマッチ/帝京大学D戦観戦記

ラグビーの季節が到来したことを告げるような厳しい寒さの中、帝京大学百草グラウンドにて早大D対帝京大Dの一戦が行われた。この対戦カードは1カ月前にも行われており、その際は早大Dが31-24と接戦をものにした。しかし、今試合はリベンジに燃える帝京大Dの勢いにのまれ、前半に4トライを献上。後半に追い上げるものの、一歩届かず33-38で敗戦となった。

前半6分、先制したのは帝京大D。フェーズアタックでディフェンスの穴を正確に突かれ、中央にトライを許した。しかし、その後再開のキックオフを獲得した早大Dはそのままの勢いで敵陣深くまで流れ込む。FL宮本大生(文構4=埼玉・早大本庄)からLO原田恒耀(スポ1=福岡・修猷館)、最後にFL野島信太郎(教1=東海大大阪仰星)とFWでボールをつなぎ、インゴールをたたき割った。試合を振り出しに戻し、流れを取り戻したい早大Dだったが、アタックでのミスが重なり、自陣での攻防の時間が多くなってしまう。17分には早い出足と鋭いタックルで堅守を見せたが、消耗戦で不利に立ち、追加点を奪われる。その後もディフェンスの時間が長く、主導権をつかむことができなかったが、30分に早大Dは強力な帝京大とのスクラムからペナルティーを獲得。一気に流れを引き寄せたと思われたのもつかの間、さらに2トライを追加され7-24で前半を折り返した。

パスを出すLO原田

後半開始早々、早大Dはアタックのミスからターンオーバーを許すと、そのまま失点。さらにリードを広げられるが、5分には早大Dがまたもスクラムでペナルティーを獲得し、ラインアウトモールからアタックを継続。FB山下一吹(教2=東京・早実)からラストパスを受け取ったWTB杉野駿太(政経3=東京・早大学院)がインゴールを駆け抜けた。11分には自陣深い位置まで侵入されたものの、フェーズを重ねられても一糸乱れぬディフェンスで帝京大Dの猛攻をしのぎ切った。しかし、15分に自陣ゴール前でスクラムを与えてしまい、失点を許す。差を26点にまで広げられ、万事休すかと思われたが「全員が勝てると心から思っていた」とPR勝矢紘史(スポ2=長崎北陽台)が語るように早大Dは勝負を諦めていなかった。18分には敵陣深い位置で得たペナルティーを素早く再開し、NO8松永拓実(スポ3=埼玉・県浦和)がインゴールにねじ込む。さらに27分、NO8米倉翔(スポ1=福岡・修猷館)のゲインでゴール前まで前進した早大Dはピックゴーで少しずつトライラインを目指し、最後はPR池田裕哉(スポ3=東京・明大中野)が決める。39分には自陣から積極的にボールを回し、早いテンポで帝京大Dのディフェンスを翻弄。3連続となるトライをFL宮本が挙げ、33-38と5点差まで詰め寄った。ノータイムとなった40分、WTB小澤ジョージィ(スポ2=千葉・流経大柏)がラインをブレイクし、逆転なるかと思われたが、ボールを落としてしまい、猛追むなしく惜敗となった。

グラウンドを駆け抜けるNO8米倉

結果は敗北となってしまったが、今試合では早大Dの粘り強いディフェンスが光り、自陣での攻防が多かったにも関わらず大量失点を許さなかった。しかし、勝矢は「相手からボールを奪い取るためのディフェンスができていなかった」と評し、精度の向上に意欲を見せる。「荒ぶる」を歌うためにはチーム一丸となって戦うことが必要不可欠だ。シーズンも終盤を迎えた今だからこそ、早大Dのさらなる成長に期待したい。

記事:村上結太 写真:濵嶋彩加(早稲田スポーツ新聞会)