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2024
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トレーニングマッチ 上智大学戦/観戦記

日差しが強く照りつける上井草グラウンドで、早大DE対上智大の一戦が行われた。前半は両チーム精彩を欠き、ミスの多い展開。しかし早大DEはモールなどで堅実にトライを重ね、22-15と7点リードで前半を終える。後半は一転、早大DEは猛攻を繰り広げ、後半だけで6トライを追加。62-29と上智大を突き放し、白星を飾った。

ディフェンスに仕掛けるCTB米重皓己(商4=北海道・函館ラサール)

試合は開始早々から動く。敵陣でスクラムを得た早大DEはフェーズを重ねつつも着実に前進。SO田中大斗(教1=東京・早実) がディフェンスラインの隙を突いてブレイクすると次々にパスを繋ぎ、最後はFL山下広一朗(創理3=東京・早大学院) が先制点を挙げた。その後は両チーム、ボールが手につかずミスが頻発する。「前半はコミュニケーションが上手く取れずに相手に合わせてしまった」とFB北田琢麿(スポ3=埼玉・川越東) が語るように、アタックを安定させることができなかった早大DEは14分に失点を許した。しかし続く20分、上智大のハイタックルからゴール前まで侵入した早大DEは敵陣ゴール前でラインアウトモールを形成。これを押し切ることはできなかったが、BKにボールが展開され、CTB鈴木彪馬(スポ1=東京・國學院久我山) がゲイン。続くフェーズでWTB山下恵士朗(スポ1=早稲田佐賀) が相手ディフェンスを引き付けたところでFB北田がフィニッシュ。スコアは10-5となる。しかし、再開のキックオフでペナルティーを犯した早大DEは上智大にゴール前まで前進を許し、そのまま失点。再び追いつかれる。30分にはラインアウトモールを押し切ってリードを得るものの、35分に自陣での反則から上智大に追加点を取られる。15-15となかなか上智大を突き放せない。しかし39分、早大DEのキックカウンターから上智大の反則を誘発すると、敵陣ゴール前ラインアウトを獲得。モールで辛抱強く前進し、そのままインゴールへ。22-15と7点のリードを確保し、前半を終えた。

ディフェンスラインを抜け出すSO田中

本調子ではなかった前半から一転、早大DEは後半に猛攻を見せる。1分、ラインアウトからBKに展開するとCTB鈴木がブレイク。丁寧にパスを繋ぎ、WTB早乙女遼(人2=東京・國學院久我山)がインゴールを駆け抜けた。続く11分、FB北田がキックカウンターでゲインすると、順目にアタックを重ねた早大DE。SH安岡叶夢(社1=大阪桐蔭) がラックサイドに仕掛け、ディフェンスの陣形を崩すとBKの見事なパス回しで外までボールをまわし、WTB細田悠介(スポ1=福岡・修猷館) がトライ。34-15と一気にリードを広げる。早大DEアタックはまだまだ手を緩めない。さらに12分、上智大のアタックミスに素早く反応したWTB山下がインゴールまでボールを運び、追加点。17分にはFL髙橋松大郎(スポ2=愛媛・松山東) 、24分にはLO多田陽道(商1=東京・早実) がグラウンディングし、スコアは55-15と40点差にまで広がった。「後半は縦に強いプレーを意識した」とLO多田が振り返るように、後半で何度もラインブレイクに成功した早大DEは次々に点数を加えた。27分に失点してしまうものの、32分には上智大が後逸したボールに一気に襲い掛かり、No.8龍康之助(文構1=東京・早大学院) が敵陣でのノックオンを誘う。そのスクラムの一次攻撃でFB北田がダメ押しのトライ。試合終了間際に1トライを取られるが、62-29と危なげなく勝利した。

インゴールに向けて駆け抜けるFB北田

前半はボールが暴れ、本来のアタックを見せることができなかった早大DE。しかし、「うまくやるのではなくて、一人一人が泥臭く、強いプレーをする」(CTB米重皓己(商4=北海道・函館ラサール))とハーフタイムで意識を改めて臨んだ後半はワンサイドゲームとなった。今試合で見せた早大DEの底力は早大ラグビー部のスタンダードを向上させることだろう。上のカテゴリーへと着実に歩みを進める選手たちの成長は止まることがない。

記事:村上結太 写真:西川龍佑(早稲田スポーツ新聞会)