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2024
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関東大学対抗戦 立教大学戦/観戦記

駒沢オリンピック公園陸上競技場にて、早大の関東大学対抗戦・開幕節が行われた。初戦の相手は立教大。全国大学選手権への初出場を目標に勢いに乗るチームとの対戦となった。重要な初戦に早大は入りから動きに硬さが目立ち、立教大の出足の早いディフェンスに苦戦を強いられる。先制のペナルティーを許したが、徐々に修正を見せ26-6で試合を折り返す。後半に入ると攻撃で勢いに乗り連続得点で突き放しにかかる早大。結局最後までゴールラインを割らせることなく、57-6と初戦を白星で飾った。

力強いボールキャリーを見せるHO佐藤健次主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

立教大のキックオフで幕を開けた今試合。早大は序盤から立教大のディフェンスに苦しみ自陣に釘付けの状態に。流れに乗れないまま開始5分には反則を犯すと、立教大にペナルティーゴールを沈められ、痛恨の先制点を許してしまった。その後前半10分に1トライを返すも、ボールが落ち着かない時間が続き徐々に自陣に押し込まれ、再びペナルティーゴールで3点を奪われてしまう。リードを許しながらも粘り強く守りゴールラインを割らせなかった早大は28分に反撃に出る。自陣の立教大ボールラインアウトをスチールするとFL鈴木風詩(社4=國學院栃木)とSO野中健吾(スポ3=東海大大阪仰星)が一気にゴール前まで迫る。たたみかけるようにSH細矢聖樹(スポ4=國學院栃木)が素早く展開し立教大のペナルティーを誘うと、素早くリスタートした細矢がそのままインゴールにボールをねじ込んだ。コンバージョンも決まり12-6と逆転に成功。これでリズムを掴んだ早大は32分にFB矢崎由高(スポ2=神奈川・桐蔭学園)、36分にはCTB金子礼人(法3=福岡・西南学院)が立て続けにトライを奪い、26-6とリードを広げて前半を終えた。

4トライと爆発力を見せたFB矢崎

後半に入ると再び立教大のディフェンスが勢いを取り戻し早大に襲いかかる。自陣でのプレー時間が長くなり流れが立教大に傾きかけていた後半15分、早大ボールのラインアウトから展開されたボールを受け取った矢崎がディフェンスの隙間を抜き去り、悪い流れを断ち切る追加点を挙げた。続く20分にも敵陣で裏へ抜け出した金子から最後にボールを受け取ったWTB田中健想(社1=神奈川・桐蔭学園)がトライ。28分には自陣深くに攻め込まれた場面で、マイボールスクラムからCTB黒川和音(人3=茨城・茗渓学園)が裏のスペースへの絶妙なキックを蹴り込み、反応した矢崎がディフェンスに詰め寄られながらも華麗にボールをさばき、この日3本目となる独走トライでリードを広げた。終盤にかけてもさらに2本のトライを奪い立教大のディフェンスを完全に崩した早大。57-6と大差をつけての快勝で秋シーズンの開幕を飾った。

何度もゲインラインを着る活躍を見せたCTB金子

立教大のディフェンスに苦しみながらも、最終スコアでは大差をつけての勝利となったこの試合。最後まで流れを渡さなかった要因に、春から積み上げてきたディフェンスが挙げられるだろう。自陣深くまで押し込まれるシーンはあったものの、一度もゴールラインは割らせなかった早大。ノートライでの快勝は確実に自信をつける結果となった。また、この試合では途中出場したリザーブメンバーの躍動も目立った。中でも観客の目を引いたのが、対抗戦初出場を掴んだSO服部亮太(スポ1=佐賀工)。出場時間こそ短かったものの、持ち味のキックスキルを見せつけ大きなインパクトを残すデビュー戦となった。頭角を表す新戦力。深まる部内競争。『荒ぶる』へ向けてついに秋シーズンを走り出したチーム佐藤の戦いはさらに熱を帯びていく。

記事:西川龍佑 写真:清水浬央、堀内遥寿(早稲田スポーツ新聞会)