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2024
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ジュニア選手権 東海大学戦/観戦記

雲一つない秋晴れの下、早大・上井草グラウンドにて関東大学ジュニア選手権第3節が行われた。東海大Bとの今試合、前半開始直後から両者一進一退の攻防が続く緊張感のある試合展開に。それでもアグレッシブなアタックで相手ペナルティを誘発した早大Bはチャンスを確実にものにし、19-14と5点リードで前半を折り返す。後半に入ると、試合の流れは早大Bに。FWが次々とゲインラインを切ると、BKも勢いを増していき、インゴールに雪崩れ込む。試合終了間際に自陣ゴール前まで攻め込まれたものの、意地のディフェンスで逆転の糸口をつかませなかった早大Bは、最終スコア36-21で無敗記録を更新した。

前半14分に同点のトライを挙げたCTB黒川

東海大Bのキックオフで始まった今試合。先にチャンスを作ったのは東海大Bだった。前半9分、自陣深くの早大Bボールラインアウトでノットストレートの反則。再開のスクラムから持ち出され、先制トライを許してしまう。しかし14分、敵陣22メートルライン付近でのマイボールラインアウトからFL久我真之介(文構1=東京・早実)がブレイク。パスを受けたCTB黒川和音(人3=茨城・茗渓学園)がゴール中央へトライし、7-7とゲームを振り出しに戻す。20分、東海大Bは早大Bディフェンスの裏を突いたキックを再獲得し、ゴール左隅へトライを沈めた。しかし直後の22分、早大BのFWアタックが光る。細かくパスをつなぎ、確実にゲインラインを切る。ボールを受け取ったFB植木太一(人1=神奈川・関東学院六浦)がパスダミーで相手を交わす。およそ50メートルを一人で走り切る独走トライを見せた。SO吉岡麟太朗(スポ4=東京・本郷)のコンバージョンキックも決まり、14-14と同点に追いついた。さらに37分、早大Bラインアウトアタックのボールを東海大Bの選手がはたいたとして、一時退場になると、敵陣深くでモールを形成し、最後は久我がインゴールへ。19-14で前半を折り返す。

ディフェンスに力強く仕掛けるFL久我

迎えた後半、再開直後のマイボールラインアウトから右にテンポの良いアタックを展開。バックドアパスを受け取ったWTB西浦岳優(社1=東福岡)がオフロードで植木へつなげ、インゴールを叩き割った。10分にはマイボールスクラムからビッグゲインを見せた西浦が東海大Bのペナルティを誘発。直後のモールでFWがトライを取り切った。29-14と、点差を15点に広げる。さらに、敵陣深くでのラインアウトからモールを形成すると見せかけ、HO清水健伸(スポ2=東京・國學院久我山)が自らディフェンスラインに仕掛ける。力強いゲインでディフェンスラインを押し下げると、早大Bはテンポ良いアタックを繰り広げる。最後はLO若松泰佑(文構4=東京・早実)がインゴールに。怒涛の3連続トライを決めた。しかし「試合の入りや終わりなど要所での集中が切れてしまった場面があった」とSH清水翔大(文4=東京・早実)が振り返るように、その後は早大がペナルティを連発。再三ピンチを迎えるが、意地のディフェンスで失点を7点に抑え、そのままノーサイドとなった。

2トライの活躍を見せたFB植木

「ゴール前での粘り強いディフェンスや簡単にトライを割らせないというところはチームとして強い意識を持って臨めた」(清水翔大)とAチーム同様、ディフェンスでのプライドを見せた早大B。しかし、先制点を許すなど立ち上がりに課題を残す。次戦は明大B戦。全勝を賭けた大一番はキックオフから白熱した試合展開となるだろう。清水(健伸)は「また一段階精度を上げていきたい」と語る。ジュニア選手権最大の山場へ向け、早大Bは走り出している。

記事:安藤香穂 写真:西川龍佑、村上結太(早稲田スポーツ新聞会)