曇天の空模様の中行われた中大B戦。早大Bは試合開始早々からコンタクトで優位に立ち、8分に先制トライを挙げる。その後も次々とトライを重ねるかに思われたがノックフォワードなどアタックでのミスが目立ち、すべてのチャンスを得点に繋げることができない。内容ほど点差をつけることができず、26-0で最初の40分を終えた。
大きくメンバーを変えて臨んだ後半は開始3分に中大Bのインゴールをこじ開けると、その後も早大Bの勢いは衰えることがなかった。後半だけで5トライを追加する猛攻を見せ、中大Bに得点の隙を与えることなく完封。59-0で春の第一戦を危なげなく勝利した。

キックオフから両チームはキックを蹴り合い、膠着した陣取り合戦を見せた。しかし、WTB小澤アンディ(法4=千葉・流経大柏)がライン際でゲインに成功するなど、着実に中大Bを押し込んだ早大B。
待望の先制点は8分、ラインアウトからのアタックだった。「自分の強みである突破ができた」と自身も語ったように、CTB足立慎太郎(人3=大分舞鶴)が二次攻撃でブレイク。フォローに走っていたWTB小貫壮太(教3=東京・早大学院)がトライラインを駆け抜け、先に試合を動かした。
次の得点は23分。中大Bゴール前で何度も組んだモールは早大Bが優位に立ち、ゴール中央に向かって進み始めた。そのままインゴールまで押し切るかに思えたが、SH宮下羚(文構2=東京・早実)が選択したのは逆目へのアタック。少し広くなったブラインドサイドをWTB小澤ジョージィ(スポ4=千葉・流経大柏)と2人で攻め込み、そのままトライ。キックも成功しスコアは12-0となった。
続く32分にはLO松澤慶(スポ2=早稲田佐賀)がゴール前で強烈なボールキャリーを見せてグラウンディング、リードを広げた。
さらに前半ノータイム、早大Bが蹴ったハイパントキックを小貫が果敢に競りにいくと、ボールは早大Bに収まる。中大Bの反則を誘発しながら前進し、最後はCTB能町光(スポ2=神奈川・日大藤沢)がインゴールを叩き割って前半が終了した。26-0とリードを保った状態で試合はセカンドハーフへ。

後半は大きくメンバーを変えた早大B。フレッシュなメンバーたちがファーストプレーから躍動を見せると、後半最初のトライは3分にHO丸橋怜央(商3=埼玉・早大本庄)がマーク。
続く8分には鋭いステップで守備を引き裂いたSO寺田結(スポ2=広島・尾道)からWTB早乙女遼(人3=東京・國學院久我山)へとボールが繋がると、最後はFL狹間大介(スポ3=福岡)がゴール中央にグラウンディング、38-0とさらに点差を広げた。
試合を決定づけたのは20分。早大の自陣ラインアウトから始まった攻防は切れることなく続き、選手たちの体力を奪っていく。次第に足が止まってきた中大Bに対し、早大BのSO池山昂佑(商3=東京・早実)がキレの良いランでラインブレイクに成功。早いテンポでボールを回し、最後はWTB細田悠介(スポ2=福岡・修猷館)がトライした。
その後は早大Bペースのまま2トライを追加し、最終スコアは59-0と大きく差をつけて中大Bに勝利した。

中大Bを圧倒し、危なげない勝利を飾った今試合。コンタクトに加え、フィットネスでも強さを見せつけた早大Bだったが、トライラインを目前にボールを落としてしまうなどチャンスを仕留めきれないシーンも見られた。
チャンスの一つ一つを『One Shot』で確実に得点に結びつけ、リードを広げていくことができれば早大はさらに高いレベルのチームとなれることだろう。春シーズンは始まったばかり。目の前に転がる好機を逃さず、着実に歩を進めていく選手たちの成長から目が離せない。
記事:村上結太 写真:大林祐太、堀内遥寿(早稲田スポーツ新聞会)